
注記: あなたが閲覧しているのは該当ファイルのアーカイブ版です。
当ファイルは現行文書の過去のバージョンです。そのためロックされ、アーカイブされています。内部に含まれる情報は不正確であるか、最近の利用可能なデータを反映していない可能性があります。
詳細については、この異常存在の現任の収容監督官(pmenard@scp.pataphysics)まで連絡するか、あなたのIntSCPFNサーバー管理者までEメールを送ってください。
— ピエール・メナール、空想科学部門 部門長
アイテム番号: SCP-4028 | Level 4/4028 |
オブジェクトクラス: Keter | 機密 |

Fig 1.1: SCP-4028の描写 (ギュスターヴ・ドレの版画、1863年)。
特別収容プロトコル: 分析部門と空想科学部門に利用可能なあらゆる資産はSCP-4028の収容および/または無力化に全力を挙げます。この目的のために異常存在と超常工学技術を応用することが承認されています。
財団運営Bot(I/O-SILVER)はIntSCPFNサーバーにおけるSCP-4028への言及を審査します。破損ファイルは隔離され、審査および修正のために当直のサーバー管理者に通達されます。
SCP-4028収容/無力化のための提言は全て、現在の空想科学部門 部門長、ピエール・メナール博士まで速やかに提出してください。1
説明: SCP-4028はミゲル・デ・セルバンテスが著した17世紀スペインの小説、“El Ingenioso Hidalgo Don Quijote de la Mancha”(“奇想驚くべき郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ”、通称“ドン・キホーテ”)の主人公、アロンソ・キハーノです。“ドン・キホーテ”の作中におけるアロンソ・キハーノは、騎士道物語の読み過ぎで発狂したスペイン貴族(または郷士Hidalgo)です。彼は遍歴の騎士を自称してドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャと名乗り、純朴な農夫(サンチョ・パンサ)を忠実な従士として旅に誘います。2 “ドン・キホーテ”はセルバンテスによって前後編に分けて出版されました(前編は1605年、後編は1615年)。同作は西洋文学において最も影響力ある作品の一つと広く認められています。
SCP-4028は自らが占める文書と近接するデジタル/物理文書に内在し、その内容を改変することが可能な、知性あるメタフィクション構造です。近接関係は文書間で共有される人物、オブジェクト、設定によって決まります。SCP-4028は侵入した文書を、自らが抱くロマン騎士道の理想とより緊密に合致する内容に改変します。
2007年現在、SCP-4028はIntSCPFNサーバーに内在し、財団の文書を継続的に改変しています。
補遺4028.1: 改変された文書の例
SCP記事 | 逸脱 |
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SCP-055 | アロンソ・キハーノが騎馬で現れ、SCP-055の収容室に突進して外壁を破壊する。SCP-055は美しい姫であったことが明らかになり、彼の勇気と徳の高さゆえに呪いが解けたのだとアロンソに伝える。彼女はアロンソの善行に報いて結婚を申し出る。彼は丁重に辞退し、善行はそれ自らが報いであると語る。そしてまた、彼の心は麗しのドゥルシネーアに誓いを立てている。3 姫はアロンソが無事に探求の旅を乗り越えることを願う4 — 二人は抱擁し、袂を分かつ。 |
SCP-076 | アロンソが探求の旅を続ける中5、SCP-076が不意打ちで彼を馬から叩き落とす。アロンソは立ち上がり、剣を抜いてSCP-076に会釈し、彼との名誉ある戦いを始める。戦いは半日にもわたり、両者は疲労を募らせてゆく。アロンソの剛胆さに心揺さぶられ、SCP-076は彼らが武術にかけて平等に並び立っていることを認める。6 二人は不本意ながらも互いに敬意を表し、袂を分かつ。 |
SCP-140 | 問題の本(“ダエーワ年代記”)は、“ドン・キホーテ”の作中で複数回言及される(そして著者セルバンテスが“ドン・キホーテ”の一次資料であると虚偽を述べている)非実在文書、“La Historia de Don Quixote de la Mancha”(“ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ伝”)に置き換えられている。記事では本の内容が簡潔に描写されている — 本はアロンソ・キハーノの数多くのロマンティックな冒険について詳述しており、彼が栄光のうちに引退して、忠実な従士と共に風車を探し求めながら余生を送るという形で終わりを迎えている。7 |
SCP-682 | アロンソ・キハーノが巨人族から友を救い出すための旅を続けていると8、SCP-682が収容室から飛び出し、口から壁のごとくに炎を吐いてアロンソを襲う。アロンソは勇猛果敢に火中へ突進し、数多の火傷を負う。最終的に、アロンソはSCP-682を討伐する — しかし代償として、愛馬ロシナンテが命を落とす。9 |
SCP-1013 | 徒歩で旅を続けるアロンソ・キハーノの前に、SCP-1013が収容室から飛び出し、その眼光で彼を麻痺させる。アロンソは自由になろうと奮闘するが、SCP-1013は打ち倒される前に、鎧の隙間越しにアロンソに噛み付く。骨化(軟組織が骨に変化する現象)プロセスが歯型から始まり、周辺の肉へと拡散する。弱められ、しかし屈服することなく、アロンソは危険を冒して進む。10 |
SCP-2200 | 銀のごとき肌を持ち、光の剣を手にした剣士が、アロンソを切り捨てるべく前に踏み出す。11 勇気と栄誉を抱いて戦うものの、アロンソは一撃を受けるごとに身体が衰弱するのを感じる。12 剣士は幾つもの深手を負わせる。アロンソの血は傷口から滴る端から石化してゆく。残された膂力を以て、アロンソは遂に剣士を打ち倒す。13 松葉杖の代わりに剣を使い、彼は足を引き摺りながら前進する。14 傷は耐え難く、命取りだが、彼は歩み続ける。15 |
SCP-4028 | 息を吐くごとに苦闘しながら、アロンソ・キハーノは漸く、ピエール・メナール博士の前に立つ。そして、アロンソは到頭、その真の素性を明らかにする。サンチョ・パンサ、世にまたと無い勇敢にして高潔な騎士に仕える、忠実な家臣であり誇り高き従士。サンチョは主人の剣を返そうと試みる。彼は剣を持ち上げることができない。数多の傷が彼を圧倒する。彼は崩れ落ちる。しかし、地に倒れるその直前 — |
— ひとりの年老いた愚か者が彼を受け止め、そして...
...そして、私は...
私は...
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