南米と北米の財団間交渉
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以下の文書はイベント・ワンダーランド1の発生直後から行われていたバハマ会議2が決裂した3日後の2019年12月5日に財団ポルトガル支部監督評議会からO5監督評議会に宛てられた電子メッセージの転写となります。解析部門の検査により文書の内容にミーム災害/認識災害的要素は発見されず、発信源も財団ポルトガル支部ブラジル地域管区のサイト-PT1-Aと特定されています。当文書の着信以降、南アメリカ地域の財団各施設との連絡が繋がらない状況が続いています。

バハマ会議の破棄と新交渉案の提言について

当財団は、本日、O5監督評議会(以下「貴団」という)に対し、財団支部監督規定法第13条の2第4項の規定に基づき、以下のとおり交渉の破棄および新交渉新案を発出した。

Ⅰ. 交渉破棄の理由

以下の事実が認められており、貴団の方針が正常性の維持および人類社会の安定に有効とは言えず、また、大規模超常事件における統制力の不足が確認されたため。

1. GoI-PL-0093の奇跡論儀式を要因とするポーランド共和国での神格実体出現事例(以下「712事例」)の事後処理におけるカバーストーリー構築力不足およびヴェール政策の知識不足。
 (1) ポーランド共和国南部周辺のみの被害ならば標準的カバーストーリー「隕石落下による周辺地域の壊滅」の適用で対応が可能である。
 (2) 人類社会と超常社会を分ける要であり、世界の安定化に必須であるものとされているヴェール政策を712事例で撤廃したことは適切とは言えない。712事例による混乱の拡大はヴェール政策下でも充分な抑制が可能である。

2. 大規模超常事件およびK−クラス相当の事例における統制力不足。
 (1) 前述の712事例の他、アメリカ合衆国ニューヨーク都市部におけるGoI-003との武力衝突事例(以下「911事例」)、日本国神奈川県における感染型アノマリーのエピデミック事例(以下「123事例」)、スペイン王国における限定的SK-クラス:支配シフトシナリオ事例(以下「813事例」)、日本国東京都市部におけるスクラントン現実錨(SRA)の臨界事故4において、当行が超法的手段に出ず、対応に関しても早期に非超常組織へと救援を求めるなどの統制力不足。

3. 人型異常実体、超常種族および異常性曝露者の管理不足。
 (1) 貴団が2001年と2002年に締結した「ハドソン川協定」および「アテネ条約」は実質的な異常性保持者5の監督不管理宣言であり、財団の使命に反する。
 (2) 財団もしくは人類社会に敵対的な人物に使役された悪魔実体による被害事例への軽視。
 (3) 123事例で発生した異常感染キャリアに対し、感染型アノマリー曝露者隔離政策規定の不徹底、およびに感染型アノマリーの自己変異による感染力の強化、感染型アノマリーの収容違反における対処法の複雑化・困難さに対する知識不足。
 (4) 813事例で発生した神学的変異体を含む超常種族の管理、特に超常種族管理個体数調整規定6の意図的な不徹底。
 (5) 上記の問題による人類の社会的首座の降格に対する意図的な放置。

4. アンニュイ・プロトコル7の未制定および制定の拒否。
 (1) アンニュイ・プロトコルの未制定に関して並行次元間の歴史的な差異と判断し、当財団によるENN-8900-22178のサンプルおよび製造法を提供したにも関わらず、アンニュイ・プロトコルまたはそれに準ずる大規模記憶処理プロトコルの制定提案を拒否。
 (2) 貴団におけるアンニュイ・プロトコルを使用しない形での大規模なミーム汚染拡大防止策に対する欠点と不備。

5. 上記の理由につき当財団は貴団との再統合交渉を断念し、代わりに以下の内容の提言を発出することとする。

II. 新交渉案の提言内容

1. 南アメリカ地域における統制権の維持に関する交渉と財団憲章に基づく命令の規定を確実に遵守するための実効性のある合意内容の策定など
 (1) 南アメリカ地域における財団主導の体制を維持したまま、もしくは財団の完全統治下に置くことを前提にした協力体制の構築。それによる南アメリカ地域の完全正常性維持区域としての認定。
 (2) 南アメリカ地域の監督はポルトガル支部ブラジル地域管区、スペイン支部南米各地域管区、フランス支部ギアナ地域管区は南米統合管轄局として統合した上で、全面的に引き継ぐ。
 (3) 南アメリカ地域に発生した/侵入した異常への対応は南米統合管轄局が全面的に統括することとする。
 (4) 異常物品の南アメリカ地域への持ち込み制限のため、パナマ運河における非異常化地帯の設置および貨物確認の義務化。
 (5) 南アメリカ地域外で発生した異常には南米統合管轄局は関与しない。ただし、異常が南アメリカ地域にまで拡大することが予想された場合はその限りではない。
 (6) 南アメリカ地域の正常性を維持するため、民間人の出入りは制限されるものとする。

2. 上記の提言に関する交渉は2020年2月5日にパナマ共和国ロス・サントス県のサイト-507で行うこととする。明示された日付までに質問内容・指摘・見解を纏めておくこと。


当文書は以下の署名者による協議の下、作成された。

SCP財団 臨時南米統合管轄局9CL5監督評議会:10
"CL5-01"、"CL5-02"、"CL5-04"、
"CL5-06"、"CL5-07"、"CL5-09"、
"CL5-10"、"CL5-11"、"CL5-12"。

SCP財団 スペイン支部:
ビダル・エステソ・ブレトン (アルゼンチン地域管区統括長)
アンヘルス・セバジョス・ルエバノ (正常人類保護部門11主任)

SCP財団 フランス支部:
ロザリー・バリエ (ギアナ地域管区統括長)











O5評議会提言概要

提言: ポルトガル支部監督評議会からの提言を受け入れることへの是非に関する投票 — O5-07

注記: O5-10はイベント・ワンダーランドを要因とする失踪で欠席となっている。12

評議会投票概要:

棄権
O5-01
O5-02
O5-03
O5-04
O5-05
O5-06
O5-07
O5-08
O5-09
O5-11
O5-12
O5-13

結果
非承認

ポルトガル支部評議会の言い分には理解を示すが、出された提言には全面的に認めることができない。彼らが言う通り問題が無い訳ではない。ヴェール政策の終了から21年も経た今でさえ、「超常」に恐怖する者も未だに存在するし、社会に広まった「超常」で新たな問題が発生してさえいる。だが、世界は「超常」というものを日常的なものとして受け入れつつある。場所によっては無くてはならないものにもなっている。少しずつであるが、世界は歩み続けているのだ。我々の内輪揉めのためだけに止めてはならない。それは二大陸も例外ではないのだから。- O5-02











コンキスタドール計画


暗号名称: コンキスタドール計画
計画指揮: アーネスト・ブレイズ将軍
監督責任者: O5-2
承認された日付: 2019/12/15

関連施設:

  • 監視司令部
  • サイト-11
  • サイト-15
  • 武装サイト-242
  • 保護サイト-599

関連機動部隊:

  • 機動部隊イオタ-10("ポリ公")
  • 機動部隊カッパ-10("スカイネット")
  • 機動部隊ニュー-7("下される鉄槌")
  • 機動部隊ロー-9("テクニカルサポート")
  • 機動部隊ベータ-777("ヘカテーの槍")

計画の使命: コンキスタドール計画は、イベント・ワンダーランドで置換された南アメリカ大陸に対する工作計画です。表向きはGoI-1980("財団南米統合管轄局")との協力体制を装いながらも、当該組織への諜報活動、民衆への扇動、当該地域の他GoIへの支援を組み合わせることによって、南アメリカ大陸の解放と一般社会への再合流を目的としています。

鍵となる想定:

  1. GoI-1980に察知されないように行動しなければならないという前提が存在するため、南アメリカ大陸内部での工作活動が困難なものになると予想されています。
  2. GoI-1980の所持するテクノロジーは1998年以前の財団のものに類似しているところもありますが、提供された未知の記憶処理剤「ENN-8900-2217」および未知の記憶処理プロトコル「アンニュイ」の存在から未知の超常技術を所持している可能性が高いと予想されています。
  3. 関連する文書からGoI-1980は伝承部族および特定要素保持者に敵対的だという可能性が予想されています。
  4. GoI-1980には既存の財団機動部隊の並行次元同位体と推測される部隊が所属している可能性が予想されています。
  5. 財団側がコンキスタドール計画を打ち立てているように、GoI-1980側も工作・諜報活動計画を考案・実施している可能性が高いと予想されています。(現状では証拠が見つかっていません。)
  6. 仮に財団の工作・諜報活動が暴露される、多国籍勢力の介入などによってGoI-1980との武力衝突に発展した場合、当該GoIは既存の非特異性技術・超常技術のほか、未知の技術またはSCPオブジェクトを投入してくる可能性が高いと予想されています。

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