SCPの下書きです。改善点などありますでしょうか?
アイテム番号: SCP-1616-JP
オブジェクトクラス: Safe Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1616-JPに対して特別な収容手続きは取られておらず、制限区画への侵入、施設からの脱走、業務の妨害をしない限り、サイト-4016内において自由行動が認められています
SCP-1616-JPは無機質な家具と小説を入れた本棚が備わったサイト-4016内の独房に収容され、
常に職員が入り口を見張る必要があります。
一日数時間、職員はSCP-1616-JPと会話してください。
SCP-1616-JPは一週間に一度ほどのペースで暴れますが、殺傷能力は低いため、今の所は脅威ではありません。
SCP-1616-JPは、職員による許可を得た上で望むものを購入することを許されています。
サイト内の全職員はSCP-1616-JPとの接触が許可されます。
SCP-1616-JPの特性上、サイト内に設置されている喫煙所や実験場の外での火器の使用は禁止されています。
説明: SCP-1616-JP-1の外見は特に異常性のない、使い込まれた跡のある市販のノートですが、
開くことができない意志や感情、一般人程度の知識・知能を持ち、動くことが可能です。
SCP-1616-JPはで、積極的に何か手伝えることはないか聞いてきます。
書類運びなどの簡単な手伝いを依頼すると快く受け入れます。
SCP-1616-JPは基本的に職員に対し友好的ですが、精神的に不安定になると敵対的になります。
SCP-1616-JPの異常性は、物がSCP-1616-JP-1やSCP-1616-JP-1の切れ端に触れている間に現れ、
触れているものを操作できるという異常性を持ちます。
対象は、その間SCP-1616-JP-2として扱われます。
SCP-1616-JPは、触れているものにより、感覚を得られます。1
しかし、SCP-1616-JPは生きている生物や他のSCPを操作することはできず、
操作を行った後、SCP-1616-JPは強い疲労感を訴えます。
複数のものに触れていても、同時に操作することはできませんが、感覚は得られます。
また、パソコンなどの緻密な構造のものほど操作した後の疲労が大きく、
ペンなどの単純な構造のものほど操作した後の疲労が小さいことがSCP-1616-JPとの会話で判明しました。
SCP-1616-JPは20██年に██府███市のエージェント・急須の自宅で、
弟であるエージェント・湯呑によって発見されました。
エージェント・急須は発見の三日前勤務途中で死亡しており、
エージェント・急須がSCP-1616-JPを所持するまでの経緯は不明です。
以下、SCP-1616-JPが収容されて間もない頃のインタビュー記録
対象: SCP-1616-JP
インタビュアー:東博士
付記:SCP-1616-JPとの音声会話が困難だったため、SCP-1616-JPが紙とペンに触れた状態でペンを操作して筆談の形をとります
<録画開始>
東博士: こんにちは、SCP-1616-JP。今回は簡単なインタビューをさせてもらうよ。
SCP-1616-JP:はい、よろしくお願いします、東博士。
東博士: 君はなぜあの家にいたのかな?
SCP-1616-JP:わかりません。私はここに来る前の風景を覚えていません。
少なくとも、こうなってからは。
東博士: こうなってから?どういうことかな?
SCP-1616-JP:私はもともと人間でしたから。
東博士: (十数秒の沈黙)それは本当かい?
SCP-1616-JP:はい、少なくともそう記憶しています。
東博士: どうしてこうなったかはわかる?
SCP-1616-JP:わかりません。人間の間の最後の記憶は、
家族旅行で行った川に崖の上から落ちたことだったので、
てっきり死んだと思っていたんですが…(数秒の間)食べたかったなぁ、鮎。
東博士: 君はどんな人だったんだい?
SCP-1616-JP:13歳の学生でした。両親と兄二人と一緒に暮らしていました。
東博士: ([若っ!]と呟いて)君の本体のノートに見覚えはあるかい?
SCP-1616-JP:はい、愛用していました。
東博士: どうして開かなかったんだい?君が閉じていたのかい?
SCP-1616-JP:はい、人に見られるのが嫌でした。
東博士: なるほど。私からは以上だ。君から何か質問はあるかい?
SCP-1616-JP:では、今は何年何月何日ですか?
東博士: 20██年█月█日だよ。
SCP-1616-JP:(数秒の間)そうですか。ありがとうございました。
<録画終了>
補遺: SCP-1616-JPは、生前の家族、友人であるという日本人数名との接触を希望しており、
そのうち三人は死亡が確認されました。
20██年█月██日、SCP-1616-JPが複数人の職員を襲い、2名の職員が負傷しました。
一時的なものかと思われましたが断続的に続いたため、
オブジェクトクラスの引き上げと特別収容プロトコルの見直しが申請され、
申請の三日後に受理されました。
私のせいだ、私が彼女を傷つけてしまった…彼の死を伝えてしまった! -東博士
兄さんを返せ。
-SCP-1616-JP
脚注
1. 例えば、紙に触れていたら何が書かれているかが感じ取れ、レンズのついたものなら視覚、耳のある人形なら聴覚を得られます。