自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

概要:

既存の生態系に組み込まれており、全個体収容が様々な理由で現実的ではない……と言った場合のオブジェクトクラスについての質問です。

自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

Tutu-sh 18 Mar 2022 11:50

本日、SCP-1251-JPを投稿しました。当該のオブジェクトは、自然界に広く存在しているため財団が全個体を収容・駆除しようとすると費用や技術的制約のため現実的ではなく、また仮に全個体収容を完了すれば既存の生態系に悪影響が及ぼされるため、全個体収容を必要としない……という設定としています（なお同様の/類似する設定でSCP-1243-JPやSCP-1684-JPを考えています）。

ここで当初私は予算/技術/環境保全の観点で収容できないのだからKeterであると考えて下書きを執筆していたのですが、批評を受けるうちにSafeに落ち着くことになりました。また、投稿後はサイトメンバーの方からTiconderogaが妥当ではないかとご指摘をいただきました。こうした中で一体どのオブジェクトクラスが妥当だろうか、と思い、今回質問いたします。

個人的には以下のオブジェクトクラスが候補として考えられるのですが、皆さんはどれ（以下の候補内に無くとも構いません）が適切だとお考えでしょうか。

• Keter（事実上完全な収容が不能であるため）
• Ticonderoga（財団の予算や生態系への悪影響を鑑みると、収容の必要が無いため）
• Archon（全個体収容は理論上可能であるが、そこまでの予算を割く/環境負荷を及ぼす必要が無いため）
• その他（種全体ではなく1個体の収容難度で判断すべき 等）

極論個人のヘッドカノンによるという結論にもなりそうですが、現在のサイトではどういった考えが普及しているのか把握しておけば無難であろうと考え、お伺いしたく思います。

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Tutu-sh

Re: 自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

taneyama 18 Mar 2022 13:30

自分は以前そのような場合にはKeterを使いました、今でも同様にすると思います。

Re: 自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

gokiso 18 Mar 2022 15:46

SCP-1251-JPの繰り返しにはなってしまいますが、私もKeterが妥当であると考えられます。この考えは以下のようなヘッドカノンに基づきます。

• Safeの場合、完全な収容状態（記憶処理及びカバーストーリーによって民間に異常性の痕跡を残さず、セキュリティ施設内やある地域、箇所に封じ込めることに成功している状態）を維持できているようなオブジェクトを指す。
• Keterの場合、前項の収容状態の実現が困難または不可能と判断され、かつそのような状態が今後も続くと考えられるようなオブジェクトを指す。
• Ticonderoga及びArchonの場合、財団が“全く”（ヘッドカノンです）収容をしようとしていないオブジェクトを指す。

以上の考えから、ある生物種がオブジェクトである場合、完全な収容状態の実現はおそらく不可能なのでオブジェクトクラスはSafeではありません。一方で、異常性を民間から秘匿する必要はあるのでTiconderogaやArchonにも相当しません。よって、私もKeterが妥当であると考えます。

Re: 自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

Sansyo-do-Zansyo 18 Mar 2022 23:12

SCP-1251-JPについての下書き批評で「Keterクラスは不適切ではないか」という意見を出した者です。私の意見がきっかけで議論が起こっていることに驚いています。

当スレッドを読み、このようなオブジェクトについて「恒久的な収容法が確立している」Safe指定に違和感があることは理解しました。ただ、やはりKeterではないだろうと思います。

まず私は、財団がSCP-1251-JPを「収容できない」のはあくまで「異常性が大して危険ではない」からだと思っています。もしもっと大規模で危険な異常性を持った生物であれば、財団は全個体収容や駆除に乗り出すでしょうしそれを可能にするだけの財力・技術力はあると思います。しかし、SCP-1251-JPは現代の人間社会にはほぼ無影響であり、「そこまでしなくても良い」からこそ全個体収容をしていません。

つまり、「全個体収容を行わない緩い監視でも、オブジェクトによる影響を十分に制御できる」から現行のプロトコルに落ち着いている状況であり、それを「収容不能(Keter)」とは言わないでしょう。

「完全な収容」でないとSafeに違和感があるというのならEuclidが落し所かと思います。ただ私のヘッカでは、人間社会との接触を避けるためのモニタリングを徹底しているなら「オブジェクトを自然界に収容している」状況と判断しSafe指定とします。

また、Ticonderogaを始めとした特殊クラスはSEKの基本3種と比べて記事にそれぞれの文脈を付与する効果があると思っているので、単に条件が一致しているから指定するというよりは、記事の性質を鑑みて適宜選択すべきものと考えています。例えばSCP-1251-JPでは「収容不能だがその必要もない」と言えなくもないので条件的にはTiconderogaもアリかもしれません。ただ「収容の必要がない」ことがストーリーの柱となっている訳ではないのでTiconderoga指定することは記事のノイズになると感じます。要は、特殊クラスはかなり強いフックとなるのでそれを回収できない記事で使うと記事がブレる、ということです。

最後の編集 19 Mar 2022 00:40 by Sansyo-do-Zansyo さらに表示

Re: 自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

gokiso 19 Mar 2022 06:30

現行のプロトコルでオブジェクトの民間に対する影響を十分制御できているのでKeterではない、ということについて理解しました。しかし、やはりSafeではないと思います。

例えば当オブジェクトの場合、財団が認知していない箇所に飛行機が落ちて、たまたま海面に浮上していたオブジェクトが乗客の身体を襲えば、収容違反が起こると言えます。当オブジェクトはこのような潜在的な収容違反の可能性を秘めているのでSafeでは違和感があります。私の考えでは、このオブジェクトをSafeにするには地中海全域を侵入禁止にするしかないと思います。

よって、Euclidが落とし所かなと思います。

Re: 自然界に生息する異常生物のオブジェクトクラスについて

Tutu-sh 19 Mar 2022 16:24

ご意見ありがとうございます。
ディスカッションに目を通していて、「収容」という用語について、財団施設内に封じ込める狭義の収容と非財団関係者への影響を抑え込む（要は財団施設外の）広義の収容の2通りが存在し、これらを区別して議論する必要があるように感じました。

私の所感としましては、狭義の収容のみに限定する場合、広範囲に生息する異常生物種はその危険性を問わずKeter指定すべきであろうと考えます。
財団は異常存在の収容を手段、正常性の維持を目的とする組織と考えています。このため、財団が異常存在の完全収容を実行して今ある世界に変革（巡り廻って人類に影響を及ぼす生態系の崩壊や環境破壊 等）をもたらしてしまうのであれば、それは財団にとって本末転倒の事態であり、異常性の封じ込めに成功したとは言えないと考えられます。また全個体を施設内に収容しない場合は当然狭義の収容に反しており、「収容不能」のKeterと判断するのが妥当に感じられます。

他方、広義の収容として拡張する場合、こちらは一般大衆から見て正常性が維持されている（非財団関係者に被害・影響が及ばない）のであればSafeまたはEuclidで良いように感じられます。全個体を施設内に収容せずとも異常性の影響を封じ込めることができる、という点で新しい視座でした。

さて今回のSCP-1251-JPの件ですが、こちらは狭義の収容を伴わない監視である程度異常性を封じ込めることができ、また地中海への一般人の侵入や波浪といった偶発的要因で被害が生じるおそれがある点から、Euclidが妥当であると考えました。上の議論でも「落としどころとしてEuclidが適している」という旨で合意が形成されているようでありますので、それを踏まえSCP-1251-JPのオブジェクトクラスはEuclidとしたく考えます。
（なお現行のSafeは「種レベルの狭義の収容は自明に不可能or不要、個体レベルでの狭義の収容難度を評価するとSafe相当」という判断に基づいており、上述の"広義の収容"とは無関係の考えです）

今後の創作において同様に自然界に分布する種を設定する場合、今回のスレッドでの議論内容を参考にしたく思います。大変興味深い議論でした。
一旦SCP-1251-JPのオブジェクトクラスはここで決めてしまおうかと思いますが、生物系オブジェクト一般の議論として当スレッドをお使いいただいても良いかと思います。

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Tutu-sh