読ませて頂きました。アイディアは大変興味深かったのですが、やや説得力に欠けるように感じたためDVさせて頂いております。もし解釈の異なる点などあれば申し訳ないので、以下に理由等を記そうと思います。
1. 能力について
本作のスシブレードは概念系に属し、能力の背景を設定するのは難易度が高いと思っています。先行作では闇寿司ファイルNo.403 "弱みの握り"が高く評価されていますが、この能力も冷静に考えると原理も形態も不明な一方で、スシブレードは人間の精神と親和性が高いと考えられていること、及び弱みを握られるのは嫌だなぁと思われていること、の二点が能力の裏付けとして巧妙に配置されています。
それに対し、ステータスの握りは聊か突飛な感じが否めません。奪ったステータス概念を握る意味や、その保存性が悪く、しかも傷んだ場合は相手に還ってしまうことも、発想としては面白いのですが良く分からないというのが実感です。
そこで、改良案としてなのですが、相手の力を吸収するベイブレードを元に、純粋に敵の寿司から力を吸収してしまうスシブレードには出来ないでしょうか。ネタは難しいですが、元ネタがファフニールのようなので、エビ系かもしれません(エビアボカドに関連させてもよいと思います)。その概念的な発展・拡張としてステータスを奪う運用とするのならば、グッと説得力が増すのではないかと思います。
2. ストーリー展開について
ステータスを奪うスシブレードを使って相手を倒すだけだと展開として淡白なように思えます。特にヴァギュラポス神話は元々御蓮寺 恋治の黒歴史ノートであることを考えると、バグ技や仕様でハメに行くのが自然なように思われました。
ただし、相手の慢心を突いて、ステータスを奪い取ることで反撃する展開は十分に面白かったので難しいところです……。いっそ黒歴史ノートを読み返すことでヴァギュラポス装備としてステータスの握りを獲得してもいいかもしれません。
3. 全体として
先行作をよく研究されておられ、文脈や展開としては申し分のない作品だと思います。ただ、どうしても概念系スシブレードとしての説得力が足りないように感じてしまいました。