2人はSCP-3939の保管セルに到着する。カードをスキャナーにスキャンすると — 赤いランプが緑になり、カチッという音がしてドアが開く。部屋に空気が入ってきて、ふんわりとした風が髪を波立たせる。
ドアが一瞬真っ暗になり、天井のストリップライトが点灯する。サリーは体をビクッと震わせ、あなたは右側のバーライトが穏やかに点滅するのを見ながら、ニヤニヤを我慢して抑える。どちらも部屋に足を踏み入れる。
空気が冷たく、静かににおう。あなたの顔をまっすぐ向く真鍮のホルン、八角形の木製の土台があり、レコードが回転している。以前は気づかなかったが(何も気にすることがないからだ)、レコードにはステッカーが貼られていなかった。
「私は何のために?」とサリーは訪ね、あなたの方を向く。
「いくつかの簡単なテストが必要だ。現時点では、なにが異常なのかがわからないから、解明する必要がある。」
「それについて何も分からないの?」
首を横に振る。「何もね。」
この状況がいかに異常であるかを彼女は良く知っていると分かるが、彼女はあなたもその異常さを良く知っていると思い、口をつぐんでいる。彼女はオブジェクトの周りを歩き始めるが、突然立ち止まってじっと見つめる。
「どうした?」あなたは尋ねる。
「あれを見た?」
「何を?」
「動いた。」彼女は部屋の向こう側に歩いていく。「見える?」
「いいや、私には何も。」
「じゃあ、ここに来て。」彼女はそれが命令ではなく提案であることを明確にする口調で言う。あなたは従う。
移動すると、真鍮のホルンが実際に回転する。あなたがどこにいても、あなたの顔を直接指している。左右に動くと、時計回りや反時計回りに回転する。上下(近づいたり遠くに移動したり)に動かすと、それに合わせて上下に傾く。
「ふーむ、君が正しいな。」とあなたは言う。沈黙の時間が経つと、ホルンの中からパチパチ音が聞こえてくる。
「いつものことよ。」とサリーは言う。「ほら、もう書き始めるには十分でしょう。私は今知ったことを急いで書きに行って、すぐに戻ってくる。」
さっきのパチパチ音について考えながら、うなずく。「やってきてくれ。私はここにいる。」
あなたは彼女にクリアランスカードを渡す。彼女は受け取ってから、保管セルを出て、ドアをスライドさせて後ろに閉じる。カチッと音がしてロックされる。彼女がすぐに戻ってくることを願う、でないとあなたは出られない。
あなたはオブジェクトに目を向ける。間違いなく何か聞こえた。