wikipediaに「ミーム学」というページがあってmemeticsの訳語であるような記述がありますし、「ミーム学」をgoogleで検索すると多数のページが出てきます。
恐らく「ミーム学」と呼称するのが一般的なようです。
確かに学問かと聞かれるとよくわからないのですが。
この記事に関してはGenetics(遺伝子学)との対応なのでMemeticsをミーム学と訳すことに問題はないような気がします。
「~学」と名付けるほど大きな学問領域ではないので英文ではconceptとしてるんでしょうが……
もし忠実に訳すなら「ミーム理論」とかになるんですかね。
つまりこの文を日本語に訳した時に読者に伝わりやすく、大きな逸脱のない訳後として登場したのが「ミーム学」なのでしょう。
日本ではかなり馴染みの深いHowto本や、初歩的な知識・技術を得るための教本、もしくは「限定的なジャンルにおける最低限且つ同僚の前でひけらかすのにおいしい知識を詰め込んだサブカル風」の本。これらのタイトルで頻出する「XXX入門」「急がしい人のためのXXX」を意識してのことでしょう、無論原文を直訳するとこうはなりません。
と同時にショッピングサイトで「Understanding」で検索すると日本とはややデザインの方向性が違いますがその手合いの本が出てきます。
この文章の翻訳者さんと直にお話したわけではないのですが、この点に気づいてこの訳をしたのなら。そして本文にあるユーモラスな語りに気がついてこの訳を当てたのなら、なかなかの腕前です。
同時に冒頭の文章と最後の文章以外、つまり本文ではミーム学という言葉を使っていないのも、これが意図的な日本文化に向けた調整であると考える理由です。
つまり、私はこの記事に関しては、このままでいいと思うのです。
補遺:
まあ辺とっぱらって考えても英単語の意味をあまり限定するような判断につながらないことを祈ります。
私が思う訳者の心構えは『訳者の解析』じゃなく、『原作者が何を話そうとするのか』です。
本来、SCP財団のmemeという単語はリチャード・ドーキンスのミームじゃなくインターネットミームです。本家の人々が言葉遊びするのがSCPミームのはじまりです。
なのにここではミーム学だと翻訳しました。それがこの記事を書いたSortsが話そうとするのかと私は聞いてみるんです。本家の人たちがミーム学の意味でSCPでミームを使っていると聞いてみるんです。
私は今日本の訳者たちがSCP記事を翻訳する時にそれを考えず、ただ再解釈している気がします。それは…原作者の意図を完全に無視する行動だと思います。
なるほど、確かにその観点から行くと
「ミーム学」とは情報の伝達、特に社会における文化情報の伝達に関わる現象を扱う学問です。
この部分は問題かと思います。
少々意識の齟齬があったと思います、はじめの会話から「単語」の訳に関する話かと思い込んでおりました。
ただ日本語に訳すとsがついてなくても「遺伝子学の」になるあたり、対応としては 「ミーム : ミーム学の :: 遺伝子 : 遺伝子学の」となりますのでやはり迷いが出てきますね。
しかしインターネットミームとなると学問と呼ぶには少々難しいものです。
この部分以外はさきほどの私の意見はそのままです。
私は今日本の訳者たちがSCP記事を翻訳する時にそれを考えず、ただ再解釈している気がします。それは…原作者の意図を完全に無視する行動だと思います。
この部分は杞憂であると思います。日本人は多言語をごちゃまぜにした文章を使う特異な民族です。反面正式な英語が得意な人が少なく文化的にも(特に現代的な文化は)知識が少ないものです。
そのため草の根的に始まったこの現象からはそう取られてしまう訳も多いと思います。
しかし今日も彼らのあいだで交流がなされ、間違いを修正したり。適した文体に変えてみたりしているのです。
彼らは原作者が表そうとしているものを同好の士に伝えたいと努力しているのです、彼らは不誠実に間違いを行っているのではないのです。
そうでしょか…私が神経質的だったようですね。迷惑をかけてしまいました。申し訳ございません。
ミーム学の場合を私が考えないのは本家でミームを「Scholarship」や「Theory」だと規定しないからです。なので対応するGeneticはただの「遺伝子的」のいみです。先に話したとおり、元々ミームはインターネットミームから始まりましたので私はMemeticの翻訳はただの「ミーム的」だとするのを提案します。
ミーム : ミーム的 :: 遺伝子 : 遺伝子的
いえ、わが国はいわばこのジャンルで後進国ですので先立って財団を立ち上げられた韓国の方から見ると稚拙と感じられることも多いかと思います。
このwikiの存在もそうですがまだ芽生えたばかりのものです、私たち自身の手で成長しなければならないものです。どうか先達には大きな心で見守っていただけると幸いです。
ほんで
そうですね、そうなるとミーム学は適当ではない。ただタイトルやSummary, ~の部分はそのままのほうがいいと思います。
実際の所、ミーム学という言葉を修正するのに問題はないのですが……(実はこれ私の訳なので)
一つ解せないのは「一体普通のミームと何が違うんだ?」という点です・
ミーム学だって広い意味で捉えればインターネットミームも研究対象に含むでしょうし、
本文中でミームの一例として触れられてる「言語」はインターネットミームじゃないでしょう。
「財団のミームはミーム学のミームと同じものではありません」と明確にすべき、ということですね。
それなら本文中から「ミーム学」という言葉を取り払い、タイトルを「財団的ミーム学入門」ぐらいにするのが良いと思うのですが、いかがでしょう?
修正しました。今回は私の訳だったので翻訳wikiにも反映させました。
>elsamael さん
いえ、実際はそんなに深く考えていたわけではないので……
仰るとおり軽い意味で「~学」を使ったんですが、ちょっと軽率だったかなと反省中です。