このカノンの原題は”Et Tam Deum Petivi”です。これは現在「そして私は神に求めた」と訳されています。
この日本語訳の改訳を提案します。
まずはこの現行訳が誤りである可能性があるという根拠を述べます。ただし私はラテン語にそこまで強くないのでこの根拠は間違っているかもしれないことをご了承ください。
“Et tam deum petivi”はラテン語の文章です。この文章は英語をラテン語訳する事によって作られていると思われるので、ここに英語を当てはめてみると、”And so I asked for god”、”And so I asked gods~”のどちらかとなります。これは日本語訳すると「そして私は神を求めた」あるいは「そして私は神々に求めた」などと訳せます。問題は”deum petivi”の部分です。ここが”I asked for God”、”I asked gods~”の2つの意味になっています。意味にブレがある理由は、ラテン語の”Deum”が神を表す名詞”Deus”の単数対格(単数形の直接目的語)と複数属格(複数形の所有を表す語=「AはBに挨拶した」のBにあたる語)の両方に存在し、どちらだとしても文が成立するためにこの文だけでは前者か後者か分からないからです。
以上から、原文を見て「そして私は神を求めた」「そして私は神に求めた」のどちらの方向性の訳が日本語訳として正しいのかは決められず、現行訳が誤訳である可能性があると言えます。
次に私が現行訳を誤訳であると考える理由を述べます。
① このカノンの登録後にストーリーラインの1つ"Mary-Ann and Salah"のプロローグとして投稿されたJust a Word to Meの中にある”And so she sought God, and carried the weight.”という一文の、”And so she sought God”(そして彼女は神を求め)という部分が先に述べたカノンタイトルの英訳と類似した形であり、カノンタイトルからの引用だと考えられること。
② このカノンのメインキャラクターが一神教たるアブラハム系宗教を母体とする境界線イニシアチブの構成員であるため、カノンタイトルの中のdeumがいわゆるキリスト教などで言う「主」を指しているものと考えられること
以上2点から現行訳は誤りであり、タイトルの”Et tam deum petivi”は「そして私は神を求めた」と訳すのが妥当であると考えます。
上記を踏まえて、以下のような変更を行う事を提案します。
変更概要: ページタイトルの変更
変更前: そして私は神に求めた
変更後: そして私は神を求めた
また、この提案についての意見を募集します。期限は2週間後の2020/06/06です。
特に異論が無い場合、上記の期限を目処に変更を行います。よろしくお願いします。