
上の画像は適切な収容のためのものです。進んでください。
第1章: "邸宅"
アイテム番号: null
オブジェクトクラス: CONTAINED
特別収容プロトコル: 分析部門は手順セブンフォールドを目撃させるため、毎年7名の一般市民を徴用する任務を負います。彼らは10月30日に、即座にオルブライト邸に移送されます。生物学的プロファイルを分析のため3週間前までに医療部門に提出しなくてはなりません。それぞれの目撃者は10月31日午前零時前後に覚醒状態にあるように平静を保たれなくてはなりません。手順セブンフォールドは一般的には夜明け前に実行されます。
オルブライト邸の全ての入り口は封じられ、板を打ち付けられています。唯一の例外は各目撃者を投棄する地下シャフトです。それは地下倉庫内に隠されています。鎖は緊密に張られています。
オルブライト邸には手順セブンフォールドを完了まで目撃する職員のための監視機器が全体に渡って装備されています。遠隔に設置された司令部には1名の収容スペシャリストと2名のD-クラス職員より多い人員を配置すべきではありません。彼らには偽の収容プロトコルが教えられなくてはなりません。収容スペシャリストは邸内にイベントが発生次第それをを中継し、必要な場合にはD-クラスに交代します。
倫理委員会の権限により、当夜を生存した職員は司令部へのサリン化合物散布により終了されなくてはなりません。
11月1日に、実際に可能な場合は、クリーンアップ人員が全ての目撃者の残骸を取り除くため出発します。回収中に困難があった場合は、全ての死体はオルブライト邸の所有物と考えられます。それらは将来のイベントへと統合されます。成功裏に回収された死体は敷地内裏手にある火葬場にて焼却されなくてはなりません。火葬装置に遺体を挿入する職員にはノイズキャンセリングヘッドホンが支給されます。
その年の終わりまで、職員は「ここが私の死んだ場所」と書いてある表面に警戒しなくてはなりません。
特別収容プロトコルはS・アンドリュー・スワンにより作成されました

上の画像は適切な収容のためのものです。続行してください。
第2章: "私を完全にして"
説明: ジャクリーン・ホルクロフト女史の散乱した遺体は複数の別々のアノマリーに影響されています。影響は2006年6月6日に6名の身元不明の襲撃者に彼女が襲撃され、殺害された後に開始し、今日まで続いています。影響開始の時刻は不明です。これらのアノマリーに影響されたものの直接の記録は、ホルクロフト女史の部位が集められ安置されたならばこれらの影響の無力化が発生する可能性のあることを示しています。
ホルクロフト女史の遺体の部位のいずれかに近接した人物、もしくは彼女に死をもたらした犯罪に関与した人物はこの影響の対象となります。これには以下のようなものがあります:
- 幻覚; 対象はいずれも全裸の、四肢に深い裂傷を負った、髪の乱れた女性を見たと報告しています。これらの裂傷はホルクロフト女史が四肢切断されたときのものに一致しています。この女性の姿は多くの場合で、動かず、胴体中央を掴んでいます。より近くで観察しようとすると、これは消失します。
- 幻聴; これらはほぼ意味の取れない囁きと嘆き声です。稀な場合には、対象は懇願を聞き取ることができます──この場合、典型的には対象は名前を呼ばれています。6人の対象は「きらきら星」のメロディで歌われる聞き覚えのない歌を聞いたと報告しています。
- 幻臭; 具体的には、羊水の臭いです。
ホルクロフト女史の幻覚は対象の死まで発生し続けます。典型的には対象の暴露から半年(6ヶ月)ごとに発達する二次効果により促進されます。二次効果には以下のものがありますが、これらに限りません:
- 身体の一部や臓器の発見。指、眼球、歯、毛髪が対象の近傍にランダムに発見されます。これらは主に引き出しを開けたとき、トイレの蓋を開けたとき、枕の下、食事の中などの隠れた場所から出現します。全てのこれらの物体は観察されてない間に消失します。
- 不潔な、全裸の女性が対象を写した媒体に挿入されます──しばしばぼやけて、もしくは遠方に写ります。明瞭な描写の分析により、この女性はホルクロフト女史の遺体を再構成したものであることが明らかになりました。四肢切断を反映した傷に加えて、胸から陰部へ垂直に1本の大きな切開がつけられています。
- 鎖は弱くなっているという不合理な恐怖。
- 金縛り。対象は発生中に複数の影のような姿が出現し、押さえつけられ解体されたと報告しました。対象は内臓に激しい痛みと、重要な器官を取り出される感覚を感じ、それから突如完全に意識と体の制御を取り戻したと主張しました。
アップデート: 異常な活動と市民の死の報告を追跡することにより、ホルクロフト女史の身体の206個の骨全てが回収されました。遺体の全てはクレシュ・グレンのホルクロフト家の敷地に埋葬されました。葬儀の終了時に、全ての出席者は自発的に臓器が脱出する現象に襲われました。
このとき以降、それまでにホルクロフト女史の遺体に影響されていた存命の対象は、異常な現象が消失したことを報告しました。しかしながら、すべての対象が不妊となっていました。更に、存命の子供のいる対象の6名に1名の割合で、子供のうち1名が行方不明になったことを報告しました。最大限の努力にも関わらず、これらの子供のうち発見されたものはいません。
このことは、オルブライト邸におけるホルクロフト女史の存在には全く影響を与えませんでした。
説明はタローラン研究員により作成されました。

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第3章: "彼奴等が来たとき"
探索:
ビデオログ
場所: カンザス州クレシュ・グレン:人口~3125
ノート: 機動部隊イプシロン5(「五芒星」)はクレシュ・グレンの町が濃い霧に包まれ、すべての住人が消失したように見える事象に対し起用されました。以下はジョイ・ベイツ(E-5エコー)のカメラにより記録された、町の内部で発生した現象の記録です。
[ログ開始]
カメラが起動される。E-5エコーは機動部隊のハンヴィーの後部座席に座っている。五芒星のメンバーは町の境界を越えるところで、やる気なくマイクチェックを行っている。2分の雑談のあと、車両に乗ったまま進むべきだと決定される。ハンヴィーの車輪の下で道路の鎖は容易く千切れる。
E-5エコーが窓の外を見ると、周囲の森が濃い霧の壁で見えなくなるのが見える。視認性は著しく低下し、E-5ブラボーは車両を減速させ徐行させる。霧の中を数メートル徐行したあと、徒歩での探索が決定される。E-5ブラボーが車両を路肩に寄せる。
チームは車を降りる。E-5ブラボーはエンジンを切り、チームに続く。
E-5エコーが周囲を見ても、見えるものは少ない。彼らから北に黒いセダンが停まっている──それは道路と直角に置かれ、屋根は引き裂かれ開いている。蔦に覆われた建物が錆びた鎖で結ばれたフェンスの向こうに建っている。彼らの場所からは、歩道より道路側は何も見えない。
E-5チャーリーがイメージング機器を起動する間、チームは銃を構え、ハンヴィーのそばで防御ポジションを取る。E-5デルタが故郷である賑やかだった町の静けさに不満を言い、E-5ブラボーがそれをからかう。E-5アルファはプロ意識を持てと注意し、2人はそれに従う。
熱イメージ機器も修正S.P.A.D機器も霧を貫通できず、すでに裸眼で見えている以上のものを明らかにできない。E-5アルファは裸眼の有用性と視覚機器の重さを考慮し、視覚補助なしで進むことを決定する。
E-5エコーは破壊された車両の調査を命じられる、彼女が祈りを呟く声と共に、手がカメラの視界を横切り、彼女は移動を始める。彼女が近づくと、車のエンジンがまだかかっていることがわかる、エンジンの音に混じり、カーラジオからはっきりと聞こえないカントリーソングがかかっているのが聞こえる。
屋根が失われていることに加え、運転席側の後部に激しい損傷があり、ドアが失われている。ダッシュボードと今は萎んでいる助手席側エアバッグにおびただしい出血がある。彼女が近づくにつれ、音楽ははっきり聞こえてくる──それはジョニー・キャッシュの曲だ。歌とギターは終わり、静かになり歌手が聖書の一節を引用し、そのままラジオは沈黙する。
近寄って見ると、引き裂かれた助手席のものを除き、運転席の後ろのチャイルドシートの4点ハーネスを含め、すべてのシートベルトが引き出されて留められているのが見える。E-5エコーはチームの残りに発見したものを報告するために振り返る。
E-5チャーリーがいない。
E-5エコーがそのことについて驚きの声を上げ、他の者は警戒する。E-5エコーには言及されないが、カメラの左下に概ね人型の実体がハンヴィーの下にいるのが写る。それは素早く、かつ静かに5つの前足で移動して後退し、視界から消える。
E-5アルファが命令を出し、チームを集めて先頭を務め、グループは町へ向けて通りを移動する。E-5エコーが最後尾を務め、道路の端を移動していく。E-5-デルタが路地を通る近道をガイドする。
低い、鳴り響く喇叭らっぱの音が空に響く。
チームは路地から別の通りに出て、いくつかの建物を歩き過ぎる。窓が割れた床屋がある──店内の最奥近くにライトがひとつ点滅しており、乱闘の跡を示している以外は暗い。その隣には、激しく炎上していた後の最後の燃えさしが煙を上げる破壊された建物があった。
E-5デルタとE-5ブラボーは失われた建物についての思い出を語る。それによると彼らのお気に入りのピザ屋であり、彼らはそれで育ったようだ。E-5エコーはその会話に割り込み、大声でひとつも遺体がないことに疑問を挟む。E-5ブラボーは嫌味な返答をするが、何かを聞きつけたアルファが3者に静かにするように言う。
どこか遠くで弱々しいメーという鳴き声がする。チームが進むと、霧を通して通りの向こうにうずくまった影が見える。E-5アルファは武器を構えて接近する。
近づくと、それは2階建ての民家の前庭の草の中に横たわる子羊であることがわかる。「5」という数字が青い塗料で毛皮の上に書かれている。その動物は鳴き声を上げる。現れたチームに怯えたためのようである。子羊は震えながら立ち上がり、逃げようとするように見えるが、すぐに崩折れる。乾いた血がそれが横たわっていたあたりに斑点を作っている。
E-5デルタは動物を見るために近づき、E-5ブラボーはわざとらしく困ったふりをしてそれをからかう。彼女は小さな金属製の何かが子羊の両後ろの蹄に食い込み繋ぎ止め、痛みを与え、逃げることを防いでいるのを見出す。
E-5エコーはE-5デルタが動物の隣にしゃがみ、撫でて落ち着かせている間、ライフルを構えて周囲を見回す。乗り捨てられたピックアップトラックより向こうは霧により見えない。彼女は子羊を安楽死させたほうが良いのではないかと言う──このとき、カメラの辺縁部で、子羊の頭部が激しく震えているのが見える。E-5デルタはこのとき小隊長の方を見ており、自分の身に起きる危険にすぐには気づかない。
E-5エコーは子羊の行動を見ており、反応したE-5ブラボーが妹に叫びかけるのと同時に振り向く。E-5デルタは芝生を後ずさって転ぶ。E-5アルファは銃を子羊に向け、射撃する。E-5エコーは銃を構えるが、退却するE-5デルタが射線にいて射撃できない。
胴体中部に激しいダメージを負い、内蔵を柔らかい地面に撒き散らしながら、子羊は立ち続け、頭部を震わせ、鳴き声を上げ続ける。その叫びは急速に人の声となり、オルブライト邸の火葬場にある遺体による発声となる。E-5ブラボーは双子の妹に駆け寄り、立ち上がるのを助ける。彼女は悲鳴を上げる。
E-5ブラボーは後ろに倒れる妹を支える──彼女の脚はその場所に繋ぎ止められたように見える。E-5エコーは武器を下げ、E-5デルタのそばに駆け寄る。見下ろすと、2つの分厚い金属の道具が土から伸びE-5デルタの両足を貫通している。その見慣れない物体は両方とも、厚い円形の頭部を持ち、容易に外せそうにない。E-5エコーは急いで状況を説明しながら、その物体の頭部を掴み、上方に引っ張り、チームメイトを開放しようとする。
E-5アルファは実体を集中的に射撃し続けるが、その叫び声は音量を上げていく。様々な方向の遠方から、返答のような叫びが聞こえてくる。E-5ブラボーは妹を励ましながら悪態をつく。彼は片手でサイドアームを抜き、見えない敵に向かってフラフラと振り回す。E-5アルファが銃をリロードする。
E-5エコーは物体を抜こうとしながら顔を上げる。実体は今では見分けのつかない、血まみれの抜け殻のように見える。それは後ろ脚で立ち上がり、革のような翼が背中から翻る。それは翼を羽ばたかせて上昇し始める。そうすると、その後ろ脚が地面にめり込んでいるのが見える。E-5エコーは掛け声を上げ、チームメイトを開放するためにより力を込める。
金属の道具が下方へ引かれ、E-5エコーの右人差し指の先端を切断する。地面が割れ、E-5デルタが足首まで地面に引き込まれる。E-5エコーは彼女を引き出そうとする。彼らが努力する間、実体は翼を激しくはためかせる──すでに地上から半メートル上に上がっている。その体は伸び上がり、ひどく引き伸ばされた後ろ脚は地面に埋まったままである。E-5デルタは腰まで引き込まれる。
羊の鳴き声がチームの全周囲から聞こえる。E-5アルファは2人にE-5デルタを見捨てるように言い、射撃支援を要求する。分隊長は霧の中のいくつかの影に向けてバーストを発射する。E-5デルタは助けを求めて叫びながら胸まで埋まりこむ。そのため2人は彼女の胴体を掴むことができなくなる。E-5エコーはサイドアームを抜き、E-5デルタを狙い、安楽死させる意図を叫ぶ。E-5ブラボーは妹の手を掴み、全力で引きながら、E-5エコーが引き金を引いたら命をもって報復すると恫喝する。
霧の中から何匹かの子羊が見えてくる。それぞれがゆっくりとグループに近づいてくる。E-5アルファは再度部下に、彼が接近する脅威を退ける間に退却するよう命令する。
E-5デルタは着実に深く引きこまれている。彼女の頭と腕だけが地上にある。E-5エコーはE-5アルファに射撃許可を要請する──E-5ブラボーは大声で反対する。E-5デルタが素早く地下に引き込まれ、何かが崩れるくぐもった音がする。E-5ブラボーは掴んでいたものを失い、前方に引かれて顔から倒れる。彼が叫んで地面を掘り始めると同時に、E-5エコーは実体の方を向く。実体は次第に地面から浮き上がり、後ろ脚を地面から引き抜く。
その蹄は、後ろ脚と同様に引き伸ばされたように見え、金属の光沢で光っている。それが登るに従い、人間の脚が蹄に釘付けられ、引き上げられるのが見える。全裸のE-5デルタがゆっくりと地面から現われる。彼女の体はだらりと垂れ下がる。E-5ブラボーが一連の卑語を叫び、自分のライフルを取り、射撃を始める。獣は更に損傷を受けて震える。それはE-5デルタの死体を運びながらフラフラと飛び、チームの上を通り過ぎる。その上半身は霧に隠れて見えなくなり──見えるのは前後に揺れながら運ばれるE-5デルタの死体だけになる。
実体は鳴き声を上げ、その蹄を後ろへ振り、それから強く前方へ振る。E-5デルタの死体は近くの電柱に叩きつけられ、脚で釘付けられる。喇叭が再び鳴り響き、実体の見えていた部分と周囲にいた子羊は霧の中へ消え去る。
E-5アルファは無線で司令部へ連絡し、状況報告をし、町への進行を続行するように命令される。E-5エコーは指に包帯を巻いている。E-5アルファが止めるにも関わらず、E-5ブラボーは電柱に登り、妹の死体を外そうとする。彼は電柱に登るのに3回失敗した後、E-5アルファの命令に従う。3人は出発する。
彼らはE-5ブラボーに道案内され、注意深く町内を20分進行する。彼らが歩き進むに従い、町の最後の混沌の様子がより明らかになってくる。車の多重事故が道路上や郊外の野原に点在している。家屋のアラームや車のクラクションが遠くで鳴っている。建物の燃える煙と霧が混じっている。
鳴き声が途切れ途切れに聞こえる。発生源は不明である。
五芒星の残存メンバーは鉄製のフェンスを通り過ぎる。そこでE-5アルファが腐敗臭を感じ取る。E-5ブラボーが注意を向ける。フェンス沿いの歩道にいる彼らからは見えないが、E-5ブラボーは町の小学校沿いを歩いていると説明する。E-5アルファは了承する。チームの前方に、木の陰の下でフェンスに接した人の姿が見えてくる。
彼らが近づくにつれ、複数のそのような人影が、校庭からフェンスを越えて枝を伸ばすシダレヤナギの下で大の字にフェンスに接しているのが明らかになっていく。すべての人影は全裸であり、動かない。3人は注意深く距離を取り、歩道から離れ道路上を人影を囲むように立つ。人影は全部で5人であり、手首を上げ、フェンスに結び付けられている。
それらは様々な程度の腐敗を示している。その背中は裂け、深い傷が刻まれ、血にまみれている。E-5エコーが死因を鞭打ちによるものと推定する。
中央の死体は両側のものより新しく、背中の傷は他のものと外見が違うことにチームが気づき、調査の必要があると思われる。E-5ブラボーが接近し、水筒を出して開け、水を死体にかける。血が洗い流されると、死体の背中上部にある傷に消され残った入れ墨の一部が露わになる──それはE-5五芒星のマークであり、死体は行方不明のE-5チャーリーであることがわかる。裂傷はフレーズを綴るために正確に打たれているように見える。「ここが私の死んだ場所」。
E-5アルファは死体へのそれ以上の行動を禁じる。E-5エコーはE-5ブラボーが死体から引き返すのを見ている。彼がチームに合流するために振り向くと、太い、棘の生えた蔓がヤナギの木の太い枝から下がってくる。それはE-5ブラボーの頭部に素早く巻き付き、出血させる。E-5ブラボーは水筒を落とし、蔓を外そうとするが、鋭く上方へ引かれ視界から消える。彼の悲鳴を圧して、骨の砕ける音が聞こえる。どちらの音も長くは続かず、喇叭が再度鳴り響く。木の上から血と肉片が降り注ぐ。E-5アルファはE-5エコーの肩を掴み、2人は撤退を始める。
エージェントたちは来た方向へ道路を走っていく。障害物はないが、羊の鳴き声と悲鳴がそれと呼応するように聞こえる。双子のガイドがないことと、環境からのストレスにより、エージェントたちは数分後誤った角を曲がる。彼らは意図と逆に、街の中心部に向かう横道を進む。
彼らの視界の辺縁部で、あらゆる方向に、霧を通して顔がわずかに見える。それらは癒合し、ほんの一瞬後には崩れて判別できなくなるが、どこにでも現れる。再び、遠くから泣き声が聞こえる。すすり泣きは笑い声になる。霧の中の顔は横目で彼らを見るが、走るエージェントたちは気づかない。
残酷な嘲り笑いは2人が進むごとに大きくなっていく。何か大きなものが地下で動き回り、その枷から解き放たれようとしている。E-5アルファは怒りの叫びを上げ、サイドアームを振り回し、なにもないところに向けて射撃する。E-5エコーは立ち止まり、分隊長に向けて落ち着いて軍人らしく振る舞うように懇願する。彼は取り乱しており、理性を取り戻せない。彼女は彼を置いていくと脅すが、それでも彼は応じない。
彼女は一人で駆け出す。続く数分間、E-5アルファの叫びと銃声が羊の鳴き声、笑い声、泣き声に混じって聞こえる。
喇叭が鳴り響き、全ては静かになる。
E-5エコーは行き止まりを飛び越え、何件かの敷地を横切り走り続け、地面に埋まった何かに躓く。彼女は叫び、見下ろす。脚を怪我したようで、出血している。少しして、彼女は立ち上がる。あたりを見回すと、墓地に迷い込んだことがわかる。彼女は小声で3回悪態をつき、すぐに謝罪と、短い祈りの言葉を言う。
彼女は時々墓石に掴まりながら、墓地をよろめき歩く。彼女の目の前に、境界の輪郭が見えてくる。彼女は建物を回り、正面に来る。階段をよろよろと上がり、正面の扉を開き、もう一度崩折れる。
建物内には霧はない。その内部をすべて見渡すことができる。E-5エコーは教会内を見渡す。全ては完全に整っており、外の町の混沌と鋭いコントラストを描いている。周囲を把握した結果、E-5エコーは演壇の後ろの大きな十字架に目をとめる。釘付けられた人物が動いている。彼女は立ち上がり近づく──それはE-5アルファだ。
彼はぐったりとしており、装備はなくなっている。彼の胴体にはチュニックが巻き付けられている。E-5エコーが近づくと彼は咳をする。咳をするたびに血と釘が彼の口から吐き出される。E-5エコーが分隊長のもとに着くと、彼の目が見開かれる。眩しい光がその目から放たれる。雷鳴が鳴り響く。その音とともに、建物の基礎が震える。E-5エコーは後ろへとよろめく。E-5アルファが羊の鳴き声を上げると同時に、彼女は扉へ向けて走る。
外に出て、E-5エコーはパニック状態にあるように見える。彼女は階段を下り、教会の敷地から駆け出す。ゴロゴロとした音が彼女の後ろから聞こえる。振り返ると、近くの墓がいくつか崩れ、彼女に最も近い墓穴の端に手と指が掴まるのが見える。E-5エコーは負傷した脚でできるだけ速く走る。
彼女は教会の敷地の前の道路に近づき、膝をつく。彼女は立ち上がろうとするができない。重い足音が近づいてくる。地面がその足音とともに揺れる。彼女は叫び、許しを請う。祈り始める。
彼女の祈りは、彼女の口から出る湿ったゴボゴボという音で中断される。彼女が見下ろすと、長い刃のついた道具が彼女の側面に突き立てられているのが見える。彼女のカメラフィードは上昇し始める。地面は霧に隠れて見えなくなる。彼女がどれほど高く上げられたのかは対照物がないためわからない。彼女は巨大な顔と向き合わされ、それが巨大な人型に続いているのを見る。
それは彼女を持ち上げ、視線を合わせるが、その目は影で隠れて見えない。その顎髭のある顔はげっそりと痩せている。それは顔へと彼女を近づけ、彼女はもがく。近くに寄ったため、その顔の全体は互いに蠢く無数の人体で構成されていることがわかる。偽りの獣はその口を開く。その存在の奥深くから、鳴り響く雷鳴が聞こえる。
喇叭が鳴り響く。
[ログ終了]
探索はパナギオトポルス博士により作成されました

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第4章: "サバンナ・グレースの悪魔祓い"
インタビュー:
悪魔祓いの試み #4
日付: 2004年4月14日
出席者:
ピーター・マクニール博士──悪魔学部門、心理学分野
エージェント・サバンナ・グレース──機動部隊ミュー-13(「ゴーストバスターズ」)、浄化スペシャリスト
背景: 4人の君主作戦(詳細はレベル4分類です)の途上で、エージェント・グレースは悪魔実体に暴露され、憑依されました。この事故は下に横たわるものを留めるための鎖の破綻によるものと結論されています。エージェントは続いて悪魔学部門に悪魔祓いのため運ばれましたが、初期の試みは放逐の段階で失敗しました。 悪魔心理学を用いて悪魔祓いを行う専門家であるピーター・マクニール博士は、憑依されたエージェント・グレースに、威圧もしくは脅迫による悪魔祓いを試みるために単独で面談することを認可されました。
<録音開始>
マクニール博士: ハロー、エージェント・グレース。前回の試みからずっと比較的静かだな。聞こえていることはわかっているぞ、目を上げるんだ。
エージェント・グレース: ジム。コナー。マーカス。ジェーン。ジム。コナー。マーカス。ジェーン。ジム。コナー。マーカス。ジェーン。ジム。コナー。マーカス。ジェーン。
マクニール博士: 観念して、その体を明け渡すんだ。
エージェント・グレース: ジム、コナー、マーカス、ジェーン、ジム、コナー、マーカス、ジェーン、ジム、コナー、マーカス、ジェーン、ジム、コナー、マシュー、ジェイ。ファック……ファック!
マクニール博士: お前は抵抗のためにその名前を繰り返してるようだが、彼らの死はお前の行動のせいだとわかっているはずだ。お前の過ちだ。お前は償う必要がある。お前は抵抗をやめなくてはならない。明け渡すのだ。
エージェント・グレース: ──オナーマーカスジェーンジムコナーマーカスマーカスジムジェーンジムジェンーナコジム
マクニール博士: お前は堕落と暴力の化物だ。お前が劣ったとみなすものの苦しみでお前は自らの存在を辛うじて成り立たせている。だが今、そのものたちはお前を見ているぞ。
エージェント・グレース: コ……ナー、マーク、ジェーン?や、やめて……神様、やめて……。
マクニール博士: お前はこの施設の深くに閉じ込められている。お前は逃れられないとわかっている。
エージェント・グレース: 闇の中で死に、光の中で生きる。闇の中で死に、光の中で生きる。闇の中で死に、光の中で生きる。闇の中で死に、光の中で生きる。
マクニール博士: お前は私の慈悲にかかっている。私がそうしようと思えば、お前は常に地獄を味わうことになる。明け渡せ。開放するのだ。
エージェント・グレース: 闇、光、光、闇、光、闇、光、や──闇、光、光……闇──
マクニール博士: お前はまだ抵抗している。お前はそのことで罰を受ける。私がせっかく用意した逃げ場へと逃げたくはないのか?
エージェント・グレース: Nema……reeeeve……
マクニール博士: 汚れた息を吐くな。お前は助けられない。お前は信じられない。お前は憎まれる。苦しもうとするな。
エージェント・グレース: Nema reve dna reve rof yrolg eht dna ,rewop eht dna modgnik eht si eniht rof live morf su reviled tub noitatpmet otni ton su dael dna su tsniaga ssapsert ohw esoht evigrof ew sa sessapsert ruo su evigrof dna daerb yliad ruo yad siht su evig nevaeh ni si ti sa htrae no enod eb lliw yht emoc modgnik yht eman yht eb dewollah nevaeh ni tra ohw rehtaf ruo.
マクニール博士: お前は……それが本当に主の祈りの逆か?お前は全く無能だ、下劣で、哀れだ。そしてそのような取るに足らない企みに最後の抵抗として訴える程に全く弱いのか?お前は失敗する。
エージェント・グレース: Live morf su reviled tub noitatpmet otni ton su dael-
マクニール博士: お前がそれほど主を好きで、お前の性根と行動がそれほど不名誉ならば、お前はこれを知っているかもしれん。申命記4:4、「しかし、あなたがたの神、主につき従ったあなたがたはBut all of You who held fast to the……」1──さあ、この続きを言うのだ。
エージェント・グレース: Yht eman… yht eb dewollah.
マクニール博士: お前のしていることは助けにはならん。無知なる愚か者よ。「しかし、あなたがたの神、主につき従ったあなたがたはBut all of You who held fast to the……」
エージェント・グレース: NEVAEH NI TRA OHW REHTAF RUO!
マクニール博士: 節の終わりを言うのだ。「しかし、あなたがたの神、主につき従ったあなたがたはBut all of You who held fast to the」──
エージェント・グレース: NEMA REVE dna… reve… ro…
マクニール博士: ほら、もう少しだ。「しかし、あなたがたの神、主につき従ったあなたがたはBut all of You who held fast to the……」
エージェント・グレース: ……「み── 皆、きょう、生きながらえている。Lord Your God are still alive today.」
マクニール博士: いい子だ、「わたしはわたしの神、主が命じられたとおりにsee, I have taught you decrees and laws as」……
エージェント・グレース: 「……定めと、おきてとを、あなたがたに教えるthe LORD my God commanded me」──
マクニール博士: ──「あなたがたがso that」──
両者: 「入って、自分のものとする地において、そのように行うためである。」You may follow them in the land you are entering to take possession of it.」
<録音終了>
インタビューはメナール部門長により作成されました

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第5章: "量子の灰は量子の骨壷へ"
事案タイムライン:
以下はリリース以降の「Prodigy, Priest, King」に関係した全ての異常な現象の記録です。インタビューを通して集められた、財団の関与以前のイベントについての研究チームの発見、ユースネットを通じて追跡されたゲームのファンコミュニティーでの特筆すべき攻略法や主張、財団が管理する環境下でのテストプレイヤーにより観察された現象が含まれています。
参照性を高めるために、対象はアノマリーにより課せられた役割に従って色分けされています。
Key:
プロファイル - アルファ
プロファイル - シータ
プロファイル - オメガ
1988年11月29日:
- アクスル・ロテマイヤー(9歳、カリフォルニア州ローヤルトン在住)が学校にいる間じゅう両手の痺れを感じる。彼は保健室で1時間休むことを認められたが、正午までには手首から下の感覚を失なう。アクスルは12:33に母親に連れられて学校を出る。病院への途上で、アクスルの状態は改善する。2人は家へ帰り、母親は昨夜遅くまでプレイしていたためと考える。
- トッド・ウィルソン(27歳、テキサス州ダラス在住)は彼の「Prodigy, Priest, King」のソフトを購入場所であるバベッジ・ゲーム店へと返品する。ウィルソン氏はメインロケーションである「迷宮」に入ると、時折間延びした低いガラガラ音がする以外は無音になると主張する。代替品が与えられる。
- ディー・ハモンド(12歳、ニューハンプシャー州ダラム在住)が大雨の降る中、満月を見つめて家の前の道路脇に立っているのが目撃される。近隣住人が彼女を彼女の家の中へと入れ、両親に注意する。
1988年11月30日:
- ケン・クレイン(18歳、コロラド州コロラドスプリングズ在住)は特徴を欠いた激しいうつ病エピソードを体験し、父親に抱きしめられる事によりはじめて軽減する。
- 三つ子のマーカス、マイケル、マシュー・クック(15歳)は学校を欠席する。彼らは寝室に閉じこもっており、そこの壁に彼らはゲームのメインロケーションである「迷宮」の全体マップを書き込んでいた。部屋の隅には、「ここが俺の死んだ場所」と書かれていた。
1988年12月1日:
- メアリー・ブレヴィンズ(33歳、ペンシルバニア州ブリストル在住)は、息子があまりにも熱中しプレイ中に脱糞するに至ったため、「Prodigy, Priest, King」のソフトを破壊する。3:00ごろ、地下に洗濯物を取りに行き、階段から落ち、致死的な頚椎損傷を負う。
- アクスル・ロテマイヤーは全身の麻痺によりベッドから出れない。救急に運ばれる。
- レオ・ラスムッセン(3歳、オクラホマ州アイダベル在住)は年上のきょうだいが「Prodigy, Priest, King」をプレイしているのを見ている途中、発作を起こし昏睡状態になり、病院に入院する。
- 「alt-binaries-ppk」ニュースグループがゲームの知識を収集するためにユースネットに設立される。何人かのユーザーが鏡、宝石、剣を見つけられないことにフラストレーションを示す。
- 「trè」というユーザーが、「グール」の敵スプライトのバグ[実体A]を見せるためにコンピューター画面を撮影した写真をアップロードする。このバグは他のスプライトに比べてその敵を小さく見せ、黒い肌に赤い斑点があるように見せている。「trè」はこのキャラは殺すことも会話することもできず、ゲーム進行のために重要なエリアへの道を塞いでいると主張する(リセットが必要)。6名の他のユーザーも同じバグを経験したと主張する。
1988年12月2日:
- ジーナ・ウィルソンが息子であるトッドの家に到着する。彼は家族経営の店に2日間出勤していなかった。寝室のドアは開かず、反対側から低く、大音量の、単調なチップチューンが聞こえる。警察が2:33分に到着し、封鎖されたドアをこじ開ける。毛布が全ての窓にかけられ、照明は全て割られていることが発見される。「ゲームオーバー」と表示されたモニターが唯一の光源となっている。シャットダウンはできず、電源コードを引き抜く必要がある。トッドは発見されなかった。
- 「J3anLucPiccard」というユーザーがppkニュースグループに4枚の画像をアップロードする。迷宮の南東の端に隠しトンネルがあることが示されている。その道は子供の寝室に似た小さなカラフルな部屋に続いており、ゲームのファンタジー的な設定にそぐわない。1枚の映像には[実体A]が写っており、部屋の角で壁を向いている。Prodigyを表す宝石のアイテムが、ナイトスタンドの上にある。
1988年12月3日:
- ppkニュースグループにて、宝石を入手した何人かのユーザーが、ゲームのマニュアルに記述されていない聖堂地下にて新たな敵[実体B]に遭遇したと報告する。暗い色のローブを着た人型キャラであり、近づくと逃げる。プレイヤーたちは[実体B]は角に追い詰めると攻撃でき、倒すことができることを発見する。[実体B]は倒されると震える小山になり、3秒後に再生する。そのため、プレイヤーは簡単に経験値を入手するため利用できる。
- ディー・ハモンドが寝室の角で泣き、震えながら胎児のような格好で座っているいるところが母親により発見される。
- 双子のシンデルとマンディ・シールドが両親の地下室で発見される。2人は「きらきら星」を繰り返し歌っている。歌詞は間違っている。
- レイ・ゴンザレス(24歳、ニュージャージー州ブランズウィック在住)が自宅にて警察に発見される。彼は殴打により死亡している。彼の両目、両手、および性器は死亡前に暴力的に除かれており、肛門には25センチの棒が差し込まれている。ブライス・ステファンソン(6歳)が地下室から救助される。
1988年12月4日:
- ユーザー「trisarahtop」がppkニュースグループにてゴースト系敵キャラクターが彼女の名前を(デフォルトの音声に反して)発声するという体験をゲーム上でしたと論じるためサブスレッドを立てる。ほとんどのユーザーは懐疑的に反応したが、1人「tripleH」が同様の体験をしたと主張する。
- マーカス、マイケル、マシュー・クックの両親が、息子たちの奇妙な行動について相談するためエメット・クラーク神父を自宅に招く。彼が父親であるステファン・クックに伴われて子供たちの部屋に入ると、(アルファ、シータ、オメガのプロファイルが揃い)[データ削除]。クック夫人の911への通報は傍受され、機動部隊「ティルヴィング・ブラック」が10分後に到着する。調査目的でサイト-99へ運ぶために彼らは首尾よく肉塊を移動収容車両に移し替える。検査台に乗せると、自発的に発火する。クラーク神父とクック氏は数分間生存するが、前者は頭部への外傷のため死亡する。クック氏は検査台の端を掴み引いたため、肉塊は床へ落下する。落下時に彼は頚椎を切断し即死する。「Prodigy, Priest, King」のソフトウェアが1本マイケルでもありマシューでもある腹部から回収される。
- ケン・クレインの会話は単純なフレーズ以外は理解不可能に近くなり、運動機能も低下する。彼の頭頂葉後部に大型の腫瘍が成長しているのが発見される。
1988年12月5日:
- ジェブ・スイフトウォーター(15歳、ニューヨーク州ニューヨーク在住)が精神科医に、その数日前から繰り返し火事により死亡する悪夢を見て、金縛りにあうと話す。
- ユーザー「thric3Deni3d」が、全てのテキストと会話が「ここが私の死んだ場所」というフレーズに置換され、洞窟内のパズルが解けなくなったためゲームをリスタートしなくてはならなかったと報告する。
- ユーザー「trè」が生け垣の迷路に到達した最初のプレイヤーになる。彼もしくは彼女はこのステージの音楽にはバグがあり、定期的にパチッというノイズが入ると報告する。
- 被験者D-999が宝石を手に入れる。スクリーンは空白となる。被験者は激しく震え、死亡する。解剖では、奇形化した臓器(心臓、左腎臓、右肺)が発見され、それらは被験者の遺伝子と一致しない。
1988年12月6日:
- ppkニュースグループでの進捗報告は製品がリコールされたため非常に低下するが、数人のメンバーがソフトを所持し続ける。ユーザー「trisarahtop」が生け垣の迷路に2番目に到着し、判別不能なオブジェクト[実体C]が夜空に浮かんでいる数点の画像をアップロードする。
- ユーザー「trè」がKingを象徴するアイテムである剣を手に入れる。彼または彼女はゲームの最終エリアへ進むが、そのエリアについての報告は行っていない。
- ディー・ハモンドの遺体がゲッフェルト博士により発見される。遺体は熱い灰の層の下に保管されていた。シェルピンスキーの三角がリノリウムに焼き付けられる。
- テストチャンバーから助けを求める声が聞こえる。内部で人形が見つかる。処分しようとするとそれは叫ぶ。
- サイト-33中にパチンという音が聞こえる。前夜のプレイテストを監督していたアメリー研究員が自室で首をつっているのが見つかる。
1988年12月7日:
- カンザス州の工作員がサラ・ウィッテイカー(ユースネットのハンドルネームは「trisarahtop」)の自宅に到着する。一般人の持つ「Prodigy, Priest, King」ソフトウェアは彼女のものを含めあと2つであった。エージェント・マイヤーズは彼女をモニターから引き離そうとして三度熱傷を負う。ウィッテイカーはチームリーダーの判断で終了される。
- ppkニュースグループの情報を用いて、被験者D-072が生け垣の迷路に到達する。研究者たちは音声の異常についての主張と迷路上の[実体C]の存在を確認する。この人間型のスプライトは画面外から伸びるロープにより首を吊っているように見える。D-072はそれ以上のプレイを拒否する。理由を問われると、彼は泣き、許しを請う。
- 被験者D-856がプレイの結果鏡を入手し、[データ削除]。機動部隊「シー・ノー・イーヴル」が秩序回復とクリーチャーの隔離のため30分後に現場に到着する。続いてセクター-3から職員が脱出し、放棄される。関与した研究員と警備員に対する懲戒は指揮系統の混乱により行われない。数人が中手骨の骨折の手当を受ける。クリーチャーの精液のサンプルが研究のため生物サイト87に送られる。
- 倫理委員会が性的暴行の経歴のある被験者の使用を禁止する礼状を発行する。
- 影響された人物を、被った異常な影響の範囲ごとに3種のプロフィールに分類する定義が確立される。
- シンデルとマンディ・シールドの双子が死亡しているのが発見される。千切れた鎖が遺体の近傍にばらまかれている。
- 被験者D-009が剣を手に入れる。これによりゲームの最終エリアへ進めるが、エリア名は無意味な文字と記号の配列である。研究スタッフのために音声消去ヘッドギアが必要になる。
1988年12月8日:
- 被験者D-072、D-147、およびD-009がそれぞれのセルからいなくなっていることが発見される。血の跡と肉片がテストチャンバーの方向へ向けて床に付着しており、床が壁と合わさる所で消えている。砕けたガラス、クラスリング2、バタフライナイフがそれぞれの遺残物に発見される。
- アクスル・ロテマイヤーが重篤な発作を起こし、財団の臨床医により死亡が確認される。脳活動がないにもかかわらず、彼の遺体は続く30分間の間動き続ける。続いて立ち上がり、立ち会った医師に近づき、抱きしめる。
- ユーザー「trè」がゲームの最終ボスがいると思われるダンジョンの詳細についての投稿を行う。暗い、曲がりくねった階段と石の回廊を写した何枚かのスクリーンショットがアップロードされる。ユーザー「trisarahtop」(サラ・ウィッテイカー)がそれに「そこが私の死んだ所」と返信する。
- ケン・クレインがサイト-42の医療ベイで死亡する。死後解剖では脳腫瘍がもう一つの脳に成長していたことが発見される。
- ユーザー「trè」が彼もしくは彼女の進捗についての投稿を行う。螺旋階段を3時間移動した後、内壁にイレギュラーなパターンを見つけ、そこでキャラクターを部分的に石の中へ「入る」ことができたと報告する。その発見についてのスクリーンショットが[データ削除]。続いて全ての試験が中止される。このユーザーがアノマリーに遭遇する前に発見し同定する試みが強化される。 それを留めるための鎖の数が足りなくなる。
1988年12月9日:
- どのような形態のアノマリーにも接していないにも関わらず、D-126が反射性ガラスの破片を吐き出しはじめ、出血多量で死亡する。
- レオ・ラスムッセンが意識不明になって以降最初のサインを示す。彼は「熱い、熱すぎる!」と叫び、体温が38℃を上回る。彼は速やかに死亡する。
- 「ゲームオーバー」の効果音が70箇所の別々の財団施設、無数の一般施設、レクリエーションセンター、国中の商業施設のPAシステムを通じて再生される。
- 数ダースのロープが当初の試験サイトに出現する。サイト管理者スワンソン、 機動部隊司令官シャードン、および上級研究員オテガが逃げようとするが吊り上げられ死亡する。その他の上級スタッフも同様に様々な手法でサイトに侵入したロープにより殺害される。事務及び管理スタッフは標的にされない。
- ユーザー「trè」がppkニュースグループに最後の投稿を行う。内容は「私は彼が死んだ場所を見つけた。」のみである。
事案タイムラインはスモールズ研究員により作成されました

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第6章: "おもちゃ"
テストログ:
手順 |
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異常性の存在を確かめるための取得時の初期試験。人形はテストチャンバー内
で椅子の上に座らされる。D-002が入室し、そのままでいるように指示される。
概要 |
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チャンバー内の温度は摂氏2℃まで低下する。人形は「きらきら星」を歌うが、歌詞が変わっている。
Twin-kill, twin-kill [sic] little stars,トゥイン-キル、トゥイン-キル[ママ]星よ、
Robbed of wonder, torn and scarred!素敵さは奪われ、引き裂かれて傷つけられて!
Rest above the world so high,地上からはるか高くで眠り、
Two souls flit about the night.二つの魂は夜を飛び交う。
Twin-kill, Twin-kill [sic] little stars,トゥイン-キル、トゥイン-キル[ママ]星よ、
Justice is not very far.正義は遠からず果たされる。
機械的な部品を欠いているにも関わらず、オブジェクトの目はD-002が背を向け、角に近づく間彼を追跡した。
結果 |
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被験者は接触によって誘導されたストレスのため、心臓の動悸を訴えた。同席した医療要員は、軽い不安であると診断した。その理由は言い表せないようだった。
手順 |
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知性の有無を確認するための通常テスト。人形はテストチャンバー内で椅子に座らされ、D-002が再度入室させられる。彼は人形と会話を試みるように指示されている。
概要 |
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D-002が人形に挨拶すると、同様に応答し、D-002の出生名を言う。D-002は即座に中止を要請する。D-002が連れ出されるまで、人形はクスクスと笑い続ける。
結果 |
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被験者の呼吸、心拍に異常はなかった。彼の目は特に乾いており、ガラス状だったと記録された。被験者は瞬きしにくいと報告した。
手順 |
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人形の名前、身元および鎖が保たなくなるまであとどれくらいかを調べる意図で行われる。D-002が再度、質問表を持ち入室させられる。
概要 |
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人形は自身を「シンディ」と自認する。人形は自身の意図や目的を詳しく説明するのを拒否する。その代わりに、人形はD-002が収監されるに至った犯罪を詳しく述べる。微かな悲鳴がチャンバー内で聞こえはじめ、人形が説明するに従いボリュームが上がる。音源は特定できない。
悲鳴は突然止まる。そこで人形はD-002と遊ぼうと要請する。D-002は黙って従う。そこで人形はジャクリーン・ホルクロフトについての質問を行う。すると彼はチャンバーから開放してくれと強く訴える。
結果 |
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D-002と面接した職員は宥めようのない恐怖感にとらわれていると報告する。医療調査により、被験者の背中に2mmの嚢胞が発見される。診察を行った医師はそれを切開するべきではないかと懸念を示し、私用での退出を許可される。
手順 |
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人形、もしくはそこに取り憑いている実体からさらなる情報を引き出すための試験。小さなテーブル。2つの椅子、玩具のティーセット、敷物が会話のために用意される。
概要 |
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D-002が人形の向いに座る。彼はまず人形のカップに茶を注ぎ、続いて自分のものに注ぐ。指示された通り、D-002は儀礼的な挨拶から会話を始める。2人は天気、好きな茶について会話する。数分後、D-002は人形にどのようにして現在の状態になったのか聞く。
彼女は只一つの目的を果たすために存在していると述べ、D-002をじっと見つめる。そこで彼女はクレシュ・グレンで発生したイベントについての無関係な会話を開始する。テストは中断する。
結果 |
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被験者は指を動かしにくいと報告する。職員の1人が名乗り出て調べ、その手は両方とも筋系が固まっており、半開きでものをつかもうとする形で固定されていることを見出す。
更に、それがその背中の嚢胞を掻こうとして失敗する様子が激しくなっていく。嚢胞はかなり大きくなっている。嚢胞を切開する決定が行われる。大量の膿とともに、細い、繊維状のものが嚢胞から伸びているのが発見される。20ミリほどの長さが引き出されるが、固定されており、D-002の背中に引き戻され、それは母親を求めて押さえきれない叫びを上げる。
手順 |
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アイテムはシンディと情報を引き出す取引をするよう指示されて、テストチャンバーに入室させられる。それは彼女の目的のために財団が支援することと引き換えに、シンディが持つ知識を正確に教わるように指示されている。
概要 |
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脚が機能を失っていたため、アイテムはチャンバーに入るのを介助される。ドアが閉じられると、アイテムは苦労して、財団の援助の意図を詳細に説明する、職員により用意された文章を暗唱する。
シンディは赤面し、アイテムに笑いかけ、席から立ち上がる。彼女はアイテムに接近し、目を合わせ、すでに欲しいものは全て持っていると語る。それから待機している保安要員にドアを開けるように要請し、要請のとおりに実行される。カーター博士が彼女の両親が感じているに違いない心配を挙げ、彼女を車で送っていくと言い、大いに謝罪する。
シンディはオルブライト邸へと送られる。
結果 |
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チャンバーから回収されたアイテム。
テストログはI. H.ピックマンにより作成されました

上の画像は適切な収容のためのものです。読むのをやめないでください。
第7章: "怪談会"
回収された証拠:
日付: 2001年01月01日
場所: ペンシルバニア州クオリービル、ヨギ・ベアーズ・ジェリーストーン公園
発見物:
- キャンプサイトに設置された4人家族向けの内装が施されたキャンピングカー。牽引する車両は見当たらない。
- キャンピングカーの外に横たわる栄養失調状態のボーダーコリー。保護時に暴れた。
- 棒。片方に2つのマシュマロが刺されており、もう片方の端は火処の中で焼かれていた。
- サバンナ・グレースのロザリオ。
- 1本の鎖。錆びておりほぼ使用不能。
- 3本の血まみれの爪。土に埋まりこんだ小さな石のそばで発見された。爪痕が泥に半メートル、キャンピングカーの方向からつけられている。
- 火処の中に数片の燃えた紙の残骸。
- 焼けた成人男性の衣類。キャンピングカーの下に隠されていた。
- SUVまたはピックアップトラックのタイヤの跡。車両は同定されていない。現地から出ていく方向についている。
日付: 1988年12月14日
場所: テキサス州キャルバート、アブディ邸
発見物:
- ぼろぼろになった女性用ナイトガウン。2階のトイレの窓の下の茂み身から発見。泥の中を通りに向けて続く素足の足跡があり、その間隔はゆっくりとした慎重な歩行だったことを示している。
- リビングルームの数点の家具につけられた2本の平行な切り傷や裂け目。リビングルームは荒らされていた。同様の2本の傷が階段の壁の下から上まで走っていた。
- 懐中電灯。スイッチは「ON」になっている。レンズは割れ、電池は切れている。
- 3つの寝袋。ひとつは尿で汚れている。2つ目は2つに割かれており、一房の髪の毛以外には生物的な残滓はない。3つ目はジッパーで閉じられ、当初は行方不明の人物かと思われたが、土の塊が詰まっていた。
- 約5ポンドの土。分析によりクレシュ・グレンのものと判明。
- リビングルームに隣接する階段の始まりにあったタイヤ脱着用の梃子。胆汁の水たまりに浸かっていた。
- 廊下に安置された主寝室のドア。ヒンジは捻じれ、破壊されている。
- 主寝室に付属するトイレは内部から施錠されている。ドアの下に一遍の紙片が差し込まれている。それは読むように意図されている。
- 子供用歯ブラシ。持ち手に血がついている。血液、臓器、そして後に眼内液と同定された液体がシンクにあり、その向いの窓は空いている。
日付: 2019年11月11日
場所: オランダ、エーン、著名なホラー作家であるアール・スチュードベイクの小屋
発見物:
- 雪上の一対の靴跡。小屋から平野へと続いている。道路の近くで消失。
- 犠牲者のタイプライター。Lのキーが無くなっている。
- ワークステーション上の数百ページの文書。捜査員により焼却。
- 犠牲者の椅子の近く床に置かれた拳銃。弾が込められている。1発が発射されている。
- 最終章。
- 螺旋。
- ワークステーションの近傍の僅かな血液、骨の破片、脳組織の残滓。
- タオルの束。血を吸っており、より大きな骨の破片が付着している。洗面所のシンクの下に隠された掃除用具の中から発見。
- 犠牲者のトレードマークであるホンブルグ帽は盗まれていることが発見された。
日付: 2018年3月31日
場所: イギリス、マンチェスター、ヒュー・デービスの家。ホラー系ポッドキャスト「ウィッチング・アワー」の放送局である。
発見物:
- 室内の染み。地下室の窓が割れており、周囲に粘性の液体があった。
- 濃い煙。燃えた髪と焼けた肉の臭いが長く残った。
- ゲスト動画ブロガーの携帯電話。トリガー付き。
- 数オンスの灰。地下室スタジオの床についた無数の手形が浮かび上がっている。一つの方向からつけられたような向きにある。
- シンデルとマンディという一卵性双生児の行方不明についての新聞記事。
- ライブストリームが中断した直後に録画された映像を含むデジタルカメラ。内容は1人の操作者により音声無しで再生され、その後安楽死された。
- 有線のクリップ付きマイク。全長が唾液で覆われている。
- 乾燥した裏返された人間の表皮。口腔が大きく拡大している。
日付: 1██1年1█月█1日
場所: ウェールズ、エブ・ブルック、ジュディス・モンテゲウ記念図書館。
発見物:
- 南に面した張出し窓の周辺に撒き散らされたガラス。ほとんどの断片は血液が付着している。
- ジャクリーン・ホルクロフトに由来する何か小さく無防備なもの。
- 11羽の鳥の死体。種は様々。死因は構造物との衝突による内出血及び脳への打撃。
- 大量のMusca domesticaの生息。数は数十万。
- 6人の犠牲者のものである図書館カード。読書会のメンバーであることを示す。
- 閲覧室で見つかった5冊の本。読めないほど腐敗しており、それぞれの読者の遺伝子が検出された。
- 周辺に響く低い音。不明な言語の賛美歌である。
- 連続した文章が床に続いている。5リットルの人間の血で書かれていると推定されている。割れた張出し窓から始まり、書庫へと続いている。1名の工作員が行方不明である。
日付: 1914年8月11日
場所: ソワッソン、フランス、連合軍の塹壕。
発見物:
- 兵士の配置場所に掘られた、深い(11メートル)の竪穴の底で見つかった折りたたみ式スコップ。
- 3つのドッグタグ。2つは歪んでおり、識別情報は削られている。
- 鼠が持っていた人間の眼球1つ。
- 激しくダメージを受けた「Prodigy, Priest, King」のソフトウェア1つ。
- 薬莢と弾薬切れのライフル複数。周辺の捜索によると、殆どの弾薬は友軍の領域へ発射されていた。
- 判読困難な文字を含んだ未開封の封筒。踏み板の下の泥の中で発見された。それらは失われることはない。
- 1メートルの有刺鉄線、臓物が塗りつけられている。行方不明の兵士の制服が絡まっている。
- 11個の歯。1人の兵士のものと同定されている。穴の底で土にまみれて発見された。
- 成人男性が十分通れるトンネル。穴の底から数百メートル続いている。敵の領域の塹壕へと繋がっている。
- 数個の歯がトンネル内に不規則な間隔で発見されている。
日付: 2011年12月31日
場所: タイチ・カズオの自宅
発見物:
- 全ての鉢、ボウル類に黒く、濁った水が入っている。液体のサンプルは骨のミネラルの粉末微粒子であると判明した。
- 洗面所に隣接もしくは下に位置する部屋への激しい浸水による傷み。
- 多量の1メートル長さの人毛(黒)。
- 我々がそれぞれの目撃者を燃やしたときに火葬炉が立てる音。
- 11枚の鏡。10枚は住居内の様々な場所にあり、割れている。最後の1枚は小型のポケットミラーで、無事である。
- 行方不明の7人の参加者中6人の衣服と所有物。きちんとたたまれて整頓されている。
- 100本の火を消した蝋燭。リビングの中央に集められている。何が
- 百本の火を消した蝋燭。リビングの中央に集められている。死体
- 火を消した蝋燭(100)。リビングの中央に集められている。に
- 100本の火を消した蝋燭。リビングの中央に集められている。起きた
- 百本の火を消した蝋燭。リビングの中央に集められている。と
- 火を消した蝋燭(100)。リビングの中央に集められている。いうの
- 火を消した蝋燭(100)。リビングの中央に集められている。だろうか?
- 蝋燭。
- 消した。
- 集められている。
- リビング。
回収された証拠は収容スタッフにより作成されました──SCP-5000

収容破綻!デバイスの電源を切ってください!進行してはいけません!