画像はこちらよりお借りしています。
こういう異常性があるもので、それがこういうことを起こしましたよ、という所からそれ以上何も出てこないような印象を受けました。ここから更に記事全体を掘り下げられるような何かが、読者に「これはこういう裏があるのでは?」と思わせられるような何かがあると良くなるのではないかな、と思います。
沈まない船というだけでは、余り感情を揺り動かすものではないと感じました。
ただ、冷静に考えると、船員は実質不老不死になってしまうわけですよね。しかもそれは他の船に伝染する。
その絶望感、切なさを、冷静に考えなくても分かるくらいに、インタビュー記録で補強すればもっと良くなるはずだと思いました。
響が異常性を持つに至った理由が非常に気になります。そこも掘り下げられるポイントだと思います。
現在対象の80%近くを損傷させたとしても15分以内に元の状態へと修復されること、また対象内部に存在している物体や生物も1同時に修復されることが実験で確認されています。
これを見て、船外に出ても、走行中の状態に「修復」されて船内に引き戻されるから下船出来ないのだと勘違いしていました。
それで、「海底を夢見て」なのかと。
全体として要素が薄い印象です。軍艦響が終戦まで戦い抜いて生き延びたことを土台としているのだと思いますが、他の軍艦でも話自体は成立するためこのオブジェクトが響である必要性をいまいち感じないというのが大きい要因だろうと思います。
また、「沈没を望んでいるが、沈没しないよう自動回復する能力が備わった艦」が他の艦に不死性を付与しようとしている点で読者側に察させる部分が欲しいかなと思いました。ゾンビ的に仲間を増やしたいのか、移動の自由が利かなくなるという異常性の含みなのか、そこに理由づけをするだけでも事情が変わってくると思います。
人の為に沈むことが出来ない異常性を獲得してしまったが故の悲劇が、なんともやるせない気分になりましたので、uvさせていただきます。
改稿前と比べ、全体的な淡々とした印象がいい雰囲気をか持ち出していると思いました。最初期読ませてもらったときは、他の同型艦などと関連付けしすぎてしつこいイメージがありましたからね。
神様が味方してくれたからっていいことばかりじゃないもんです。