もうすぐ4周年企画としてクロスコンテストが始まりますね。もう下書きを作り始めている人も居ると思います。
ところで、クロスコンテストには既存のSCP記事や財団世界観設定とのクロスの他にも、実在の人物や国家、刑事事件、政治事変などの実在する歴史とのクロスも許可されています多分。というわけで、ネタ集めがてらに不思議であったり謎があったり陰謀があったり逆に普通だったりエトセトラエトセトラな歴史上の出来事を書いていくスレです。
・常世神
644年、東国の大生部多という人物が村人たちに虫(アオムシではないかと考えられています)を『常世神』と呼ばせ「常世神を祀れば富と長寿を授かる」と言って回り、実際にその信仰を受け入れた人たちが財産を捨てて常世神を祀りあげ、とても大きな被害があったらしいです。
・日月神示
第二次世界大戦終盤、神典研究家である岡本天明という人物が「国常立尊」という日本神話の神の神示を自動書記で記述するということがありました。国常立尊はこの自動書記の前にも天明の元に降臨しており、それは陸軍関係者や考古学者たちと天明によって行われた神示を賜る実験の際でした。
出典はどちらもウィキペディアです。
南極ゴジラ: 1958年、南極観測船「宗谷」の船長と乗組員が目撃した未確認生物。頭部は牛のようであり、のこぎり状のひれを持っていて、全身を焦茶色の毛が覆っていたらしいです。南極近海の過酷な環境のせいで精神に異常をきたし集団幻覚を見たという説がありますが、実際のところ南極ゴジラが何だったのかは不明です。
なお、この未確認生物と遭遇した南極観測船「宗谷」は船としてはかなり長生きであり、多くの逸話を持っています。”南極ゴジラ”の他にも”神の衣”など不思議なエピソードがあります。
追記: 南極ゴジラの話に関しては『南極輸送記』(著・松本満次、昭和34年・創元社発行)の記述以外に資料がないようです。ただ、私はこの本を持っていないので、こちらにある記述を参考にしました。南極観測船「宗谷」に関するエピソード等はこちらに詳しく書かれています。
- タマム・シュッド事件、あるいはソマートン・マン (※いきなり死体の顔が出てくるので苦手な人は注意)
- オーストラリアの海岸で見つかった身元不明の死体。WW2と冷戦を背景にスパイ活動が絡んでいるとも、極めて個人的な理由による自殺であるとも解釈できます。
tamám shudというフレーズはルバイヤートの最終項に現れるペルシャ語の語句であり、この事件に関しては一般に「終わった」あるいは「済んだ」の意であると解釈されています。紙片は丸められ、ズボンのポケットにつけられた小ポケットに入っていました。これを切り抜かれたとみられる書籍にも謎めいた書き込みが残されていました。 - 小笠原事件
- アメリカ人捕虜を処刑し、その後人肉食を行ったとみられる出来事です。
- 名立機雷爆発事件
- 海岸に流れ着いた所属不明の機雷が爆発した事件です。戦時中に北海道で起きた事件の方が死傷者数では上ですが、こちらは機雷が爆発した時に一番近くにいた巡査が何をしていたか不明です。
- モリー・マグワイアズ
- 基本的には合衆国でアイルランド系がマイノリティだった時代の組合運動をめぐる陰謀論ですが、本国(とりわけドニゴール)では女装して顔を炭で塗って商店を襲い、地主に嫌がらせを試みる集団として実在していたとされます(ただしソースはピンカートン社のJames McParlan)。
太平洋戦争中の米軍の作戦任務概要によると、日本本土空襲を行っていたB-29部隊が、1945年に幾度か「Baka」=特殊攻撃機「桜花」による迎撃を受けたことがあるそうです。
しかし、日本側の記録には桜花が本土防空に用いられたとするものはなく、そもそも桜花は対艦艇用の特攻機で、爆撃機の迎撃などに使われる機体ではありません。しかし、件の報告でB-29を迎撃したのが桜花ではなかったとすると、今度は目撃証言に合致する日本軍機が見つからないのです。
B-29の搭乗員が目撃した「Baka」が、はたして実際にはなんだったのか。今となっては知る術はありません。
……という話。
出典は『米軍資料 日本本土空襲の全容』(小山仁示訳・東方出版・1995年)。概略はWikipediaでも読めます。
間違えて返信にしてしまった……。
- 地下鉄道
- 奴隷制の時代、逃亡奴隷の南部からの脱出を助けた支援者(元奴隷を含む)のネットワークです。キルトや黒人霊歌に暗号が隠されていたという説もあります。本家で既にオブジェクトになってそう。
- 駿河城の庭に現れた、手はあるが指のない小児のようなもの
- "肉人"で検索すると一杯引っかかる、割と有名どころですね。既に記事になってたりして。
- 宗仏
- 紫野大徳寺を建てた頃、土の中から「手も足も口も目もなくして、むぐめく者」が出てきたので、宗仏と名付けてそのまま再び法堂の下に埋めたという逸話を昔養老孟司の『涼しい脳味噌』かなにかで読みました。検索結果もそれ関連しかないようです(books.google.co.jpなら同じソースと思われる文章がいくつかありますが)。
- ロサンゼルスの戦い
- 正体不明の何かを米本土を攻撃する日本軍機と誤認した結果、発生した迎撃の試みです。ちなみに英語版ではもう観測気球以外の可能性は薄いという論調です。
IG・ファルベン・インドゥストリー
WW2前のドイツでバイエルやBASFなど9社もの化学企業が合同した結果生まれた巨大な化学企業。
主力製品は染料や合成皮革、無機化学製品など。人造石油開発にも取り組んでいたり。
戦前ナチ党が台頭した頃から接近し、戦時中には積極的に協力、戦争犯罪にも関与していた。
戦後は連合国により解体、役職員らは戦争犯罪の嫌疑で起訴されるも、分割された後の企業は今も健在。
…こんな会社なら(狙ってか偶然かはともかく)SCPオブジェクト生み出しててもおかしくなさそうだし、
解体された時に要注意団体や財団に転職したりした人間がいてもおかしくなさそうよね、とだけ。
シベリアン・ヘルサウンド
1989年、旧ソ連時代、シベリア(コラ半島?)にて地質調査を行っていたAzzacov博士率いる掘削チームのドリルが地下1.44kmに到達した時、謎の空洞を発見。耐熱マイクを下ろして空洞の内部の様子を観測しようと試みたところ、岩盤の音ではなく数百人ものヒトの悲鳴のような音が聞こえたとのこと。その後、掘削を進めようとしても、ドリルが融けたり、謎の力でドリルが引きずり込まれて消えてしまったりの現象が多発して調査は進まず、予算切れで掘削は終了となった。この掘削機の廃墟、溶接された穴の跡は今もシベリアに残されている。
実際、地下掘削世界記録として認められているのは同じくシベリア コラ半島での12.3kmで、いくら非ビジネス目的での研究を進めやすいソ連でとはいえ、本当に14.4kmまで到達できていたのかは怪しいところですが、SCPアイデアの火種となるには十分に不気味で不可思議な話でしょう。