Z9-1: この場所は……明るいと奇妙に見えるわね。
Z9-2: ああ、安全そうだが同時に……
Z9-4: みんなどこだ?最低でも6人の人間がここにはいるはずだ。放送を聞いただろう?
Z9-Tech-1: 6体の生命体だ。人間から紫色の何かまであり得るぞ。
Z9-3: ヘイ、ここにもサインがあるぞ。
一次探索で見られたようなサインが遠くの壁にある。書いてあるのは"艦橋"、"居住区"、"生命維持"、"パワーコア"、"武装"、そして"研究室"である。
Z9-Tech-2: 前のとは違う行き先があるな。
Z9-3: それじゃあ、ええと、艦橋か……?
Z9-Tech-1: 誰か生きているなら、おそらく居住区にいるだろう。
Z9-Tech-1は前進して"居住区"のサインを押す。すると、彼らの下の床が手すり付きのプラットホームになる。6人を乗せるのに十分に大きい。
Z9-2: "空港の床"理論には十分合致してるな。
Z9の全6人のメンバーがプラットホームに飛び乗る。すると手すりは閉じ、プラットホームは動き始める。スーツの速度計は200km/h以上を示す。
Z9-3: ホーリーシット!
Z9-4: しっかり掴まれ!曲がり角が来たぞ!
プラットホームの重力は曲がり角で一時的に消え、プラットホームは壁を走り、床へ戻る。
Z9-Tech-1: 何だ!?
Z9-Tech-2: 局所的な重力のキャンセルね。でもこの種の技術をこんな小さなものに搭載するなんて。
プラットホームは"居住区"と書いたドアの前で止まり、床に溶け消える。
Z9-1: オーケー、帰りは歩きかしら?
Z9-3: 違いない。
Z9はドアに近づき、武器を構える。Z9-2がドアのところで止まり、フレームを見る。
Z9-2: 何か書かれている──落書きだ。幾つかは読めるな。
落書きの例:
- ここへのリフトは壊れている。調子がいいと350以上出る。目元に痣ができちまった。(英語)
- エンジニアを1人向かわせて修理しよう。(キリル文字)
- 先週くらいに出現した。(不明な言語。SCP-2117艦内の不明な性質により、書かれた言語はすべて理解できる。)
Z9-2: 何だこりゃ?読めるぞ。ロシア語なんてわからないのに。
Z9-3: ミーム的な何かだ。行くぞ、ドアが開いたぞ。
居住区は概ね灰色をしているが、財団の紋章の破壊を描写した壁画、萎れた花、地球からの放送を映すモニターなどである程度飾られている。
居住部屋そのものは横になった円筒の壁面に沿って、床面、側面、天井に配置されている。天井にある部屋のドアが空いており、内容物が見えている。それらはその部屋の"床"に配置されている。
Z9-Tech-1: どうする?
Z9-2: ちょっと待て、俺が調べてみる。
Z9-2がセクターの壁に沿って、磁力靴を使わずに登り始める。彼は姿勢を保ったまま頂上へ到達する。
Z9-Tech-2: 全方位の人工重力ね。驚いたわ。
Z9-Tech-1: なるほどそうか。このステーションは重力を生成するために回転している。だから一部にはこういう特性が備わるんだ。それを利用して部屋を設置しているようだな。
Z9-2はドアを開け、その中に入る。彼が部屋に入ると重力の向きが変わり、 部屋の床に向けて働く。そこから相対的には、部屋の外は横になる。
Z9-Tech-1: だがこれで説明つかなくなったぞ。
Z9-2のカメラは、ひとつのシングルベッドを備え、2人もしくはそれ以上の人間の共同住居の痕跡を示す部屋を写す。部屋の背後の壁には、人間の女性が、犬、タコ、ヒューマノイドの特徴を持った不明な生物とともに、森のような環境を背景にして写っている写真がある。背景の草の向こうには星が写っている。近くのストーブの上のヤカンから笛の音が聞こえる。
Z9-2: いなくなったときに、湯を沸かしているところだったようだな。
Z9-2はストーブを消す。
Z9-2: これはほったらかしにして出かけるようなものじゃないだろう。突然何かが起こったということだ。出るぞ。
Z9-2は部屋を出ようとする。ドアが彼の目の前で閉まり、カメラの通信が途切れる。
Z9-4: ドアが閉まったぞ。
Z9-1: シット!ミッチ!
Z9-1、-3、-4は壁に向けて走り、ドアへ駆け寄る。ドアを開けると、Z9-2の姿はない。
Z9-3: クソ、どうなってる?
Z9-4は赤外線センサーを起動する。Z9チームとストーブ以外に高温、低音、及び動きは検出されない。
Z9-4: ネガティブ。
Z9-Tech-2: 私は逃げるわよ。もらった報酬じゃこれに見合わないわ。
Z9-Tech-2は居住区の入り口に向けて移動する。彼女が入口近くに来ると、ドア近くの壁にターミナルがあることを示す警告音が鳴る。
Z9-Tech-2: これは何?
Z9-Tech-2はターミナルの画面に触る。ローブと魔術師の帽子が宇宙服のヘルメットの周りに配置されたアイコンが現れる。
SCP-2117-A-2: ハロー、そしてダイタイホウマルへようこそ。私はマホーツカイだよ。
Z9-1: この声は前の探索で聞いた放送のものだ。"酸素がない"ってアラートのな。
SCP-2117-A-2: ということは君たちが私のバックアップを起こして実行させているということか。グッドジョブだ。あの子達はそう言わないだろうがな。
Z9-Tech-2: あの子達?誰のこと?
SCP-2117-A-2: 今処理している。
Queen of Thailand (Unofficial): Unknown
Dungeon Master:Unknown
Dry Wit: Unknown
Wing-Woman: Unknown
Cat Herder: Located
不明な女性: クソ、見つかった。
Z9-1: 何のこと──
この時点で、強い電磁パルスが検出される。Z9の装備は使用不可能になる。
50分後、装備は自動再起動する。Z9の声は聞こえるが、映像は見られない。装備はロッカーにしまわれているように思われる。
Z9-1: ──助けたいのは山々だけど、我々にはできないわ。
不明な女性: ちょっとこれを見てくれ。
紙の擦れる音が聞こえる。
不明な女性: これが乗員名簿だ。アクティブとしてリストされているのは私だけ。全員いなくなったか、何かの意図を持って隠れているか。私の姉妹は全員いなくなった。そしてこれが残された。
布の擦れる音が聞こえる。
Z9-Tech-2: ジーザス!これは──これは爆弾!?
不明な女性: もっと悪い。私達は長く生きるように作られてはいない──縮退するようにプログラムされている。マイクロソフトのクソOSみたいにね。私達は限界に達しようとしていてそれで……私達は死ぬとわかっていた。私はただ、皆でこれをしようと思っていた。
Z9-Tech-1: この間は、君たちのコンピューターは船上に12人の生命体がいると言っていたぞ。我々で7人だ。
不明な女性: 4日もあればいろいろなことが起きる。彼女らはまだ生きているけど、あとどれだけかはわからない。
Z9-3: 俺たちは宇宙船に乗っていて、別世界から来た猫耳とトータスシェルの髪の女に人質に取られてるってわけか
不明な女性: キャリコだ。
Z9-3: セントラルパークの地下の迷宮の中で死なないために帰るってのはアリか?
女性はため息をつく。
不明な女性: 見ろ、私は嘘は言っていない。私はあなたの組織も、その目的も全てが嫌いだ。お前達は私達をほぼ1年閉じ込めて、それから私達は脱獄してこの船を盗んだ。私達は家族で、社の憲章は誰も見捨てないと記している──私達はすでにウィザードを失った。私達が一緒に死ぬ手助けをしろ。そうすればこの船はお前たちののものだ。
不明な女性: それと質問の前に、お前達の武器はみなリアクターの中だ。この船が作った武器で私達の誰かを傷つけることはできないようになっている。
Z9-1: ファック。オーライ。名前を教えてもらいたいが、そのつもりはないんだろう?
不明な女性: ああ。
Z9-1: じゃあなんて呼べばいい?キャリコか?
2085-A: ……元々は、お前達は私達を2085と呼んでいた。今は2085-Aでいい。