20██/10/31未明にSCP-2V7a-JP──蛾の形状をしたクラスA霊体の収容違反が発生しました。SCP-2V7a-JPは収容違反後、猫舞 楓研究員の所持している電子デバイス内に霊体干渉──所謂"憑依"の形で侵入しました。この結果、ファイルの不正な改変をもたらされたことが判明しています。該当ファイルは参考資料として保存されており、適切な資格情報を認証することで閲覧する事が可能です。
職員ファイル: 猫舞 楓研究員 - 交流記録
20██/10/31以降に、猫舞 楓研究員(職員コード: 81-████-██17)の職員ファイルに追記された交流記録15件を表示します。

SCP Foundation Japanese Branch
Personal File
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目標: ここから脱走する。
蛾にしては妖狐や猫又なみに知恵も回る方だ、知能の高さはアイツらだけの専売特許じゃないぞ、思い知れ。
Location: サイト-81██第一休憩室
猫舞研究員: とりっくおあとりーと!
エージェント・猿児: [段ボールを抱えている。段ボールの上には特撮作品のDVDが置かれている]おや、猫舞くんじゃないか。ハロウィンは楽しんでるかい?
猫舞研究員: はい! コスプレをして自由にサイトを歩ける数少ない日の一つなので、楽しまないわけにはいかないですからね!
エージェント・猿児: なるほど、ところでその恰好は何の怪人だい?
猫舞研究員: 怪人じゃないです! 分かりませんか? 暗闇からテレポートしてバーン! ですよ!
エージェント・猿児: ふむ……となるとエイリアン・ビッグ・キャットかな?
猫舞研究員: エイリアン・ビッグ・キャット……? 違いますよ、これは猫耳闇子ちゃんコスです!
エージェント・猿児: なるほど、それは失礼だった。お詫び……と言ってはなんだが、これを。[エージェント・猿児がヒーローのカードが同梱されたスナック菓子を手渡す]
猫舞研究員: これは……?
エージェント・猿児: ヒーロースナックさ。コンプリート目指して買い溜めたのだが余ってしまったのでね。おすそ分けしようかと。
猫舞研究員: はあ……。そういえば、その段ボールは何です? 特撮関連のものですか?
エージェント・猿児: お、察しがいいね。怪人のフィギュアだよ。最近忙しくて休暇を取れてなくてね、積みプラが多くなってしまって。丁度休憩を取れたから少し組み立てようかと。ついでに特撮映画見たりとか、ここ数日出来てなかった趣味に力を回すつもりさ。
猫舞研究員: あー、確かに最近忙しかったですからね。私も積読が増えていく……。今度読まないと、来期のアニメが始まるまでに履修しないとついていけなくなる……。
エージェント・猿児: [頷く]ここ数日の仕事多かったからね。積読が増えていくのも仕方ないことだろう。暇なときとかに読むしかないわけだし、仕事中に読んでたら人事部署から指摘されるわけだし。そうだ、せっかくの休暇だし、ハロウィンを楽しんできたらどうだい?
猫舞研究員: そうします! じゃあそろそろ別の人に当たろうと思うのでそれでは!
あとがき: とりあえず、ここから出るため、一時的な寄生先として電子デバイスを乗っ取ることにした。幽霊だし、何かに憑依することは造作もないことである。どうやらデバイスの持ち主は猫舞というここの研究員らしい。とりあえず、状況を把握するためにデータを書き残しておこうと思う。脱走後は使い魔として生きるのもありかな。
Location: サイト-81██西棟連絡通路
[双雨博士は手にチョコレート菓子を持って歩いている]
猫舞研究員: あ、双雨さん。
双雨博士: [慌てた様子でチョコレート菓子を隠す]!? あ、猫舞ちゃん! どうしたの? その恰好。
猫舞研究員: 今日はハロウィンじゃないですか! 仮装ですよ仮装!
双雨博士: なるほど、何だろう……猫耳のキャラクターってのはわかるんだけどなあ。
猫舞研究員: ふふ、猫耳闇子ちゃんコスですよ! 似合ってるでしょう?
双雨博士: 似合ってるね。
猫舞研究員: そうそう、少し気になったんだけど、さっき何隠したの?
双雨博士: [目線をそらす]あー、えーっと。
猫舞研究員: もしかして、お菓子とかじゃないですよね?
双雨博士: [沈黙]お菓子です……。
猫舞研究員: もう! 前に食べて倒れてるでしょ!
双雨博士: だって食べたかったんだもん……。
猫舞研究員: とりあえず後で人事部門に言っておくからね!
双雨博士: そんなぁ……。
猫舞研究員: そんなあ、じゃないですよ! また倒れてインシデントが起きたらどうするんです!? とりあえずお菓子渡してください!
双雨博士: ちゃんとセーブするから、見逃して……。
猫舞研究員: そういってこの前の夏祭りでりんご飴何個食べました?
双雨博士: 20個……。
猫舞研究員: ほら、セーブできてないじゃないですか! 20個は食べすぎですよ!
[猫舞研究員が双雨博士からお菓子を取り上げる]
双雨博士: [すすり泣く]そんな……お菓子……。
あとがき: どうやらここの人々は少々頭のネジが外れているようだ。りんご飴を20個も食べる等、常人の思考を逸している。それに、どんなに好きなものでも倒れるまで食べるというのはいささか頭が悪いのではと考えざるを得ない。
Location: サイト-81██更衣室前廊下
猫舞研究員: ちょっとカラコン乾いてきたかな……。目が痛い……。
[猫舞研究員が点眼薬を使用する]
猫舞研究員: よし。目も潤ったし、ハロウィン回り再開、っと。
[猫舞研究員のポケットから点眼薬が落ちる]
[転眼室長代理が点眼薬を拾う]
転眼室長代理: 猫舞さん、これ落としましたよ。[点眼薬を手渡す]
猫舞研究員: [驚いた表情で]え、落としてた!? 転眼てんがんさんありがとう!
転眼室長代理: 転眼てんがんではなく転眼まろびめです。[咳き込む]まあ、落し物は届けるのが常識ですからね。点眼薬使うってことは目の調子が悪いんですか?
猫舞研究員: まあそうかな。カラコンつけてると目が乾いていたくなっちゃうし。
転眼室長代理: カラコン……そういえば今日はハロウィンですからね。お菓子とかの費用はどうしてるんですか?
猫舞研究員: そうです! ハロウィンなんです! お菓子とかの費用は自腹です!
転眼室長代理: 自腹なら安心です。一部には必要経費と称してお菓子やフィギュアを買ったり、仮装の衣装を用意したりする人もいるので。
猫舞研究員: そんな人がいるんですか、初めて知った……。
転眼室長代理: いるんですよ。全く、財団の資源だって無限ってわけじゃないのに。オブジェクトの管理・研究に使わないで趣味に使うなんて言語同断です。
猫舞研究員: まあ、そうですよね。転眼さんもハロウィン楽しんだらどうです?
転眼室長代理: 私は編纂官としての仕事があるので、ハロウィンにうつつを抜かす暇はないです。そうです、注意として言っておきますが、はしゃぐのもいいですけど、節度を守ってほどほどにしてくださいね。怪我したら元も子もないので。私はそろそろ仕事があるので、ここら辺で。では、ハロウィン楽しんでくださいね。
猫舞研究員: はーい!
あとがき: ようやく真面目そうな人間を見た。目の下の隈が勤勉さを物語っている彼女は編纂官とのことだ。おそらく、私の情報も少しばかり認識していることだろう。居場所がばれる危険性から、もう少し大人しくしておこうと思う。
Location: サイト-81██エントランス通路
[猫舞研究員はサイトの廊下を歩いている。直後、後ろの部屋の扉が開く]
エージェント・イチ: トリックオアトリート!
猫舞研究員: [悲鳴]
エージェント・イチ: なんだよ、失礼だなぁ。僕だよ、イチだよ。
猫舞研究員: [過呼吸気味に]あ、イチさん。[胸をなでおろす]ほ、ほんとにびっくりした……。
エージェント・イチ: ごめんよ。驚かせるつもりはあったし反応に期待はしてたけどここまで驚かれると申し訳ないな……。そうだ、お詫びの品としてこれあげるね。
[エージェント・イチは"生チョコレート"と書かれたラベルの取り付けられている小箱を手渡す]
猫舞研究員: え、生チョコ?! ありがとー! 生チョコ食べるのなんていつ振りだろ。
エージェント・イチ: かなり驚かせちゃったみたいだからね。ほんの少しのお詫びだけど……。
猫舞研究員: ホントにありがとー! 早速食べよ。
エージェント・イチ: あ、そうそう。その生チョコは特別なやつだから10回くらい振ってから箱開けた方がいいよ。
猫舞研究員: そうなんだ、教えてくれてありがとね![箱を激しく振る]
エージェント・イチ: もっと振ったほうがいいよ!
猫舞研究員: [箱をはげしく振る]こう?
エージェント・イチ: もっと激しく!
猫舞研究員: [先ほどより激しく振る]こうですか?
エージェント・イチ: そうそう! それくらい!
猫舞研究員: これくらい振れば大丈夫かな。
エージェント・イチ: 大丈夫なはずだよ! じゃあ僕は別の人驚かせないとだめだからここらで。バイバイ!
猫舞研究員: またねー。
[エージェント・イチが去っていく]
[猫舞研究員が箱を開ける。箱が開くと同時に箱から煙が勢いよく噴射される]
猫舞研究員: [悲鳴]
[廊下の角からエージェント・イチの笑い声が聞こえる]
あとがき: かなり驚いてしまった。今日が10/31──ハロウィンだからといってこれはやりすぎではないだろうか。別にこいつ猫舞を心配するわけではないが、トラウマを負う可能性だってあるわけだ。ここの人々は想像よりネジが外れている。
Location: サイト-81██エントランスホール
[猫舞研究員はサイトのエントランスホールを歩いている]
[エントランスホールの中心には設置型のマイクと簡易ステージがセッティングされている]
猫舞研究員: ……? なんだろこれ?
[猫舞研究員が簡易ステージに近づく]
猫舞研究員: スピーカーもあるし……何か催し物でもあるのかな。
[猫舞研究員はスピーカーを眺めている]
猫舞研究員: とりあえず何もないみたいだし立ち去るかな。
[猫舞研究員がステージから目をそらす]
[突如としてスピーカーから軽快な音楽が鳴り響く]
猫舞研究員: わ! 何々!? 何この音楽!
[ステージにスポットライトが照射される]
エージェント・井戸田: 収容違反に飢えているオブジェクト達にガチガチの収容プロトコル、まずはSafeクラスから。
猫舞研究員: ?
エージェント・井戸田: 反ミームね、財団でやったテストの点数悪かったんだ。でも他のエージェントとの点数比べの時にサバ読みはしなかった。
猫舞研究員: ??
エージェント・井戸田: なぜかって?反ミームは「見え(見栄)ない」からね!
猫舞研究員: ???
エージェント・井戸田: 反ミィィーーーーーーム!!![[sezi &&%ЖDihokudsioouhshxiosx1
猫舞研究員: うるさっ! てか何その恰好!
[エージェント・井戸田はカウボーイのような恰好をしている]
[エージェント・井戸田がエントランスホールから立ち去る]
猫舞研究員: 何がしたかったの……?
あとがき: 何もいないところから人が出てきた。今は冷静になっているが、先ほどはかなり取り乱してしまった。彼も私と同じ霊……なのか?警戒しておこう。とりあえず、今はここから脱出する事だけを考えておく。
Location: サイト-81██南棟カフェテリア
[エージェント・斑座はテレビに映っているアニマルビデオを閲覧している]
猫舞研究員: [エージェント・斑座の背後で大声を発する]とりっくおあとりーと!
エージェント・斑座: [悲鳴。コウモリの着ぐるみを着用したエージェント・斑座が振り向く]わ……びっくりした……。bsみyyЉ!sk/"r"/Щ顎pЮ![[/div @ @@
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猫舞研究員: 驚かせるのが目的なので……。斑座さん、その衣装って以前見せてくれたやつですか?
エージェント・斑座: そうか、今日はハロウィンだもんね。
猫舞研究員: そうなんです! なので今回は猫耳の──
エージェント・斑座: 思ったんだけどさ。この衣装、もう少しケモ成分があってもいいんじゃない?
猫舞研究員: はい?
エージェント・斑座: いや、今のままでも十分かわいいんだけどさ、もっと猫の要素を前面に押し出してもいいかな、って。例えば尻尾つけるとかさ、色々できるわけじゃん。
猫舞研究員: はあ。
エージェント・斑座: 他にもさ、耳だけじゃなくて、手を猫の肉球みたいにするとか。いっそのこと、もふもふの着ぐるみにするのもありかも! それ以外にもいっそのこと見た目を猫そのものにするとか!
猫舞研究員: 猫耳だけだからこそかわいいんです! それ以上やったらこのキャラクターと合わないじゃないですか!
エージェント・斑座: そんなぁ。福路さんみたいにもふもふでもいいと思ったのに……。
猫舞研究員: 福路さんだからあれは似合ってるんです! 私がやっても似合いませんよ!
エージェント・斑座: そうかなあ、猫舞ちゃんがやっても似合うと思うんだけどな……。ケモノは正義って言うし、かわいいし似合うはずだよ。
猫舞研究員: そうかな……?
エージェント・斑座: とりあえず神鳥さんたちにも聞いてみようかな。
猫舞研究員: いや、大丈夫です! では![急いでカフェテリアから立ち去る]
あとがき: ケモ成分がなにを指してるか分からないけどなんか嫌な予感がする。猫舞ってやつも直感的に悟ったのか逃げ出した。人間にしてはまあ上々な判断だ。俺は死なないとはいえ痛覚とか羞恥心とかはあるわけだし。本音を言うとコウモリの恰好が怖すぎた。食われるかと思った。
Location: サイト-81██正面入り口
[猫舞研究員はサイトの入口の装飾を眺めている]
猫舞研究員: [呟くように]なんとなくだけど、この骸骨とか結構凝ってそうだなぁ……。
茅野博士: [蜘蛛のお面をかぶっている]どうしたんだい? そうまじまじと骸骨のオブジェを見て。
猫舞研究員: あ、茅野さん。いやー、なんかこのオブジェ、結構凝ってそうだな、って思って見てたんですよ。素人ですけど、フィギュアとか作るのでなんとなく……。
茅野博士: よくわかったね。これ全部、僕が作ったんだよ。
猫舞研究員: え。
茅野博士: 芸術部門でサイトの装飾をすることになったんだけど、皆忙しくてね。手が空いてる僕が作ることにしたのさ。そのおかげでどれもクオリティ高いだろう?
猫舞研究員: ちょっと聞いていいですか?
茅野博士: なんだい?
猫舞研究員: 骸骨とか爆発したりしないよね?
茅野博士: 僕をなんだと思ってるんだい。今回は大丈夫だよ。現にサイトも無事だしね。
猫舞研究員: その、他はダメみたいな言い方やめてよ……。
茅野博士: だって現に爆発したりしてるし──何なら設置型兵器としても使われてたからね。
猫舞研究員: それは果たしてアートといっていいんですか?
茅野博士: 少なくとも僕から見ればアートだしね。皆かわいい作品だよ。
猫舞研究員: そうですね。あれ、てかあのジャックオランタン光ってません? 心なしか膨らんでるような。
茅野博士: 太陽エネルギーを吸収するようにしたからね。爆発するけどクラッカーみたいなものだよ。ほら、あそこで爆発してるけど被害はないじゃないか。
猫舞研究員: やっぱり爆発するじゃないですか!
あとがき: 爆発物を工作感覚で作るって何者だ。これもしかして外よりあの部屋の中の方がましなんじゃ……それに、蜘蛛のお面ってこれ俺に対する脅迫だよな……もしかして気付かれてるのか?いや、そんなはずはない。それに俺は外に出て自由を手に入れるんだ。正直なところ、少し心折れかけてるが……。
Location: サイト-81██北棟事務室前
猫舞研究員: あ、雨矢さん。こんにちはー。
雨矢服飾技師: おや、貴方は猫舞様ですね。その衣装は以前私が仕立てたものでしょうか?
猫舞研究員: そうだよー。着心地もいいし、かわいいしで気に入ってるんだ。
雨矢服飾技師: うれしい限りです。仕立ての時には着心地にも十分注意しましたので。
猫舞研究員: そうそう、今度またコスプレ衣装の仕立て頼んでもいいかな?
雨矢服飾技師: いいですよ。いつ頃にいたしましょうか。
猫舞研究員: そうだなあ、11月の中旬くらいかな。
雨矢服飾技師: 承りました。その時は再度身長等測定させていただきますね。
猫舞研究員: いいよ~。太ったり背が伸びたりしてないはずだから変わらないと思うけど。
雨矢服飾技師: それはどうですかね。ごくわずかながら体重が増えてたりするかもしれませんよ?
猫舞研究員: ちょっと! そういうこと言わないでよ!
雨矢服飾技師: [微笑みながら]冗談ですよ。ではそろそろ服を仕立てに行かなくてはならないので。
猫舞研究員: いつもありがとうね~、お陰でコスプレも楽しいよ。
雨矢服飾技師: そう言ってもらえれば何よりです。こちらこそ毎度利用していただきありがとうございますとしか言いようがないですし。スタイルもいいので仕立てる側としても楽しいですよ。
猫舞研究員: そう言われるとなんだか照れるなあ……。
あとがき: また真面目な人が出てきた。衣装の仕立て、ということは服飾技師だろうか。仮にここの施設の衣服の全てを担っているとしたらなかなかにすごいことだ。少し感心してしまったが、今は逃亡を急ごう。隙を見てここから出ることのみを考えておく。
Location: サイト-81██東棟カフェテリア
[カフェテリアのモニター前に人だかりができている]
猫舞研究員: どうしたんだろ、あんなに人だかりができて。
[猫舞研究員がモニターを見る]
エージェント・白根: トリックオアトリート! このモニターの映像はサイト-8120に繋がっています!
[モニターにはねこと若干類似しているアバターが映し出されている]
猫舞研究員: あのアバター、どこかで見た気が……気のせいかな……。
エージェント・白根: 私、エージェント・白根はとあるアバターを使ってバーチャルハロウィンを楽しんでいます! 実を言うと潜伏先の会社のプロデュースも兼ねてたりするんですが、そういったことはいったん置いときましょう。
猫舞研究員: 置いといていいんだ。
エージェント・白根: このアバターですが、近日中に動画投稿サイトにて一般公開されます! 詳しい日程は追々発表していくので楽しみにしていただければ!
猫舞研究員: 動画投稿サイトで公開ってことはVR系かライバーとかなのかな?
エージェント・白根: グッズも展開していくので、これからのズームスの活動にご期待ください!
猫舞研究員: プロデュースしないって言ったのにしっかりしてる……。
エージェント・白根: そうそう、この姿、なかなかにいいですよね。コンセプトは機密上言えないんですけどね。時間が無くなってきたのでこれだけ言っておきます。ズームスを、ねこをよろしくおねがいします。
[モニターが暗転する]
あとがき: あのモニターに映っていたのは今流行りのライバーというものなのだろうか。興味があるのでここから出たら調べてみるとしよう。とりあえず名前は覚えておいたので調べること自体は可能だ。
Location: サイト-81██職員ロッカー室前
安堂用務員: おや、猫舞さま。
猫舞研究員: あ、安堂さん! トリックオアトリートです!
安堂用務員: トリックオアトリート。ふふ、すっかりハロウィン気分ですねえ。
猫舞研究員: それはもちろん! だって仮装をお披露目できる数少ない日だからね!
安堂用務員: 仮装ですかぁ……。私も
安堂用務員: そうです、猫舞さまもラバースーツ、着ます?
猫舞研究員: うーん、ちょっと気にはなるかも。着てみようかな。
安堂用務員: わかりましたぁ。
[安堂用務員が着用しているラバースーツを脱ぎ始める]
猫舞研究員: [手で目を覆いながら]ちょっ!? 安藤さん何してるの!? 今すぐ服着て!
安堂用務員: 何って……着せる用のラバースーツの準備をしてるだけですが?
猫舞研究員: やっぱラバースーツ着ない! 着ないから! 早く服着て!
安堂用務員: うーん、どうしましょうかねぇ……。
あとがき: 常人とは思えない。常識というものを知らないのでは、と思うくらいにはおかしすぎる。外へのあこがれが、"同じような人がいるかもしれない"という恐怖に支配されかけている。
Location: サイト-81██エントランスセンター前
エージェント・後醍醐 勾: あ、猫舞ちゃん☆
猫舞研究員: 勾さん、相変わらずそのアイドル衣装似合ってますね。
エージェント・後醍醐 勾: そうでしょ☆猫舞ちゃんの衣装もかわいいよ☆
猫舞研究員: ありがとうございます! その恰好ってことはライブやるの?
エージェント・後醍醐 勾: まあね☆他のサイトの催し物でライブやるんだ☆
猫舞研究員: 見たいなあ……でも基本的に無許可でサイト移動できないし……。
エージェント・後醍醐 勾: 安心して☆今度購買から録画映像が販売されるから☆
猫舞研究員: ホント!? 絶対買うね!
エージェント・後醍醐 勾: ありがと☆じゃあそろそろサイトを移動しないとダメだから行くね☆
猫舞研究員: ライブ頑張ってねー!
あとがき: 彼女はアイドルなのだろうか?おかしなことが続いた中、娯楽ともとれるものを見れたので少し心の不安が取り除かれた(気がする)。
Location: サイト-81██中央食堂
[サイトの食堂の柱から蝉の羽音が聞こえる]
猫舞研究員: 羽音うるさいなあ。ハエか何かいるのかな?
鳴蝉博士: ハエじゃないです。蝉です。美味しいですし、かわいいですよ。ほら、どうです?
猫舞研究員: 虫には変わりないじゃん……というか食べるんだ……。その恰好は……?
鳴蝉博士: 蝉の抜け殻のコスプレです。ハロウィンなので。この恰好をしてると落ち着くんですよ。蝉と一体となり、蝉の気持ちを味わうのはいいものです。
猫舞研究員: へ、へぇ……。
鳴蝉博士: そうです、お近づきのしるしにこれでもどうぞ。かわいがるなり食べるなりご自由にしてください。この子も喜びます。
[鳴蝉博士が猫舞研究員に何かを手渡す]
猫舞研究員: なになに? [悲鳴]
鳴蝉博士: どうしましたか? もしかして別の種類の方が良かったですか?
猫舞研究員: これ、生きてる……?
[猫舞研究員が手の上を指さす。手の上には一匹のアブラゼミ(Graptopsaltria nigrofuscata)が乗せられている]
鳴蝉博士: ええ、もちろん。かわいいでしょう。その洗練されたフォルムには美しさすら覚えますよね。
猫舞研究員: 蝉なんてかわいくない![アブラゼミを放り投げる]
鳴蝉博士: ああ、なんてことを![投げた方向に向かって走る]
あとがき:アブラゼミを口から吐き出してたけど新手のマジックか何かなのか?脱走したことがばれたらこの常人とは思えない人々に追い掛け回されるのか。怖すぎる。戻った方がいい気がしてならない。
Location: サイト-81██食堂前廊下
[猫舞研究員が食堂に繋がる廊下を歩いている]
猫舞研究員: あ、御先さん。こんにちは。
御先管理員: こんにちは、猫舞さん。その恰好、どうしたんですか?
猫舞研究員: あー、この格好? ハロウィンだからね、仮装してサイト内を歩いてるんだよ。
御先管理員: なるほど。
猫舞研究員: そういう御先さんこそ、その恰好は?
御先管理員: あ、この格好ですか。私も猫舞さんと同じくハロウィンに乗っかってみたんです。もしかして、どこかおかしいところとかあったりしました?
猫舞研究員: いや、特におかしいところはないけどさ。その衣装ってAre We Cute Yet?の時のやつだよね、って。
御先管理員: よく気付きましたね。今までこの格好で歩いても誰にも気づいてもらえなかったので少し安心……。
猫舞研究員: その衣装気に入ってるの?
御先管理員: ええ! かわいいでしょう?
猫舞研究員: そうだね、狐耳とよく似合ってるよ!
御先管理員: やっぱりそうですよね?! うれしいです、今まで、異常として見られたことも多かったせいでかわいいなんてなかなか言われなかったので……。
あとがき: きつねだ……。食われたりしないかひやひやした……。ふと思ったけど、これって脱走した後に万が一でも捕まったら何されるかわからないな……。めちゃくちゃ怖いのだが。
Location: サイト-81██西棟連絡通路
[通路の奥から魔女の仮装をした集姫姉妹が歩いてくる]
鈴呼SE: トリックオアトリート! お菓子くれなきゃいたずらするぞ!
猫舞研究員: はい、10円チョコだけど我慢してね。
[鈴呼SEが猫舞研究員からチョコレートをもらう]
鈴呼SE: やったー! お菓子ゲットだー!
猫舞研究員: よかったぁ。ある程度お菓子かっておいて助かった……。
鈴音IE: あ、鈴呼ちゃんチョコもらったの?
鈴呼SE: うん! 猫舞ちゃんからもらったんだ。
猫舞研究員: 集姫さんたちもハロウィンしてるの?
鈴音IE: そうですね、もらったお菓子は、あとでコーヒーを飲みながら食べるつもりです。
鈴呼SE: うん! あたしは冷たいのだめだからホットコーヒーだけどね。
猫舞研究員: いいなあ、私も行っていいい?
鈴音IE: いいよね。
鈴呼SE: うん! 時間が空いたらでいいから来てね!
あとがき: カメレオンとスズメバチてもう完全に脅しに来てるじゃん。こわすぎる。死んでるけど死ぬのでは。帰りたい。
Location: サイト-81██職員寮連絡通路
エージェント・許さん: そこのお嬢ちゃん、ちょっと話聞いてもらってもいいネ?
猫舞研究員: お嬢ちゃん……私です?
エージェント・許さん: 勿論ヨ。じゃあ話に移るネ。お嬢ちゃん、財団仙拳に興味ないアルカ?
猫舞研究員: 財団仙拳? なんですかそれ。
[エージェント・許さんは連絡通路にコンクリートの彫像を数個設置する]
エージェント・許さん: はぁぁぁぁぁぁ!
[エージェント・許さんが彫像に向かって正拳突きをする。直後、コンクリートの彫像は粉砕する]
エージェント・許さん: やぁぁぁぁぁ!!
[エージェント・許さんが彫像に向かって頭突きをする。彫像は音を立てて崩れる]
エージェント・許さん: いぇぇぇぇ!!!
//[エージェント・許さんが彫像の頸部に対して回し蹴りをする。彫像の頭部が吹き飛ぶ]
猫舞研究員: [唖然]あの、それってコンクリートですよね?
エージェント・許さん: そうアルけど。どうしたネ。
猫舞研究員: コンクリートを素の肉体で破壊するっておかしくないです?
エージェント・許さん: おかしくないアル。財団仙拳はアタシが作った拳法の一つネ。コンクリートくらい簡単に壊せるネ! ハロウィンは人が多いアルから入会者を探してるアル。どうネ、興味わいてきたアルか?
猫舞研究員: いや、私は運動とかはいいので……。
エージェント・許さん: そうアルか。せめてこれだけでも受け取っていくネ。[白い粉の入ったパケを手渡す]
猫舞研究員: あの、これ本当になんです!? ヤバい薬とかじゃないですよね?!
エージェント・許さん: ヤバくないネ。歌が上手くなる秘薬、"龍角散"アル!
猫舞研究員: もう少しましなものに入れましょうよ……。
あとがき: コンクリートを破壊するとかおかしすぎる。もうやだ。疲れた。
猫舞 楓研究員に関連する最新の交流記録15件が表示されています。新規に記録が追記された場合、ここに表示されます。
終了報告書: 収容違反から5時間後、SCP-2V7a-JPが収容房の内部に再出現しました。出現後に行われたインタビューでは脱走目的で収容違反を起こしたこと調査対象となる可能性が少ないと判断したために電子デバイスに侵入したことを証言しています。特筆すべき点として、財団職員に対して恐怖的反応を示していることが挙げられます。これについて聞き込みを行った結果、「おかしなことが多すぎた」と証言しています。
再度の収容違反が発生しないよう、プロトコルの強化が検討されています。