「自律型ナノマシン群の暴走」
マイナーで知名度がそんなにないですが、こういうテーマでやっている世界観に▶ Machina ハブというドイツで生まれたものがあります。
このハブの世界だとヒト(ホモ・サピエンス)だけが狙われますが、現状特殊能力を持った一部のヒト(何度でも復活できるSCP-076・現実改変ができるSCP-650-JPなど)以外は全滅しています。
地球の空気が全て毒ガスになったのと同じようなものなので「高高度の山岳地帯ではナノマシンの動きが鈍化する」くらいでは助からないと感じました。また、有機物・無機物を問わず、あらゆる物質を分解するというプログラム設定についてですが、これは地球自体も分解するので山岳地帯の下部が崩されることで生き残ったヒトがいる山頂が崩れ落ちたり、ナノマシン同士で分解しあう可能性も考えられるので設定が組みきれていないと思います。
「高高度の山岳地帯くらいしか生きる場所がない」という状況になった世界だと海面上昇が起きた▶ 二重の故郷 ハブもだいたい似ています。(これは船でも住めますが)
この作品は、オリジナルの完全新規な世界でやっていくことで初見の印象を与えたかったんだと思いますが、もし時間に余裕があって何ヶ月後かあとでの投稿でもいいという感じであれば、似たハブ・カノンがないかを確認するようにすると被り防止だったり、いい異世界感の参考になった可能性もあります。
▶ カノンハブ(EN)
▶ カノンハブ(日本)
▶ 他の国(各枠の中にある「カノン-RU」や「カノン-KO」がそれぞれの国のカノンハブのリンクです)
謎を残しすぎた印象です。このことと、そっちの異世界を滅ぼしたナノマシンを「ちゃんと気をつけて使うから」といった理由でThaumielとして研究することをつなげて考えるとだいぶまずい展開が待っているような気がするので、Thaumielに決定して動いている財団への不信感も含めて評価が悪いです。
読者としては「なぜそうなったのか」について完全な解答でも、ある程度考察が必要なものであってもなんらかの結論がきちんと導けるくらいの描写が欲しかったです。