原文と照らし合わせて日本語では意味が取れないな、と思った部分を少しだけ訂正しようと思ったら、思った以上に多くの箇所をいじってしまいました。
以下、訳を改変した箇所について、元の日本語訳、改めた日本語訳、原文、理由の説明、をできるだけ書きました。
- 私が考えるに、彼らがオリエンテーションを持つとしたら、その時彼らが作り出したものでやるでしょう。
- 私が考えるに、彼らのオリエンテーションは一度だけ、彼らが組織されたときのものでしょう。
I think they had one orientation, ever, and that was when they were created.
everとあるしリンク先で実際にオリエンテーションしてるので仮定法過去ではない。they were createdは"作り出した"ではなく"作り出された"。
- このプログラムを読んでいる何人かはクリアランス4の研究者ですし
- 何人かは自分がこのプログラムに関わりがあると思ったクリアランス4の研究者ですし
Some of you are clearance 4 researchers who've just been read into this program
悩んだけれどreadが過去分詞なので、"read someone into this program"(プログラムにsomeoneを読み取る。someoneが関係すると深読みする)が受身形になったのだろうなと。間違っていたらごめんなさい。
- あなた方は全員これを知る準備ができていると思います、ですが… 今夜は100名ほどがここに集まっています。これは、財団の構成員の一部です。
- あなた方は全員このことを知っていると思いますが… 今夜は100名ほどがここに集まっています。それでも、財団の構成員のほんの一部に過ぎません。
I assume you all already know this, but… There may be about a hundred of you in here, tonight. Still, you are a fraction of the Foundation's population.
already knowは素直に「既に知っている」。a fraction ofは少ないという含意がある
- このプログラムを読んでいない人間とは話し合わないでください。
- このプログラムに関わりのない人間とは話し合わないでください。
2つ前と同じ。
- 無害な言葉です、最低でも私たちがうまく扱えるなかではこの上なく無害です。間抜けに聞こえるでしょう、ええ。私たちの知らない意味はリークされていません。
- 友好的なかたちで、少なくとも私たちが出来得る限り限り友好的なかたちで。これが馬鹿馬鹿しく聞こえるのならば、結構です。つまり機密は漏洩していないということです。
On friendly terms, or at least as friendly as we can manage. If this sounds ridiculous to you, good. Means we haven't had any leaks.
termsを言葉と訳したのだろうが、話の流れからしてtermsは超常コミュニティと付き合う手段・条件を指している。
- 彼らは私たちの先達者たちの成果なのです。先達者たちは、財団がいくつかの重要なこと ── 世界滅亡についてなど ── に、超常世界から孤立しているという単純な理由から関われないのではないかという意見についてとても、とても懸念していました。
- 私たちの上司が財団がいくつかの重要なこと ── 世界滅亡についてなど ── に、超常世界から孤立しているという単純な理由から関われないのではないかという意見についてとても、とても懸念したことの所産が彼らなのです。
superiorは当記事で既出。同じく「上司」だろう
- シグマ-3は直接超常的な用途に用いられてはいませんでした
- シグマ-3は超常的な手段を直接用いてはいませんでした。
Sigma-3 did not make use of any direct anomalous means.
主語はSigma-3
- 彼らは異常芸術家です。彼らはマーシャル・カーター&ダークや、蛇の手、その他超常的組織との二重スパイです
- 異常芸術家もいます。マーシャル・カーター&ダークや、蛇の手、その他超常的組織との二重スパイもいます
People who are anartists. People who do double duty for organizations like Marshall, Carter, and Dark, the Serpent's Hand, and other anomalous organizations.
動詞がなくなって名詞句のみになっているのは、前の文にあるThere areを省略しているため
- さらにシグマ-3は情報をも得ているのです。
- シグマ-3が少なくとも情報を提供したものならもっとたくさんあります。
And more that Sigma-3 acquired at least some information for.
- シグマ-3は、かのインシデント・ゼロ ── 私たちを壊滅させ、財団の維持と防衛をほとんど不可能にまで追いやった攻撃 ── 以来の大強襲を未然に防ぐ助けとなりました。
- シグマ-3はインシデント・ゼロ直後の財団への直接的かつ複合的な攻撃 ── 私たちを壊滅させたであろう、財団の規模と防衛能力では防ぎ得なかったはずの襲撃を未然に防ぐ助けとなりました。
Sigma-3 helped prevent a direct, coordinated assault against the Foundation about a decade ago, after Incident Zero — an assault that would've crushed us, and that's almost impossible given the Foundation's size and defenses.
リザレクションを少し読んだところ、インシデント・ゼロは要するに財団の自爆であり「攻撃」ではない。after Incident Zeroはインシデント(に乗じた)直後の、という意味だろう
- そしておそらく彼らは間違っています
- そしておそらく彼らは間違っていないのでしょう
And maybe they're not wrong.
notが抜け
- 話を戻します
- 再び日常的な言葉を使いましょう
Let me get colloquial again
colluquialが訳出されてない。
- カルティストがクトゥルフを召喚するようなものとして知られているような仕事を行う人々です。
- シグマ-3の仕事は、カルティストがクトゥルフを召喚しようとしているかどうかを知ることです。
Sigma-3 are the people whose job it is to know if some cultists are summoning Cthulhu.
whose以降は「その仕事は一部のカルト信者がクトゥルフを召喚しようとしているかどうかを知る」
- '信者'と呼ばれる者たちは境界線同盟を除いた超常コミュニティを、あなた方が思っているよりは許容しているのです。
- '敬虔なる者'と呼ばれる彼らはあなた方が思っているよりは超常コミュニティから許容されています、ただし境界線同盟を除いて。
but the so-called 'Devout' are far more accepted in the anomalous community than you might think, except by Horizon allies
図書館wikiを読んだところ、devoutは蛇の手視点で壊れた神の教会全体を指す言葉。are far more acceptedは受け身
- あなた方も呼び出したことがあるでしょう。
- あなたたちもそう呼ぶでしょう
I guess you'd call them.
どう考えても財団職員が要注意団体を呼び出すのはおかしい
- 規模の大きさについては、我々も同様に知られています。GOCもしくはその関連組織に加入していない人々は、* 私たちを看守と呼びます。
我々にも名声があります。GOCに加入していない人々は、そして加入者の中でも一部は私たちを看守と呼んでいます。
We have a reputation, too. People who don't sign on with the GOC, and even some of those, call us Jailors.
原文reputationに規模という意味はない。有名とか名声と訳せば通る。関連組織という言葉もない。
- 幾ばくかの道理を弁える全てを抹殺しようと目論む
- 得体の知れない理由で全てを抹殺しようと目論む
who want to destroy everything for who knows what reason
for以下はeverything にかかるんじゃなくて、destroyの理由だと思う
- 108評議会
- 108の加盟組織
Councilという語はなく、意思決定機関に言及した文脈でもないため
- そして彼らも。
- そして彼らは一員です
(But we aren't part of the anomalous community — )and they are.
私たちはNoですが、彼らはYesですという形。
- 敵意ある奪取
- 敵対的買収
hostle takeoverはこれが定訳で、比喩的な意味合いで使っているのでこれで良いと思う
- フロアとフロアの間の廊下
- 星々の間の回廊
corridors between the stars
starにフロアという意味は見いだせなかった
- そして何千人もが寛いでいます
- そして何千人もが寛げるでしょう
it can hold thousands just as comfortably
can が抜け。
- 私たちには真の名前を身に付けて仕事をする余裕などありません
- 真の名前について突っ込んだ話をする時間はありません
we don't have time to get into the True-Naming business
意訳が過ぎるし意味がわからない。businessはもっと曖昧な意味だろう
- これは私たちが侵入した際には現れませんでした。より脅威的なモノです。
- これは私たちが侵入した際には現れませんでした。もっと脅威的なモノが現れました。
This one didn't appear when we invaded. Worse things did.
didは前の文appearの代わりなので動詞を補う
- ここから50マイルも離れていない場所で生まれた人には作用しないかもしれません
- そこから50マイルも離れていない場所を起源とする別の様式は作用しないかもしれません
One Old European pagan tradition may work for you, and another originating from less than fifty miles away may not.
2つの節を比較すると、後者はwork for youを省略しているとわかる。