120ハブ改稿版場所

場所

世界は魔法に満ちている──文字通りに! カノン内で訪れる場所は、その生きた証拠だ。以下に、カノンの舞台として登場する、特に重要なエリアとその説明をまとめておこう。

  • アルカディア (Arcadia)竜人会議ドラゴンズ・サークル──12人の貴族とドロガニアンの指導者であるヴァジュラ王から成る13人体制の評議会──により統治される、ドロガニアンの地下都市。発見後即座にフリーポート指定が与えられた。2021年のヴェール崩壊後に大きく躍進し、ヴァンガードや他の組織と密接な関係を得た。
  • アヴァロン (Avalon) — 五大妖精王国の一角。かつては妖精社会の栄えた国だったが、第六次オカルト戦争とヴェールの確立に伴い、アヴァロンを纏め上げていた名辞物語呪文が大きく弱体化。最終的には国家の脱概念化と基底現実からの消失を招き、ほとんどの国民はスリーポートランドへの避難を余儀なくされた。アヴァロンは1世紀以上も前に消えてしまったが、その文化の影響は未だ超常界の至るところに散見される
  • ユーテック (Eurtec) — 主にドイツにアンカーを置く小型現実に位置するサイバーパンクめいた技術的大都市で、公的区分はフリーポート。世界オカルト連合の“硅のノルニルの従者”の統治下にあるユーテックは、1985年、“従者”のアジェンダに従いヨーロッパのパラテクノロジー開発を加速させるべく設立された。連合の監督下にもかかわらず、都市は世界有数の超常犯罪の闇世界を有しており、ここで起きる犯罪には度々パラテクノロジー超常麻薬パラナコティクス、パラヒューマンが関わっている。ダーケ一族の本拠地である、記念碑的な《屍金字塔》デス・ピラミッドが所在。
  • ハイ・ブラジル (Hy-Brasil) — 五大妖精王国の一角。アイルランド周辺の海に存在するハイ・ブラジルは、かつてこの惑星ほしで単独首位の規模を誇る妖精人口を抱えていた。しかし、ワニイカ襲撃とそれを受けたGOCの奇跡核砲撃の結果、かつてのフリーポートの地位から、がらんどうのほとんど人のいないネクサスへと格下げ。かつて栄えていた妖精文化のモノリスたるハイ・ブラジルを復興させようと、これまで数多くの計画や試みが行われ、2021年のヴェール崩壊後になっても続けられているが、ほとんどはただ失敗に終わっている。
  • サイト-01 (Site-01) — SCP財団 O5評議会・監督司令部の本部。ポーランド、クラクフの75キロメートル北に立地。元はファクトリーの建造物だったが、財団の強奪後に現在の地位となり、そこに住まうたった一つのアノマリー ──SCP-001-Cことマブ女帝──の主要収容施設として利用されている。一連の侵入防止用奇跡結界、保護魔法陣、儀式で守護されている。O5評議会の継続的活動に要される安全性を確保するため、ほぼすべての外部観測から反ミーム的に隠蔽されている。
  • サイト-59 (Site-59) — メキシコ湾付近に立地するSCP財団の施設。いかなるアノマリーも収容しておらず、その代わりに、倫理委員会が職員の士気を維持するために開催している財団職員パーティの会場としての役割に重点を置く。その正確な立地を把握しているのは、酔っ払ったパーティ参加者を外部の危険から守るため、O5評議会と倫理委員会のみに限られている。
  • サイト-118 (Site-118) — ソノラ砂漠に立地するSCP財団の研究施設。サイト-118は主に名辞災害の扱いに重点を置いており、Keter級収容違反発生時の影響を低減するような設計になっている。その専門性から、妖精王宮における“季節の円卓”に深く携わる。
  • スロースピット (Sloth's Pit) — 合衆国ウィスコンシン州に立地する小さな中西部の町。スロースピットの世界を支配しているのは、“物語”──西側メディアで頻出するお約束、クリシェ、テーマに沿うように町民の生活に影響を与えてくる、多くの場合は慈悲ある力である。この効果により、度々神話の人物が現れたり、世界各国から様々な人々が訪れたりする。

多元宇宙羅針盤

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『120の記録書庫より』 (TL-1911) の近傍並行宇宙──姉妹カノン群であるメタファウンデーションのマルチバース。

基底現実とそこに根ざす全小型次元を超えた先に、多元宇宙羅針盤が存在している。存在する全現実の集合たるそれは、起こりうるあらゆる世界・出来事を語り、何らかの選択が成されるたびにタイムラインを2つに分かつ。現実1が宇宙から遠ざかるほど、その間の間隙を渡ることが難しくなり、両者の違いは大きなものとなる。無限に近い可能性があるがゆえに、広大な多元宇宙を探査するうえで枷となるのは、己の技術、 忍耐、正気のみだ。

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