エンディングA

► 事案ログ: 直近のイリオンズ・イベント記録

[記録開始]

ダルトン: オーケイ、みんな。君たちが投票で僕を消す前にこれだけは言っておきたい。ここでの経験は本当に酷いもんだったけど、僕は君たちと会えて本当に嬉しかった。つまり、その。結局みんな誰かに投票しなくちゃならないわけだし、自分がメリーゴーラウンドに一緒に閉じ込められるのに最適な人間じゃないのも理解してる-

ヒューズ: クレイグ。

ダルトン: うん？

ヒューズ: 俺はシェリーに投票する。

ロング: ルーク！ どういう事？

アッシュコーム: 私は別に構わんがね。クソ女め。

シモンズ: ねぇアッシュホールAsh-hole。うるさい。ルーク、どうしてシェリーに投票するの？

ヒューズ: これは何もかもゲームだ、そうだろ？ 1つの大掛かりな、サディスティックなゲームなんだよ。だがとても長く続いてる。俺たちは専らテレビを見ながら過ごす。ああ、回転木馬のお立ち台に幽閉されてるのは、最初の数十年間は地獄の苦しみだった。でも俺たちはぶっちゃけもう慣れてきてる。

カークウッド: 勝手に決めつけないで。

ヒューズ: 勿論、素敵な体験じゃないが、時間が経つにつれて楽にはなってきた。

ロング: ごめんなさい、でもそれと私がどう関係するの？

ヒューズ: 俺はアンタをずっと見てきた。認めよう、俺はここにいる全員を見てきた。でもアンタは違うよな、シェリー。ただ退屈してるだけじゃない。何かを待ってんだろ？

シモンズ: ちょっと待って、全部憶測でこんな話をしてるの？

ヒューズ: いいか。アンタたちにもこいつから感じるものがあるはずだ。立ち居振る舞いの何処を取っても何かが“ずれて”やがる。怯えてるというよりイライラしてる。ゲームが進むにつれてどんどん関心を持たなくなってる。自分で始めたゲームに飽きてる。

シモンズ: 憂鬱なのよ。

カークウッド: 私たちはみんな憂鬱なの。

ロング: ねぇ、もし私に投票する気なら、さっさとそうして。もう聞きたくないわ。さっさと終わらせてちょうだい。

[11秒の沈黙。]

ダルトン: オーケイ。僕は今の話で納得した。シェリーに投票するよ。

シモンズ: 私はヒューズに投票する。

アッシュコーム: (身振りでダルトンを指す) この軟弱者に。

ダルトン: シェリー、ごめん。

カークウッド: 私はイエス様にでも投票するわ。

ロング: あら。もう私が誰に投票しようと関係ないみたいね？

ヒューズ: そうらしいな。

ロング: ならこれで解決。ああ助かった。

ダルトン: 待っ—

ロング: 本当にもう、最初は楽しかったけど、長すぎて嫌気が差しちゃったわ。

シモンズ: そんな。まさか。

ロング: みんな、試験グループを務めてくれてありがとう。次回の趣向はきっと少し違うわよ。

[記録終了]

結: これに続いて、3306-POI-33は消失し、SCP-3306は全ての異常活動を停止しました。生き残った5名の3306-POI対象者は隔離されました。初期観察によって、対象者たちは正常な生物学的機能を取り戻したことが確認されています。

数日後、25名の要注意人物を乗せた新たなSCP-3306実例がロッキー山脈の極北山間部で発見されました。SCP-3306文書記録の更新は進行中です。