SCP-3890

アイテム番号: SCP-3890-2

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 現在の状況のために、SCP-3890-2の収容は不可能である。私は常に用心していなければならず、またSCP-3890-2の実例たちの存在を警戒しなければならない。私が近付こうとしているものが見かけ通りのものとは異なる素振りを見せたら、私はその場からすぐに離れるつもりだ。

説明: SCP-3890-2はSCP-3890に生息する、様々な形状と大きさを有する生物である。SCP-3890-2がここに起源を有するものなのか、それとも私と同様にここの何処かに転移させられたものなのか、私には分からない。行動を観察した限りでは、SCP-3890-2はある種の捕食者であるように見える。

SCP-3890-2は現在私を追っている。

私が実体に遭遇したのは、SCP-3890の最初の観察結果を書き留めた直後のことだった。私が休憩中で警戒を怠っていた隙に、実体は私の背後に忍び寄ったのだ。私は実体に強打されて気を失い、数時間後、夜間に目を覚ました。実体は最初の遭遇以来、数時間ごとに私を襲撃してきている。

SCP-3890-2は私が知る限りでは、あらゆるものに擬態する能力を有している。これまでに私はSCP-3890-2が以下のものに擬態するのを目撃した。

  • SCP-3890-1の実例。
  • 束ねられていない書類のうちの1枚。
  • 空に浮かぶ星。
  • 地平線上の建造物。
  • 1匹の蠅。
  • 私の足のまだらな汚れ。

SCP-3890-2が私の脳を騙して、自分たちがこれらのものであると知覚させているだけなのか、それとも実際にこれらのものに変化しているのか、現時点では私には判別することは出来ない。

一度SCP-3890-2が擬態しているものに近づいたところ、これ以上は上手く言えないのだが、SCP-3890-2は '開いて' から私を強打した。SCP-3890-2は常に自身を変化・変形させ続けているために、その真の姿を言い表すことは困難だ。それは開いては折り畳まれ、伸びては縮む、黒い折り紙である、としか私には表現することが出来ない。

SCP-3890-2は攻撃手段として記憶処理を用いる。現在に至るまで私は肉体的な損傷こそ受けていないものの、幼年期から成人期の初めにかけての重要な記憶の全てを失ってしまった。どの高校に通っていたのか、最初に与えられた仕事は何だったのか、最早思い出すことが出来ない。SCP-3890-2は記憶を食料とする実体である、というのが私が立てた現在の仮説だ。

SCP-3890-1の実体たちは、過去にここに連れてこられた人々だ。彼らはSCP-3890-2の餌食となり、そして全ての記憶を失ったのだ。ここで見たものから考える限り、他の結論に達することは出来ない。

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