
劣化したガラス表面内のSCP-5056。
特別収容プロトコル: SCP-5056は自己収容状態にあります。その位置はサイト-43清掃・保守技師JM64、フィリップ・E・ディアリングの位置に固定されています。そのため、彼は特別にセキュリティクリアランスレベル4以上の職員によって指令されない限り、SCP財団施設に留められます。JM64は常に最低1個の反射物を身に着けていなければならず、このアノマリーの詳細を新たな職員や訪問する職員全員に説明する責任があります。また、彼は曝露反応妨害療法.対象に侵入思考を誘引して、侵入思考に影響を受けずに解放する方法を徐々に習得させる心理学的治療法です。を受けます。
説明: SCP-5056-Aは、マットな灰色の肌と、2つの目と1つの口に近似する裂けた顔の傷を有する、無毛の人型実体です。SCP-5056-Aは観測可能な物理形態を有しておらず、反射する表面にのみ出現します。SCP-5056は全ての視覚のある存在によって視覚的に認知できますが、JM64のみがその音声を聞くことができます。
SCP-5056は、サイト-43の玄妙除却施設AAF-Dにおける異常物質処理事故ののちに、初めてJM64に出現しました。2002/09/09以来、SCP-5056は例外、間断、休息なく彼についています。実験データおよびインシデントデータから、SCP-5056は他の実体を認識しているものの、無視を決めていることが証明されています。SCP-5056のJM64との交流は、およそ20年間のかかわりを通して発展しています。当初は、SCP-5056は彼を怖がらせたり驚かせたりしており、その後はおそらく不安および/または実存的恐怖の誘発を目的とした不快な話に移っていました。現在はJM64の状況の不条理さの強調、彼の人間関係の脆弱性の鮮明化、あるいは彼の行動による悲惨な結果の予言を好みます。心理検査では、SCP-5056は彼に内在する不確かさを100%の精度・有効性で反映できることが示されています。
JM64はSCP-5056を「ダグ」とのみ呼称し、それに対してSCP-5056は彼を「フィリップ」とのみ呼称します。
SCP-5056再評価(2021) — アメリア・R・トロシヤン
セクション長、清掃・保守セクション、サイト-43

ダグが初めて現れたとき、誰も彼のことを理解しなかったのだと思います。誰もが、彼は異常な虐待者で、短気な悪魔で、誰かを怒らせるためだけに存在するのだと考えていました。彼らは、当時フィルはとても滑稽な人だったのだと……内向的かつうわの空で、ジャンプスケアの格好の的だったのだと言います。ですが、フィルがおびえなくなると、ダグは彼の低い自尊心についてなじるようになりました。フィルが自力でやっていけるようになると、ダグは彼に他人の要求に対して心配させるようになりました。2019年に私が彼に出会うまでには、フィルは思いやりのあるうろたえない人になっていましたが、それでも絶対的に哀れな人でした。そのときから、ダグは彼に恋愛についてとやかく言うようになりました。
ダグがフィルを食い物にしているとは思いません。彼は助けようとしているのだと思います。
当初、JM64はSCP-5056の道化に恐怖、嫌悪、疲労で反応していました。2021年までにこの傾向は完全に逆転しており、SCP-6500 FinisクラスイベントによりSCP-5056が一時的に存在を弱めた際には、彼は他の点では障害の伴侶だった存在がいなくなり、自分自身の機能する内省の方法がなくなったことで重大なストレスを示していました。
SCP-5056再評価(2021) — ハロルド・R・ブランク博士
セクション議長、保管・改訂セクション、サイト-43

非常に長い間、我々はフィルもまた異常であるかもしれないと考えていた。彼をThaumielに分類するアイデアを検討したことさえある。もちろん、明らかにうまくは行かなかったが。少なくとも、我々は「ダグ」が彼の内面的な独白の無意識的出現であると確信していたから、それを5056-Aに分類して、彼を5056-Bにした。だが、20年近く観測して、フィリップ・ユージーン・ディアリングには、長引くトラウマに直面しても異様に平静を保っていることを以外には、何も非凡なことはない、とほぼ確実に言える。彼はもはやSCPオブジェクトとは見なされず、特異なお得意さんだけがSCP-5056に再分類された。SCP-5056は自己収容状態の非肉体的感情寄生生物で、収容は必要とされない。SCP-5056が自発的に留まっている男は安全地下バンカーに自発的に留まっているからな! それでも、フィルが死んだときに何が起こるかはわからない。だが、私の推測では、5056は最後の分類変更を受けるだろう — "Neutralized"へと。
SCP-5056は出現する反射表面を劣化させます。JM64に脅威をもたらすと認識した人物の目や眼鏡に出現することで、この性質を攻撃的に利用することが知られています。この性質は、不明な理由により異常に対象のトラウマとなり苦痛をもたらします。どのケースでも目の変性は発生しないものの、多くの犠牲者は意識を失い、それ以外(元財団管理者E・フォルカーク博士など)は極端な自傷行為に駆り立てられます。SCP-5056の攻撃の生存者はSCP-5056の表面を描写することはできません。不可逆的な狂気に駆り立てられなかった唯一の生存者は、M・ブラッドベリ博士です。
SCP-5056再評価(2021) — メリッサ・ブラッドベリ博士
セクション議長、研究・実験セクション、サイト-43

いえ、何を見たのか教えることはできません。ですが、何を感じたか教えることはできます。言っておきますが、これは10年以上財団の心理療法を受けてようやくできたことなのです。私は11か月昏睡して、パニック発作を起こさずに眼鏡やコンタクトレンズを付けられなかったために3年間視界のぼやけに耐えていました。あれが視界を覆ったとき、誰かが脳を直接殴ったかのように感じました。深夜、今までにやってしまったバカなことや恥ずかしいことを突然思い出して、それで恥ずかしい思いをすることを知っているでしょう? では、あなたが今までやってしまったバカなことや恥ずかしいことを全て突然反芻することを考えてみてください。一度に全てがです。あなたの良心がついにはうんざりして、あなたに核を使うことを決めるようなものです。フォルカークが目を掻き出したことに疑問はありません。
SCP-5056は、出現するのに適切な表面をなくすことでJM64から分離された際に、サイト-43一帯で聞くことができる119デシベルの音を発します。これにより、JM64の任務・私的活動の行われる場所に平面鏡が取り付けられました。その存在の予備知識なしにSCP-5056に遭遇すると、人間対象は典型的にショックや狼狽を示します。しかし、2021年までに、SCP-5056は施設にとてもなじみの存在になったため、多くの職員メンバーはSCP-5056を非公式のサイトマスコットと見なしており、親しい呼称を発達させています。
SCP-5056再評価(2021) — デルフィーナ・M・イバニェス
セクション長、追跡・鎮圧セクション、サイト-43

ペットの怪物の監視の目創のもとディアリングに用務員をやらせ続けるべきだ、とブランクが言ったとき、私は懐疑的でした。保安・収容セクション長であったので、それはどちらのコンセプトとも対極に位置するように聞こえたのです。私は間違っていた、と言えるのをうれしく思います。ディアリングは一切合切戦闘に有用ではなく、5056がいなければ彼の災害対応優先度はDクラスの1つ上でしかありません — そして43にはDクラスはまるでいません。ですが5056がいると、彼は実践的な侵入抑止システムになるのです! よく言いますよね、友人とは引っ越しを手伝ってくれる人のことであり、最高の友人とは敵の目をバラしてくれる人のことだと。
サイト-43の清掃・保守セクションは、低レベルの技術職や管理職にいつまでも留まろうとする職員が少ないため、高い離職率を誇っています。JM64は、その「幽鬼」のためにこのキャリアに恒久的に縛られているため、当初は順応させるために集中的な心理カウンセリングを要すると想定されていました。しかし、そうはなりませんでした。彼は抑うつ的になっていたものの、それでも人為的な彼の展望の制限はその向上心のない性格に完全に適していました。対象に対するSCP-5056の長期的な感情的影響は、超心理学における画期的な事例となっています。
SCP-5056再評価(2021) — ニュン・T・ゴ博士
セクション議長、心理・超心理セクション、サイト-43

SCP-5056は、JM64の否定的な思考の過程を取り込んで、彼の憂鬱や自信のなさを表面化させています。彼の最初の心理学鑑定では、不安な考えを割り込ませる癖が示唆されました。このような考えは今や文字通り割り込んでくるため、彼は異常の干渉がない場合よりも理性的にその考えを評価することができています。私たちは5056は何なのかいまだにわかっていません。ですが私はこれくらいは言えます。5056はその対応人物に献身していて、彼を助けたいのだと。5056は、不快で奇妙な方法で愛情を表していますが、結果には抗弁していません。19年かかったものの、ディアリングはついに自分自身と折り合いをつけられたのです。
もちろん、彼はこの件で少し外から支援を受けましたが。

サイト-43上層立入禁止区域内のJM64とトロシヤン セクション長。
JM64は、2020年9月9日に清掃・保守セクション長であるアメリア・トロシヤンとの安定した恋愛関係を始めました。典型的な財団職員の反応とは反対に、トロシヤン セクション長はSCP-5056への興味を持続させており、それがJM64を巻き込んでいることに共感を示しています。JM64は、同時に5056の演説が音調を変えたことを報告しています。今や5056は活動する際、典型的にはトロシヤン セクション長との関係の改善できる側面に注意を促しており、またその受動的な期間は劇的に増加しています。
JM64とトロシヤン セクション長は、2021年6月12日にイッパーウォッシュ州立公園で結婚しました。
SCP-5056再評価(2021) — ポリクセニ・マタクサス博士
セクション議長、分光分析・分霊分析セクション、サイト-43

彼らは、19年間これを「幽鬼hounting」だと言っている。これは一般的な専門用語にさえなった。Deeringクラス幽鬼は、非肉体的存在による肉体的存在のストーキングを意味する。だが、5056を本当に幽霊だと思っている人はいない。
私以外は。
「ダグ」を生み出した災害を起こした物質は、また、収容されていた対象を少なくとも2つ破却した。これらの対象の性質は高度機密だが、私はこの程度は言える。それらは、人間社会が大規模かつ規則的にサイクルする中での罪悪感と無関心のサイクルに密接に結びついているのだと。それらの1つか、その一部があの奇跡術的スープの中でディアリングの免れ得ない良心において再構成された、と示唆することはこじつけに過ぎるだろうか? もしこうだったとしても、そうだ、それでも彼の我々との違いが全てそのせいなのではないのだろう。
我々は皆何者かに追われhounted、皆自分自身で何者かを追ってhountingいる。我々の希望と恐怖は、自分にしか聞こえない頭の中の声に過ぎない。我々というものは全て肉と骨の中空フレームの幻影に過ぎない。では、我々と鏡の向こう側にいるものを分けるのは何なのだろうか?
3次元。そして、成長できる機会だ。
« SCP-5056音声転写 | 力と毒の言葉 | SCP-5729 »