参考・出典記事では、現実改変の亜種とされている技術を「妖術」と呼称していますが、同記事内にて「かつての蒐集院にはそのような技術を担当する役職は存在しない」と明記されています。
これは単に、妖術師が蒐集院の正式な役職名ではないという意味だと思われます。現状まだあまり使われていませんが、正式な役職名は秘儀官ですね。
これだけではアレなのでヘッドカノンを開陳しますと、財団も蒐集院もよりoperationalなアプローチを、より平易に言えば、この場合は原因論に基づかない分類を採用すると考えています。実際、財団は(少なくともSCP文書内では)現実の改変が起きた/起きることについては言及しても、魔術に関してはおおむね関係したと思われる人物が魔術的儀式を行っていたかどうかについての言及程度に留まるのがそうです。現実問題として、531が収容室の壁をぶち抜いてスタッフの休憩室からXboxを失敬した後に壁を修復しても、████████████教授がアポートさせて(かつ、バックラッシュを上手く隠して)も、肉眼で結果だけ見る人間には区別をつけられないでしょうからね。
もちろん研究ステージにおいてはまた話が違ってくるでしょうが、ヒュームもEVEもおそらく現状は異常現象の観察をoperationalizeする努力の産物でしかなく、原因論的な理解にそのまま使えるかどうかは未知数だということは踏まえる必要があると思います。
そもそも論として、GOCの分類は今のところ、物理部門による対処法を決めるためのものとしての機能が全面に出ているように思われます。財団のSEKT分類も収容の便のためですね。蒐集院が似たようなアプローチで対象をカテゴライズするかは分かりませんが、まず彼らがタイプ・グリーンとどう闘うかというアレがあまり思い浮かばないのが現状だと思われます。