要 注 意 団 体 - C N
ファイル概要:以下の情報は、中国本土の潜在的な要注意団体のリストです。他の要注意団体と比較し、これらの組織はよりローカライズされており、そのほとんどが中国語以外の言語では連絡を取り合いません。したがって、これらは財団中国支部に限定して割り当てられています。
"銀河連邦"
概要: 銀河連邦は宗教と空想科学の要素を融合させた伝播性の組織で、独自の公開ウェブサイト(www.████████████.███)を有しています。当組織は一般的な"カルト"と同様の方法で布教を行っており、大衆からはカルトに類似した存在として受け止められています。このため、あらゆる人間がインターネットを通じて当組織の情報を入手することができます。
銀河連邦の信者は集団で活動する際、欺瞞的なミーム効果を有したアノマリーを無意識の内に作成することがあります。
銀河連邦は財団や当局の法執行に対抗できる手段を欠いており、自分達の超常的な特性を有効利用/認識することもできませんが、彼らの手に入れたオブジェクトが制御不能に陥り、インシデントを引き起こすことがあります。
組織の運営理念は、宇宙航行等の空想科学と仏教の強制的な融合を図るというものであり、一見すると"ばかげた"教義であるように見えます。しかし、この不合理的な組み合わせの教義を根本として、彼らは依然新たなアノマリーを生成し続けています。
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クイヤン派

概要: 現在知られている情報によると、クイヤン派(巋陽派)は複雑な歴史的背景を持ち、超常的な事象に関する知識に精通しています。一般に、クイヤン派は█名の固定メンバーからなる小規模な組織と考えられており、悠久の歴史において、メンバーは時折代替わりを行っています。
クイヤン派は自身のことを道教の宗派の一つであると主張しています。メンバーは多くの場合、中国の道教信者を彷彿とさせる姿をとっていますが、組織の宗教的アイデンティティは明らかにされておらず、代わりに風水や錬丹術、古代中国文化に対する深い知識と茶道の文化を特徴として取り入れています。SCPオブジェクトの中では特殊な場所、建造物、書籍、錬丹術に関連するアイテムと主に関連しています。一部のデータでは、いくつかの重大な歴史的事件(中国史に限らず)において、クイヤン派が積極的に関与していることが示唆されています。なお、関連オブジェクトがクイヤン派の産物であるとは限りません。
クイヤン派は通常、古めかしく難解な駢体文や詩詞を用いて情報を書き残します。財団職員はクイヤン派のメンバー及び情報にコンタクトした場合、速やかにレポートを提出し、財団の専門家チームによる解析にかけなければなりません。彼らの残した文章資料には特に注意してください。また、クイヤン派のメンバーは「神隠し」や姿をくらますことに長じています。
クイヤン派はかつて、怒江山の人里離れた渓谷に本拠地を置いていたと推測されています。いました。
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聖クリスティーナ学院(St. Christina College)

概要: 聖クリスティーナ学院、略称C.C.は、超自然的な異常物品を無数に収蔵している中等教育機関です。当組織はかつて、香港教育局が発行する中等教育学校のプロフィールに登録されており、ごく標準的な入学手続きとその他の方法を通じて学生を募集していると説明されていました。プロフィールの概要によれば、聖クリスティーナ学院は香港九龍城において1952年に設立され、1991年に香港の沙田区にある新キャンパスへと移転したとされています。しかし、財団は未だにC.C.の校舎が香港に存在する証拠を入手できていません。現有の情報に基づいて推測すると、校舎は異常空間上に配置されているものと考えられています。
C.C.は「社会に通用する優れた人材を養成するため、最先端の資源を用いる」ことを理念としています。そのため、彼らは未知の方法を用いて異常物品を収集し、学内でのカリキュラムや課外活動で使用します。幾つかのデータからは、組織のあらゆる教育内容は既知の中等教育のカリキュラムから大幅に乖離しており、異常なアイテムの生成や、アイテムの使用方法を教示するといった内容であることが示されています。C.C.が関わるSCPオブジェクトの大半は教材として送られたものや、C.C.の在校生が制作したSCP-CN-050やSCP-CN-009などの作品で占められています。
C.C.の創設者は"校長"と呼称される不明な人物であり、回収されている通信文書などから考えるに、組織内での教員及び学生は全て、彼に対して熱狂的な崇拝を行っているものとされます。
既知の情報によると、C.C.を卒業した学生の多くが、財団を含む世界各地の超常的事象に携わる組織に加入しています。財団はC.C.を卒業した職員に対し細心の注意を払い、必要な監視措置を秘密裏に講じなければなりません。
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中華異学会

概要: 中華異学会、あるいは中華異常事物現象学会は、財団が中国国内で活動するまで存在していた国内最大の超自然的現象研究機関でした。中華異学会から回収された文書によれば、学会の歴史は晋から唐代の間まで遡ります。当時、異学会は統治者に率いられた高位の学者らによって構成されており、異なる統治者に渡って継承され続けたとされます。しかし、秦や漢王朝時代の古墳から回収された文献では、始皇帝の統治中には既に類似した組織が存在しており、漢王朝による"儒教の支配"のため、取り締まりの対象にされていたことが示されています。
異学会は、中国のSCPオブジェクトに関して非常に詳細に記された"竹簡1"という、[データ削除済]に類似した文書を有していました。異学会所属の学者は通常、"竹簡"に記述されている内容に基いて、発見したアノマリーを収容します。学会はアノマリーを収容する以外に、研究に対するアノマリーの応用も試みました。中国の歴史上における幾つかの重要な事件や、中国国内で伝えられる民間伝承の一部などにおいても、中華異学会は直接ないし間接的に関係しています。
清代、満州族の統治者が異学会の活動理念に対し、消極的あるいは否定的な態度を取っていたこと、また"竹簡"で発見されるアノマリーの数が急激に減少したことが異学会の研究に多大な悪影響を及ぼし、組織は急速な衰退を強いられました。財団が中国国内に支部を設立し、中華異学会に正式に接触した時、異学会には効力を失った”竹簡”と少数のメンバー、大量の関連文献だけが残されていました。その後、残存メンバーの多くは財団により吸収され、関連文献は研究目的としてアーカイブ化されました。"竹簡"は[データ削除済]。
その歴史的性質のため、中華異学会の残した文書は主に中国の古典的な文章語によって記録されています。これらの文献は解読のため、学会の元メンバーに提出しなければなりません。
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"05議会"
概要: 05という組織/個人についての情報はほとんど知られていませんが、彼らは財団に対して並々ならぬ敵意を持っており、異常な事件を頻繁に引き起こしていることが明らかとなっています。
この組織は、財団データベース内に直接侵入し、その内容を改竄する能力を有しているものと思われます。事実、"05議会"の名称は、当該組織が関与したあらゆるオブジェクトの報告書内に残されたメッセージを元に名付けられました。05のメッセージには「05-(アルファベット1文字)」という署名がなされており、その書式はO5レベルの権限を保持する職員の命令を模倣したものとなっています。
他のメンバーはO5により近づくために、ミステリアスさを堅持するよう求めました。しかし最終的には(私が粘ったおかげでもありますが)、我々の存在があらゆる物語に必須なものであることを共通認識とすることで、我々の考えは一致しました。現時点で我々は、少なくとも君たちの陰影/パラレルコピー/幻想/理念の原点であると言えますが、やがては君たちのターミネーター/帰着点/墓掘り人/永遠の敵となる日が来るかもしれません。
物語は合理的かつ鮮やかでなければならないのです。次のプロットにご期待ください。
- 05-T、この"T"は"Truth真実"の意。
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OBメディア

概要: OBメディアは異常な性質を持つ要注意団体で、対外的にはメディアまたは販売代理会社として運営されています。財団がOBメディアの関係者に直接遭遇した記録はないものの、現在収容しているOBメディア関連のオブジェクトから推測するに、当組織は新規顧客の開拓や収益拡大のためにアノマリーを利用しています。しかし、OBメディア自体はアノマリーを生産するような巨大組織ではないと見られています。
OBメディアは多元宇宙に跨って活動する「次元超越性」を有しており、複数の意思決定者/取締役が存在していると見られます。意思決定者の組織に対する姿勢は一致しておらず、組織の呼称すらもバラバラでした。財団が当該組織について説明する際は便宜的に「OBメディア」表記で統一しています。
財団が把握している情報から判断すると、OBメディアの意思決定者達は異なる次元から来た異常実体によって組織されていると考えられます。組織の実態解明には更なる研究が必要です。
OBメディア関連の既知のオブジェクトは多かれ少なかれ、人類に対して悪意があるものとなっています。これが物品のPRを目的として、作為的なミスにより引き起こされたのか、それとも他の目的があるのかどうかについては、未だ明らかになっていません。しかし、OBメディア関連のオブジェクトには消費生活や娯楽を風刺する意図が見られるのは確かです。
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レターズ・エンターテイメント

概要: レターズ・エンターテイメントはゲームを制作している組織で、その事業範囲はPC・コンソール・アーケード・携帯・モバイル・アナログなど多数のプラットフォームをカバーしています。
当組織が制作した異常物品は通常、人間に悪影響を及ぼしませんが、ゲーム制作に対する特異な理念とその異常性質から、時に深刻な事態を引き起こす可能性を有しています。
当組織のオブジェクトは特定の状況下における収容の支援に極めて効果的である可能性があります。これを受け、レターズ・エンターテイメント製品を購入し、機動部隊の任務に利用できるようにする提案が議会に提出されています。
当組織は多くの独立したゲームスタジオを擁していますが、各スタジオのゲーム理念は皆一様であるとは限らず、総じて一定以上の差異が見られます。レターズ・エンターテイメント製品に共通する特徴は、現実に何らかの影響を及ぼす点にあります。
既知の情報によると、各ゲームスタジオ間の仲は良いものとは言えず、過去には”悪意のある競争”が勃発したケースも見られました。
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袖まくり倶楽部

概要: 袖まくり倶楽部は公益団体もしくは犯罪ツールの販売業者として対外的に偽装された緩やかな組織です。
メンバーの主要構成や人数は未だ不明瞭です。当組織は自身に対する外部の認識を誘導し、かつ内部にて紛争が起こっていると意図的に誤解させていることが知られています。現在収容されている当組織関連のオブジェクトの多くは、取引等の手段で一般社会に流通した異常な物品や、メンバーが特定の事物を元にして作り出した人体に影響を与えるタイプのアノマリーです。
袖まくり倶楽部は異常な手段を利用して、犯罪といった違法性のある行為を過激かつ惨忍な方式で制裁しようと試みます。フィールドエージェントからもたらされた情報によると、当組織の主要な拠点は中国内の特異なコミュニティに所在しています。メンバー同士はネットワークチャンネルを通して連絡を取っており、メンバーを識別できる共通の特徴は存在しません。他の要注意団体から入手したいくつかの資料は、袖まくり倶楽部はアジア地区の一部の要注意団体と密接な関係を持っており、他の要注意団体が当組織にリソースを提供していたり、当組織のメンバーが他の要注意団体の出身である可能性を排除できないことを示しています。
袖まくり倶楽部の倫理面における問題のために、特異社会にいる各メンバーやグループは皆異なる方針を有しています。当組織の様々な活動に関する話題は、しばしば論争のタネとなっています。特異社会には当組織に関する2種類の噂が流れています:①当組織は”暴力を以て暴力を制す”ことをレクリエーション活動として利用するプライベートクラブであり、共通の目標と嗜好を持つ人間を集め、彼らの影響を受けた犯罪者を尊大な態度で観察し、愉悦に浸っている:②当組織の正体は特異社会で暮らす青少年が組織した風変わりな「公益団体」であり、未成熟かつ現実的な道徳観念に欠けているため、犯罪分子に対する暴力的制裁という方式で、彼らの望む「公益目標」を成し遂げようとしている:これらの情報は捏造された要素を孕んでいる可能性があり、彼らがこれらのイメージを意図的に提示している可能性もまた排除できません。今の所、当組織の究極/真の目的が何であるのかは未だ明確ではありません。
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ECO出版社

概要: ECO出版社は並行世界の出版会社です。一般的な情報媒体(紙やディスク、レコード等)を利用して、異常な物品を生産する能力を有しています。時空的な問題から、財団はECO出版社が属する世界の文化風俗、地理環境、空間構造等の情報に関して、殆ど知り得ていないのが現状です。ECO出版社も同様に、財団が所在する宇宙に対して、信頼できる観測手段を欠いており、特定の物品を通してのみ、限られた範囲での観測を可能にしているようです。
ECO出版社は中国語をコミュニケーションの主体としています。一部の構成員は熟練した英語や漢文を行使することが可能であり、財団宇宙における同名の言語と比べても、言語学的な差異は見られません。実験および交流ログの内容から、ECO出版社の宇宙は財団宇宙とほぼ同一の歴史プロセスを経ていることが判明していますが、歴史の乖離度を確認することはできていません。
当組織によって生産された製品が持つ異常性の大部分は、肉体に直接的な損傷を与えるものではありません。また、その殆どが強い精神影響作用を伴っているものの、通常、これらの作用が人員の死傷を招くことはありません。現在入手している情報によると、ECO出版社は財団宇宙との敵対を望んでおらず、むしろ探究しようとする意思を示しているほか、財団が接触した他の並行世界に対しても、強い興味を抱いています。
また、並行世界に対するECO出版社の探究欲を鑑みるに、当組織は並行世界の産物を数多く所有している可能性があります。
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修正花卉

概要: 修正花卉(フィクスド・フラワーズ)は、現代の社会や道徳/気風を異常な手段をもって改めようとする組織です。組織内は比較的厳密であり、社会世論と情報の機密性を重視しています。
当組織が創造するアノマリーは通常、植物系のアノマリーであり、一部には異なる程度のミーム作用や認識災害が含まれています。
修正花卉は創り出したアノマリーを不定期にランダムな都市/地区に投入します。また、アノマリーには通常、1枚のメッセージカードが付随しています。既知の情報から、修正花卉は中国国内で既に███年近くに渡って活動を続けており、財団中国支部よりも先んじて存在していたとみられています。
修正花卉の内部構造は非常に複雑であり、機密保持のレベルも財団に匹敵するものとなっています。現有の資料によると、組織内の役職は「花匠」「門衛」「修正要員」の3種に大別されており、このうち「花匠」はO5議会の職位に相当します。情報を分析した所、修正花卉における各花匠は、総じて異常な能力を有しているか、異常な物品を創り出す技術を備えています。また、花匠のうち数人は、しばしば公衆の前に姿を現すことがあります。財団は彼らに対する追跡/調査を試みているものの、価値ある情報は入手できていないのが現状です。
現在、修正花卉の内部では「プランター」と「ガーデナー」の2派閥が形成されています。両派閥の行動様式や創り出すアノマリー、”社会の変え方”にはいくつかの異なる点が見られるものの、両派閥は互いに敵対しておらず、しばしば協調することさえあります。外部の敵対勢力に対しては、両派閥は一致団結して対処にあたります。
修正花卉が創り出した大部分のアノマリーは、深刻な社会的脅威性を孕んでおらず、Keterクラスのアノマリーについても、発見されたことは滅多にありません。これらを踏まえて、財団は現在、修正花卉に対する調査/対処任務の優先度をレベル3に格下げしています。しかし、当組織の動向には引き続き警戒が必要であり、内部を究明するため、メンバーを逮捕したり、拠点を破壊することが推奨されています。
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SPI

概要: SPI(Schistosoma Protect Institute,住血吸虫保護協会)は「無視されし希少生物の保護」を基本方針とする環境テロ組織です。当組織の主張では、異常生物も非異常生物も皆、地球生態系の一翼を担っているものだとしています。既知の情報によると、当組織はいくつかの組織の連合体である可能性があり、これらの組織には「聖ブラッドストーン公園」「リクピー生物養殖センター」「RICPI(Rare Ignore Creature Protect Institute,無視されし希少生物の保護協会)」「郯廬タンルー大学」、そしてSPIを含みます。このうち、最も活動的な組織はRICPIであり、財団が収容する多数の異常生物と関連を有しています。財団による死体解剖の結果、構成員の体内には平均で██種類の寄生虫が存在することが判明しています。そのうち30%が滅多に記録されない希少種で、残りの70%はこれまで未発見の新種でした。この特徴は、財団がSPIのスパイを識別する手段に用いられています。
現在、SPIの管轄下から回収した異常物品は、当組織が「異常生物」の収容や「生物保護区」の建設に使用したものであり、そのうち一部の異常物品については、当組織が未知の手段によって財団のフロント企業や収容サイトに送ってきたものです。財団内部にSPIの工作員が潜伏している可能性があるため、職員は警戒しなければなりません。
財団とSPIの間で勃発した全ての衝突は、悪影響を及ぼしていないアノマリーに対し、財団が自主的な収容を試みた際に発生しています。一方、アノマリーが悪影響を及ぼした場合、SPIのメンバーは財団職員と協力して収容を実施することがあります。
情報によると、SPIの構成組織とみなされている組織群は、実際にはSPIの付属部門である可能性があります。しかし、SPI内部の特殊な管理制度や情報管理能力が原因で、推測は現在もなお立証できていません。
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The Doctor

概要: The Doctorは異常医学を主要な研究テーマとしている組織/個人です。既知の資料によると、彼らには確固とした目標/信仰が存在するとされます。収集した全ての関連情報から見るに、構成員は”行医一生、救人万世(医者は生涯を通じて、人を救い続けなければならない)”というスローガンについて、強い熱意を抱いているようです。The Doctorの目標は主に、異常な手段を通じて、永久的に人類の為となる・時代に埋もれることのない医療技術を開発し、人々を永続的に支援することにあります。The Doctorの作り出したアノマリーには、高度に専門化された技術が用いられており、構成員は主に医療技術者や医療研究者の間に分布していると推測されています。また、上流社会にも一定数の構成員が存在する可能性があります。
現在に至るまで、財団は当組織の所在地および構成員間の連絡手段を突き止められていません。しかし、確実な情報として、構成員は内部ネットワークを通じて、研究成果の共有を図っています。その一方で、彼らはお互いの研究に干渉することはありません。また、構成員は加入の意志を示した新人に対してサポートを実施しており、その研究に対しては経済的・技術的な支援を提供しています。
The Doctorの構成員が”The Doctor”名義でリリースしている研究成果からは、極めて高い自尊心と厳粛な態度が見受けられます。彼らは自身が追求する水準に達さない、失敗した研究を受け入れられず、自主的に研究の後始末をつけようとします。組織の秘匿性を保証するため、The Doctorの構成員は研究成果を外部に公表しようとはしないものの、興味を示す個人に対しては、喜んでその成果を紹介しようとします。
The Doctorは数多ある要注意団体に対して、滅多に興味を示しません。しかし、特筆すべき点として、サーキック・カルトに対しては強烈な嫌悪感を示しており、彼らを滅ぼすため、取引の形で財団に医療技術を提供することさえあります。
今の所、The Doctorの起源は不明ですが、各地の神話・伝説において同様の組織が度々述べられていることが判明しています。また、著名な構成員としては、ウイリアム・ハーベー2やアンドレアス・ヴェサリウス3などが挙げられます。SCP-CN-214の存在を考慮して、中国支部では現在、国内に残る医学関連の神話に対する厳格な調査を実施しています。
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Gpエクスプレス

概要: Gpエクスプレスの正式名称は「Gpエクスプレス・ロジスティクス株式会社」です。当組織は異常物品の輸送を主要な業務としており、マーシャル・カーター&ダーク社の傘下にあった「マーシャル・カーター&ダーク物流部門」を前身としています。MC&D社から分離した後、2014年6月に独立した企業となりました。本社は米オレゴン州・ポートランド市に位置し、全世界に支社や拠点を設置しています。現在知られている最高責任者はスケイヴン・イディアルです。
当組織は奇跡や異常技術、パラテクノロジーの研究に長けており、奇跡や異常な能力を有する人材を募集して、異常物品の輸送や収容にあたらせています。当組織の収容プロトコルは今の所、財団と同等の水準にあることが明らかとなっています。
当組織は一般的に、戦闘面においてかなり脆弱ですが、個々人の戦力は比較的精強です。警備員や一部の社員は「荷物を守る」ことに絶大な執念を見せます。全ての従業員は「命と引き換えにしてでも、荷物の安全を保て」という理念を遵守しており、福利厚生は極めて充実しています。
当組織は短期間ながら、異常物品を安全に収容できる他、制御可能な状況であれば、長期間に渡って収容することも可能です。これを鑑みて、財団は普段、当組織の配送プロセスに干渉することはありません。一方、社員の中には財団による追跡を黙認する者すらおり、商品の引き渡し後であれば、財団は当物品を収容・隠蔽することができます。研究の失敗を通じて異常物品を生み出したり、運用基準に満たない人型実体を擁することもあり、これらは当組織に関する主要なオブジェクトとして収容されています。
財団の記録によると、世界オカルト連合による拠点への襲撃作戦が過去に発生しており、拠点の破壊と小規模な収容違反を引き起こしました。これを受け、GpエクスプレスとGOCの関係は著しく悪化しており、GOCとの協力プロジェクトは全て拒否されるようになりました。当組織に対するGOCの動向に注意しなければなりません。
現在、当組織は多くの要注意団体と提携関係にあります。既知の3大クライアントはMC&D株式会社、ファクトリー、OBメディアです。その他、聖クリスティーナ学院からの実習生を受け入れています。
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"グリーン・スパロウ財団"

概要: 「スズメが喰めば、未来が永らう」。
極端な民族意識と環境保護主義を掲げた組織「グリーン・エタニティー」が、第二次世界大戦後に改組したものが、現在のグリーン・スパロウ財団(Green Sparrow Foundation, GSF)です。本部はアメリカ・フロリダ州に設立されました。
GSFの主要目標はずばり、資源の減りゆくこの星を永続させるため、余分な「害虫人口」……老弱で下等な人間を駆除することにあります。彼らは生物系のアノマリーを製造し、テロ活動を行うことで、こうした目的を達成しようとします。
彼らの拠点は大部分が東アジアに所在しています。当地区は人口も汚染も最多であるため、西洋人にとっては最大の脅威となっているのです。
GSFの指導階級は「営巣者議会」と呼ばれています。メンバーは主にアメリカで会合を開きつつ、太平洋を股にかけながら、組織全体の指揮を行っています。彼らの権力は強大ですが、腐敗もまた存在しており、末端組織では多くの不満が生じています。
GSFは「混沌の諸神教」と呼ばれる邪教組織を吸収しており、彼らは当財団に対し、奇跡支援を始めとする様々な協力を実施しています。当宗教は矛盾と衝突を信条にしており、リーダー格の人物はみな営巣者議会のメンバーとして、当財団の政策に一定の影響力を保持しています。
GSFの内部では派閥が林立しています。どの派閥も「地球の永続」を目標としていますが、その手段は異なるものとなっています。最も主流な派閥は「異常派」で、彼らは財団創始以来の理念を堅持しています。その他にも、世界の統一を図る急進的な「臨世派」、伝統的な環境保護路線を歩む「穏健派」等が存在します。
2016年12月15日、財団はGSFが新造した第4実験室を攻略し、当組織に未だかつて無い損害を与えました。その後、彼らは財団に対し、倍返しでの報復を宣言しました。しかし、その内部では現在、激しい嵐が吹き荒れつつあります……。
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TINGフォーラム

概要: TINGフォーラムは非合法なストリートレースのオンラインコミュニティです。ストリートレース団体であるTINGを主体として、MaskmanやFIREHITのほか、様々なレースチームが共同で運営しています。現在知られている筆頭管理人佐紀亞サキア“Tnsbilws”、一詩宜安イシアン“Insbilws”、達利爾・奈ダリル・ナイの“Daryl”、穆米鈷鉧ムミクム“Gumer”がいます。
フォーラムは「ブログ」「コース情報」「ドライバー情報」および4つのスレッドからなる「一般議論板」に分かれています。これらのコンテンツには異常実体や地点、物品の情報が記録されている可能性があり、信憑性が高いことから、収容プロトコルの参考に用いることができます。一般議論板には他の異常組織のメンバーが常駐しており、フォーラム内で異常物品を売買しています。人員の流動性が高く、追跡も難しいことから、異常組織のメンバーを当フォーラムを元に特定することは極めて困難です。
異常物品は基本的に、彼らが設定する「コース」、フォーラムで売買される「車両」、記録されている「ドライバー」に関係しています。また、フォーラム内では異常現象について盛んに議論が交わされており、異常現象に暴露している恐れがあります。財団は現在、TINGフォーラムに対して定期的な情報操作を実施しています。チーム・TINGのメンバーも不定期に財団の情報を窃取していますが、財団の収容物に関する情報には触れていません。
フォーラムの主要管理チームであるTINGは異常物品や実体に関する情報の収集を得意としており、専属のスタッフを雇用し、情報の収集にあたらせています。一方で、チームのメンバーは基本的に通常の人間と大差ありません。TINGフォーラムとの交渉は通常、TINGチームのメンバーに掛け合う形をとっています。チームリーダー佐紀亞サキア“Tnsbilws”です。
FIREHITチームのメンバーは異常事件に遭遇する確率が一般人よりも高く、分析の結果、チームメンバーの平均ヒューム値は一般人と比べ2~5ほど低いことが分かっています。チームリーダーは郭日升“RiseER”です。エージェントの偵察調査から、FIREHITの一部メンバーはTINGフォーラムの運営を資金面で支えていると共に、サーバーの防衛システムを提供していることが判明しています。
Maskmanチームのメンバーは異常物品の製造に長けています。4つのグループに分かれており、制作する異常物品の多くは有害です。チームメンバーのヒューム水準は一般人よりも5~10ほど高く、一部メンバーは他の異常組織を出身としている可能性があります。筆頭リーダーはジャック・フィンチ“砂塵”です。
フォーラムの設立時期は分かっておらず、現在調査が進められています。なお、情報ログによると、TINGチーム自体は過去3年間に渡って存在しているとされます。財団はSCP-CN-851を発見した際、当フォーラムの存在を初めて察知しました。
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PCS異元署

概要: PCS異元署は大規模な多元宇宙共同異常管理機構で、正式名称は「異類現実・次元研究総署」です。指導者に関する情報は未だ完全には把握できていませんが、通常は「D-数字」と呼称されていることが判明しています。
PCS異元署は「因地制宜(それぞれの土地柄に応じて適切な措置を講じる)」に基づいたリリース運動を提唱しており、財団が知る並行宇宙や次元の多くと共同管理を行い、最上級多能性実体の侵入を阻止する義務を負っています。
PCS異元署はある宇宙における大規模な終末シナリオの発生後、潜在的な脅威を排除するために創設された組織です。異元署はこの終末シナリオが全ての量子宇宙─Quadverse、全多元宇宙、時空と次元の集合─を再構築したと主張しています。
PCS異元署の宇宙分野の技術開発に注力しており、宇宙膜構築器の量産化(財団ではまだ実現困難)を達成し、アノマリーの大規模なリリース運動を円滑に遂行しています。一方で、異元署の軍事力は比較的弱いことから、彼らの技術発達は不揃いなものであると推測されます。今の所、PCS異元署を敵対組織とみなすべきではありませんが、財団の収容物のうち、████件はPCS異元署由来のものであることが明らかになっています。
PCS異元署のリリース運動は通常、中国支部に集中しています。これについて、指導者は中国支部に謝罪の意を示しており、作戦の失敗は宇宙の災害的破壊(SCP-2935など)に繋がると説明しました。
現在、基底現実(PCS異元署によりEtis-87と番号付けされています)の財団はPCS異元署と正式に外交関係を樹立しています。
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魔法楽団
概要: GoI-1109“魔法楽団”の設立時期は不明であり、20世紀90年代から全世界で活発に活動を開始した、小規模かつ緩やかに組織化された異常芸術家グループです。その名義上の指導者は、タイプ・ブラックであると考えられ、2015年より失踪しているAlice S█████です。現在、魔法楽団の管理モデルについて財団はほとんど理解していません。
この組織は主に異常な音楽と異常な楽器の政策に携わり、所有する異常技術も大多数が音楽に関係しています。この組織の現在判明している構成員は72名、実際の構成員は300名以上であり、これら構成員は世界各地からその他宇宙に至るまでの様々な種族が含まれ、大多数は異常な能力を有していると推測されます。魔法楽団構成員の殆どはこの組織の活動への参加を趣味と考えており、更には同時にその他の異常組織の構成員ですらあり得るため、魔法楽団の構成員を特定することは非常に困難であると思われます。
この組織の活動地点は“飛堡”と名付けられた異常建築物であり、その内部には放浪者の図書館のポータルが存在すると思われ、これは魔法楽団が要注意団体“蛇の手”と既に同盟関係にあることを意味します。飛堡の具体的な位置は現在も発見されておらず、この建築物は反ミーム性質を有する可能性があります。
魔法楽団のヴェールに対する脅威は、それが社会に投げかける異常な音楽作品と異常なコンサートにあります。魔法楽団は財団に対して好意を示しているため、その対処には異常物品を接収し、可能な限り構成員と友好的に接触し、必要な場合を除いて武力は用いられません。機動部隊-癸未-09(“音無邪”)が設立され、魔法楽団との交渉に責任を負います。
放浪者の図書館から回収された資料によれば、魔法楽団の主な目的は“音楽と芸術が知的生命体の知覚に占める割合を更に増やす”ことですが、その真の意味は判明していません。
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劇組

説明: 劇組の指導者は“LG”を自称する異常な劇作家であり、この人物の性質と起源はともに考察することが困難です。この団体と接触した結果、“LG”の示した異常性の一つが“演劇化”であることが判明しています。この性質は大量の低確率インシデントを引き起こし、この事態を“演劇化”に向けて発展させます。また、引き起こされた低確率インシデントは多くの場合“古典芸術作品の要素”を含みます。この団体の他の構成員も同様の異常性を有する可能性があります。この異常性の特殊性のために、この団体と交渉する職員は文学の修養及び芸術鑑賞能力を備えていなければなりません。
劇組の財団への現在の友好的態度、および劇組構成員へいかなる暴力的な追跡を行っても“演劇化”の異常性の干渉下にあることを考慮すると、中心的な構成員は追跡や逃走を逃れる結果となります。財団はこの組織の構成員を監視するとともに、この団体が創り出す異常な物品の流出を厳しく統制せねばなりません。財団が有する劇組への構造と活動状態、活動方式及び収容物への知識の少なさを考慮し、この組織と接触する場合は情報の流出に厳重に注意せねばなりません。
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風露旅社

概要: GoI-CN-3001は中国地区の異常な旅行代理店です。当該旅行代理店は顧客に対する様々な異常地域での観光旅行を含む異常な旅行業務の提供を、その主な活動としています。フィールドエージェントの記録では、当該組織は超次元、超空間そして時間異常性質を示し、様々な異常手段により旅行場所での移動と活動を行っていると考えられます。
風露旅社の活動範囲は中国地区に留まらず、世界中のどこにでも自由に移動し、通常は“ツアー団体”の形式で異常地域内に出現し、“遊覧観光”活動を行います。この観光活動を強引に妨害した場合はツアー団体活動を終了してその地点から消失するか、“同行ボディーガード”の妨害や反撃を受ける可能性があるため、その活動の強制遮断プロトコルは現在議論されていません。
GoI-CN-3001は多くの次元と異常地域に設立された存在であり、そのサービスの顧客は他の次元から来る可能性が非常に高く、調査によれば、旅行代理店スタッフの50%以上は他の次元のプロフェッショナルやGOIの人間から採用されています。この行為により、GoI-CN-3001は多くの異常地域と、一部の財団施設及び収容オブジェクトに対して高い理解を示し、たびたび関連オブジェクトへの観光活動を行います。
ヴェールの完璧さに対する当該組織の高い脅威度とアノマリーへの理解を鑑み、現在GoI-CN-3001の監視と可能な限りの対処は第一優先事項に引き上げられ、機動部隊-戊卯-20(“天涯旅人”)が実行します。旅行代理店と関連POIスタッフへの調査は現在実施中です。
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迷宮

概要:GoI-4242"迷宮"は価値ある情報の収集・伝達・記録・隠匿・破壊等を行うグローバル超常情報機関です。緻密に構築・操作された情報交流ネットワークを通じて、迷宮は各政府・組織・個人を顧客とした高品質の有償諜報サービスを運営し、ニーズに応じて戦略計画へ有効な支援を提供します。
迷宮は第三者的独立組織として、特定の組織、国家および勢力には従属せず、平等に各方面との情報取引を行います。全世界で発生する大小様々な事件に対し、迷宮は基本的に中立・傍観の態度を取ります。組織の立場および名義でこれらの事件に過度に干渉することはありませんが、関連情況の把握、価値ある情報の記録を試みます。
財団は迷宮と情報取引を行う場合があるものの、全ての取引には情報部門の最高権限が要求され、いかなる私的な接触も機密漏洩および反逆行為と見なされます。現在、財団の迷宮に対する行動方針は動向の追跡、情報ネットワークの調査、財団に潜伏中の迷宮諜報員の徹底的調査であり、内部保安部門はこれらの行動に最高解釈権を有します。
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