出典: SCP-5036 (rev. 15)
著者:spikebrennan
作成日(EN): 2020/06/07
原著者 spikebrennan氏のコメント、ディスカッションページのポストから一部抜粋
この作品は2020優美な屍骸コンテストの出展作品です。収容プロトコルを提供してくれた共著者の http://www.wikidot.com/user:info/Hinomupi に敬意を表します。Hinomupiの収容プロトコルはかなり自由度が高かったので、この作品をどんな方向に持っていくか、色々と考えることができました。そこで、まずは収プロの“8枚の破片”eight piecesへの言及に着目しました。ふ~む… “eight pieces”と言えば何だろう? 八印銀貨Pieces of Eightに決まってんじゃねぇか、なぁ。
次に満たすべき課題は、オブジェクトクラス“Safe (当初はNeutralizedと推定された)”でした。これについては、少なくとも5枚の破片が近接した時だけ異常な効果が発現するという発見で、十分に解決できたと思います - これなら最初は見過ごされていてもおかしくないでしょう。
この記事は、ある意味では、spikebrennanの提言の調子を反転させたものです。あの001提言は重苦しくシリアスに始まり、軽快でとぼけた終わりを迎えるように意図していました — 今回は逆に、馬鹿馬鹿しい雰囲気から始まって、陰鬱な展開を暗示させる終わり方をします。結局のところ、この作品は、私の他幾つかの記事と同様、アノマリーについてよりも、財団がそれにどう対応し、どう自らの目的に利用するかを重視しています。本質的に、この“キャンベル元型トークン”技術は財団の手中に収まってしまい、財団はそれを使って従順なDクラスの奴隷ドローン軍団を製造しようと提言しているのです。
“キャンベル元型”というのは、ジョーゼフ・キャンベルが唱えた、物語構造における元型的な登場人物という観念を指します。
私はわざと作中で“海賊”という言葉をはっきり使うのを避けました。理由は2つあります。 (1) 自分自身への軽い挑戦 - SCPを執筆する時は、中心にあるアイデアをあからさまに宣言するよりも、強く示唆する方が何故か上手くいくことが多い気がします。 そして (2) このアノマリーは元型を押し付けます - つまり、正確に海賊らしい話し方や素振りをさせるのではなく、一般的なポップカルチャーの海賊の元型のような話し方や素振りをさせます。
ファイルページ: SCP-5036 / 銀貨
ソース: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pieces_of_Eight_(7264793792).jpg
ライセンス: パブリックドメイン/CC0
タイトル: Pieces of Eight (7264793792).jpg
著作権者: USFWSmidwest
公開年: 2018
補足: spikebrennan氏によって切り抜き、色調加工されています。