よし。必要以上にこれを引き延ばす必要はない。これを片付けてしまおう。
コンピューターを起動し、ファイルを開き、入力を開始する。自分が何を書いているのか見当もついていないことに気付くのにそれほど時間はかからない。後は写真とカルロスが書いたクソと昨日それを見た記憶だけ。もう一度自分で見に行く必要がある。作業内容を保存し、立ち上がってオフィスを出る。この時点で自動操縦をしていて — 何も考えず、ただ。仮収容セクターに着くまで、廊下や過去のオフィスを進む。
SCP-3939が保管されているセルを見つけるのに数分かかる。自分のカードをスキャナーにスキャンする。小さな赤いライトが緑になり、カチッという音がしてドアが開き始める。
あなたは目を閉じる。
見ようともしない。見るつもりはない。何も感じるつもりはない。ただ、観測するだけ。5秒だ。それ以上でも、以下でもない。あなたにはやるべき仕事があって、これは時間を無駄にしているからだ。
あなたは目を開ける。
5。
四角い部屋。コンクリート。明るい照明。2つのストリップライト、1つは以前と同じように点滅する。
4。
台座。石。高さ約1メートル。上に座った蓄音機。
3。
真鍮のホルン。大きい。あなたのほうを向く。
2。
木製の土台。黒く、豪華。八角形。HMVロゴ。
1。
レコード。黒。回転。掘り続ける針。損傷なし。音楽なし。
0。
もう一度カードをスキャナーに押し付けると、ドアがスライドして閉まる。時間を無駄にしないよう、オフィスに戻って、椅子に座り、文書に戻る。見たものを入力する。頭の中がすっきりしていて、余分な情報もない。何も考えずに入力する。集中をいつもの思考で塗りつぶすこともない。
入力が終わったら、動きを止める。あなたはそれを素早く読む — バッチリだ — そして公開ボタンをクリックする。
まだやるべきことがある。答えるべき謎はまだ。第一に、なぜこれは異常なのか?