聖祭終はり光遍く照さむ 第五牧伯、激しき角逐にて選ばれしいとも敬虔なる新守護者を任命 繼承の儀を自ら執り行へり

聖祭終はり光遍く照さむ

第五牧伯、激しき角逐にて選ばれしいとも敬虔なる新守護者を任命 繼承の儀を自ら執り行へり

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コ ヒ カ レ サ キ 福 音 報

コヒカレサキ
福 音 報

時運 聖域 區内 區外 貨殖 礼楽 苦行 釋經 妖邪 業報
時運 聖域 區内 區外 貨殖
礼楽 苦行 釋經 妖邪 業報




是にて我見し聞きしを語りなむ

今日と昨日のはる所に於て聖敎會にて十年一度の盛大なる典禮てんれい、終日乾乾けんけんせし聖遺物繼承の儀は天の思し召しにより成功裡に収まれたるに、世界各地の人々は太古の贈り物を天穹のいただきに點けたり

黒き月將に西方に吠えむとす、避れる日の影の第六の刻印にたふるる時、第五牧伯おうふあいぶは至純なる山羊乳にて身を清め、純潔を象徴せる玉絲袍しるくろうぶを羽織り手に代行者の牧杖を持ちて、慈愛に満ちた赤絨毯かあぺつとを踏み締めながら祭斗内亭さいとないちんの扉をくぐりつ、牧伯は高く錫杖を掲げ、瞬間世界を遍く光が照らす、見よ、六彩の虹はかすけき夜を追ひ払ひ黒き雲を突き刺せば、太陽の光はもたらされむ、其の光は敎會の門戸より差し掛り敬虔にも祭壇へと歩くと、第五牧伯の錫杖に嵌りたる賢者の石に接吻くちづけ、我が主の聖潔さに輝く、――我が主に常に榮光あれ!

牧伯はゆつくりと錫杖をおろす、聖潔なる御靈は大地にるる途端に、我が主の輝きは跪く敬虔なる下僕達を溫かき面紗べえるにて覆はす、彼等は昨日の普世鵲虹祭ばれんたいんに於て最も持久力を見せたる方々で、名は鑿石囤じよんすとん鑿海じよちよい溫碗ゑんわんと謂ふ、――何とも奇妙にして契合する名ならむ、當に我が主の不可思議の預兆たるべし、晨曦あかつきの鐘が第七の聖音記を謳ふと、牧伯は天人のきざはしを降り節杖つゑで二人の胴と尾椎骨を叩きて、聖遺物を守護する今年の左右護法に成る二人に、聖敎會傳統の天選者祝福の禮たる鄭氏法身の儀を執り行へり、世界は一瞬に静まり返り、聖靈安住の刻と為す、賢者の石の光が二人の眉間に凝結せむ刻まで、参禮者の歓呼が町を轟かさむ刻まで


祝福されし新人は安らかに閉じたる目を開き、恭しく長袍ろうぶを着、牧伯に三回胸撫で下ろしの禮をせり、そして牧伯の後に續き、聖堂の中へ踏み入る、迎へる二列に並ぶ黒衣の神士は、身を側めて腰を屈む、彼等の差し出したる手は宛も祭壇へと押し寄せる波の如くならむ、祭壇には、祝福を受けし百名の大師により、四十九日かけて描かれたる『大明王と十三の門徒說敎圖』は陽の光を受け、光背は益々聖潔さを増す、宛も聖なる預言者達が當に敎會へお越しになられるかの如く、大明王しゆなるぶらいとは片手で天を指し片手で地を差す、主の指したる方角に、金色なる聖物櫃は眠るる魂の如く祭壇に横たはりて、雙鳥さうてうの彫刻は翼を廣げ新たなる守護者が心の鍵を其の空白なる所に插したるを待ちて居り

ふるき守護者は聖物櫃の傍でお待ちなり、此の時、神士達は聖歌を謳ひ始め、牧伯は勝利者と共に三歩毎に一禮いちれいしながら祭壇を登る、勝利者は両手で十字を組み禮を終へると、聖物櫃の前に跪きたり、舊き守護者は哼哈浄雪呪あへぎのじやうせつじゆの呪文を唱へ、白髄灌頂はくずいかんぢやうの儀を執り行へり、彼等は微笑みながら甘露を浴び、陽の光の樣な祝福がひだ一つ一つを流れて行くのに身を任せたり、牧伯は深奥にして玄妙なる模樣の織り込まれた布巾を手に取ると、滴り落つる白髄を拭き、接吻づけた後、聖水の匣へと入れたるに、暫くして聖水を掬ひて聖餐――我が主の長久にして純潔なる眞魂と肉體の犠牲を象徴する醗酵乳麺麭ようぐるとぱんに掛けて、其の棒にも似た物を彼等の前に差し出したり

傳承の洗禮を受け、彼等は聖餐の両端を頬張り、大明王の崇高なる獻身けんしんを味はふ、牧伯は又高く神杖を掲げ、高らかにたたへたれば、「たとへばみるくとろける麺麭ぱんの深し、層々と心門を開け、共に化すれば無量の白玉絲、けつを撫で牽繞けんにようにしてともに一つと為らむ」と、舊き守護者も此の時鳥頭を震はせ、聖物櫃を解き放てり、聖遺物たる封龍瓶は其の玲瓏たる正體を表す、宛も切り花の上に浮く清冽なる水の如し


嗚呼、聖敎會の悟りし者、聖空德剌祇こんどらきと聖恪樂佛くれふの贈り物を譽め稱へよ!

鑿海達が聖餐を食し終へ、綠袍を解きて全身全靈で抱き締め合ひたるに、牧伯は祝詞を唱へ終へると、自ら彼等に膏油を施した後、舊き守護者と共に聖遺物を鑿海と溫碗に獻じたり、そして彼等も又先賢に尊敬の念を抱きて、愼ましくも聖遺物を共に引き取りつ、其れは將に千百年前の傳承の如く、謳はるる『隱法師いんふあすと聖窩拓思ばるたす受恩圖』の姿勢と同樣なり、嘆かはしくは語り手は彼等と肩を並ぶる筈も無く、其の神聖を描寫する事すら永遠に叶はぬことよ、唯一つ出來るは心底より感嘆を上ぐる事のみ

刹那、一筋の虹が虛空より寸分違はず瓶の中へと注ぎ込む、將に數十年以來無かつた神蹟なるぞ!此の目で神蹟に相見えるとは何たる幸運か、聖遺物の守護者を繼承するとは何たる神聖か!此の時、鑿石囤の鑿海と溫碗は天使の吉報を受け、正式に新たなる「執瓶護法」と相成りき、又の十年間、我等の為に聖遺物を護らるる、彼等には眞摯なる祝福を!敎會の鐘は再び鳴り響く、光は塔の頂より溢れ出で、風の精靈は遠き野の花瓣かべんを街中に撒く、人々の歡聲は千里を越え山川を響き回りては止まず、正に光が日に日に新たに成り、かの暗闇の地をも照さむ、萬般よろづの妖魔といへども此におののき震へむ!

そして我等が新たなる護法達は依然として謙虛に成りつつも、牧伯の案内の元、洞天福地へと至りき、其處は阿悉梨兒あすりえると聖鯀拿兒ぐなあるが曾て修行した場所なり、今日、彼等は其處で最後の儀式を完遂せむ――封龍瓶に込めらるる深奥を悟り、千百年に傳承せし秘訣を掌握せむと務むるなり!

汝等に大明王の祝福あれ、古の榮光を遍く屆けさせ給ふ、世界に幸あれ!


新たなる執瓶護法の御言葉

全世界の繼承の儀にて最終の勝利を得、大明王の預言者の継承者になり、至上の榮光と絕倫なる稱號をかうむる事を光榮に思ひます、成功の道程を問はれれば、我々は眞摯にもかう言はざるを得ません、あらゆる榮光は大明王に歸すると

約會でえと師地論』にて主は仰つた、「汝等を冒して呉れる、恪樂佛くれふ空德剌祇こんどらきと兎や角尋ぬる事莫かれ、如何に逸物を瓶に嵌むるを斯くも知らむとぞ思へば、汝等を冒さう!良からう、一層二人揃ひて彼の衆の如く公衆の面前に搖らさむ、能はぬなら幾度試せよ、斯くすれば神にぞ為らむ!」と

此の中に大いなる智慧あり、不可説不可説なり、大明王は修身の秘宝を持ちながら、安易に他人には見せませんでした、「汝等を冒して呉れる」とは、至上なる智慧と憐憫を持つ我が主の忠告であり、悟性の足りぬ我等では、捷徑せふけいを辿れば身の精華は守れぬばかりか破滅を招くと、我々は特別な事は何もしてゐません、唯、出來ることをくすのみ、簡單なれば有效でございます、大明王の敎へを疑ふ者など笑はせておけば良いのです

「公衆の面前に」は先賢の偉大なる精神を示した――知識を出し惜しみせず、大いなる愛を遍く世界に届ける――これぞ、我々が隱し事しない理由でもあります、悟つたと氣取つて、高みの見物氣分で殿堂に身を隱し救ふべき羔羊を見失ふくらゐでは、民は再び大災難の中で人を誘惑する惡魔の手にかかつてしまふではないでせうか?大明王の御犠牲は、さう言う者に潰させるわけには行きません!況してや、意に沿はぬ場所に居て心魔に侵される我々ではありません、なぜならば、我々は常ならぬ心を持ち、百姓の心を心としてゐるからです


聖なる御言葉を聞け、「能はぬなら幾度試せよ」と、あなた方は眞に此れを出來たと言ふのでせうか?出來ないのならば、容易く無極なる神の力を手に入れようなどと――大明王ですら、謙虛にも神とは名乗らなかつたのです

憐れな人よ、大明王は既に衆生に啓示を残したのです、我々に言ふ事は何があるでせうか?我々は唯大明王の敎へに従つて勤勉に努めるのみでございます

我に帰れ、光は既に世に進むべき道を指し示しました、小さな思想の歪みでも大きな間違ひに繋がるのです!次回の繼承の儀にて、より多く互ひに明かりで照らし合ひ、先達の遺志を眞に信ずる者へ傳承する事を期待します

大明王の御加護あれ



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聖教会奇蹟説教者廣末揆羅ですく誌して伝へり





傳書使の小札



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光を以て
闇に身を屈むる人たちに手を伸ばさう
眞奈慈恩救濟會

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祝福されし安息日練香を購求し
我が主の憐れみと贖ひに禮を
歸正花卉


本日の御薦め






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