翻訳投稿ガイド

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はじめに

 これはSCP-JP内で投稿された翻訳作品、または翻訳作品に対する校正に関するガイドラインです。翻訳作品の質を保証するために、本サイトで投稿される翻訳作品、そして翻訳に対して校正を行うサイトメンバーは本ガイドラインを熟読してください。

「SCP Foundation 非公式日本語訳wiki」は、閉鎖となりました。4年間の表敬として、ここに記録します。

翻訳

翻訳予約ページを確認し、既に予約済みでないか確認してください。

  • 「翻訳予約ページ」は、翻訳予約中のページのリストです。
  • 「元記事タイトル(リンク)」のリンク先にある同名ページが翻訳予約中のページです。
  • 翻訳・投稿する記事が予約済みでないか確認してください。
  • 予約者以外が翻訳予約された記事を投稿することは出来ません。
  • 予約する/しないは任意です。予約無しの投稿は、他の人が予約していない事が条件です。
  • 翻訳完了期限は、予約から最大2ヶ月までです。
    • 期限の延長は原則的に行なえません。必要があればスタッフへ相談してください。
    • もし期限を過ぎても投稿されていなかったら、新たに予約して構いません。ただし、同じ人が連続して予約することは出来ません。
  • 何らかの理由で翻訳を中断する場合、予約ページを編集し、予約を取り消してください。

訳文は原語版のSCP作品に対して忠実であり、完成されている必要があります。

 訳者は自己の作品の質に対して責任を負います。訳者は訳文が完成されており、原文の文意が十分に伝わり、同時に日本語の文法などの慣例に従っていることを保証します。訳文の内容が原文と符合しないときや、日本語の慣例に従っていないような非文が大量にあるときには「不合格な翻訳」であるとみなされ、スタッフにより削除されます。以下に定める例外を除き、くれぐれも未完成な訳を投稿しないでください。

 合作記事等の完訳が困難と認められる記事は例外であり、完訳せずとも一定以上の内容を翻訳してスタッフの許可を得れば投稿可とします。未訳である理由をディスカッションに書き込んでください。追加で翻訳すべき箇所が増えた場合は、当該ページのディスカッションで報告してください。

 もしあなたが低品質な翻訳作品を発見した場合は低品質翻訳報告スレッドや運営Discord、そしてPMなどにて報告してください。自分で対応しようとせず、必ずスタッフに連絡してください。また、翻訳作品はRateによって削除されないことに留意してください。

作品を投稿、もしくは査読に出す前に、以下の見直しを行ってください。

  • フォーマットの注意点
    • 折り畳み、空行、フォント、テキストボックスなど、フォーマットが原文と一致していること。
    • ページ遷移構文などのWikidot構文が正常に動作していること。
    • 画像などのメディアが正常に表示されていること。メディアは原則SCP-JPファイルストレージにアップロードしてください。
  • 文章の注意点
    • 日本語の句点、読点を使用し、その慣例に従うこと。
    • 「SCP-XXXX」、「特別収容プロトコル」などを含む基本的な名詞が記事全体で一貫していること。
    • 訳注を追加する場合は、脚注を用い、「訳注: XXXX」のように統一されたフォーマットを使うこと。

極度に低品質な翻訳を投稿しないでください。

 翻訳に際し、Google、DeepLなどの機械翻訳を参考にすることは認められています。ただし、機械翻訳をコピペし、そのまま「訳文」として本サイトに投稿することは認められません。技術が進歩しているとはいえ、機械翻訳の正確性は高くありません。機械翻訳の「訳文」は、サイトで受け入れられるような品質に達していません。

 もし、ある翻訳の大部分に明確な機械翻訳の痕跡が認められた場合、もしくは訳文の質が機械翻訳と同等な程度低い作品が出現した場合、スタッフがその低品質な翻訳に対し削除を実行します。「低品質な翻訳」には削除通知がなされ、通知後24時間が経過すると削除されます。低品質な翻訳を繰り返す行為、もしくは一度で大量に投稿する行為はスパム行為として、サイトルール上に規定されている処分が科される可能性があります。

 「低品質な翻訳」の例としては他に、あまりにも多い誤訳や訳抜け、語句の順番の間違いなどが挙げられます。これらも同様に削除の対象になりえます。

これを可能な限り防ぐため、あらかじめサンドボックスⅢにて査読を受けることを推奨します。


「合格とみなされる翻訳」の具体例

 「低品質な翻訳」をできる限り防ぐため、「低品質な翻訳」「合格とみなされる翻訳」そして「プロの翻訳」の例を提示します。

 ただし、これはあくまでも具体例です。「良い翻訳」は相対的に決まるものであり、絶対的な「正解」は存在しません。あなたの翻訳がサイトに投稿できるレベルであるかどうかは、自身で判断をしてください。

例文1

The first time I laid eyes on Terry Lennox he was drunk in a Rolls-Royce Silver Wraith outside the terrace of The Dancers. The parking lot attendant had brought the car out and he was still holding the door open because Terry Lennox's left foot was still dangling outside, as if he had forgotten one.

 こちらの英文を元に、「低品質な翻訳」「合格とみなされる翻訳」「プロの翻訳」をそれぞれ比較します。

低品質な翻訳2

私が初めてテリー・レノックスに目を向けたとき、彼はザ・ダンサーズのテラスの外の(1)ロールスロイス・シルバー・レイスに酔っていました。 駐車場係員が車を出していて、(2)テリーレノックスの左足が(3)まだ1つを忘れたかのように外にぶら下がっていたため、ドアを開いたままにしていました。

 このような訳文は「機械翻訳」などにみられる「日本語として不十分」な文章です。主なミスは以下の通りです。
 (1)… 確かに「drink in」には「~に見とれる」「~に酔う」の意味が存在しますが、今回の英文ではそぐわない訳し方です。「文脈に合わない辞書の訳」を使ってしまっています。
 (2)… 「テリー・レノックス」、「テリーレノックス」と同じ単語にもかかわらず異なる訳し方をしています。いわゆる「訳揺れ」です。
 (3)… この「one」を「1つ」と訳しているため、意味が通じなくなっています。左足は普通、一つしかありません。「誤訳」あるいは「通じない日本語」と言えるでしょう。

 次に「合格」とみなされる訳文を提示します。

「合格」とみなされる翻訳3

わたしが初めてテリー・レノックスを見かけた時のことだ。彼はザ・ダンサーズのテラスの外の、ロールスロイスのシルヴァ・レイスの中で酔っ払っていた。駐車場の係員はその車を外に出す間じゅう、ずっと扉を開けたままにしていた。テリー・レノックスの左足が、まるで彼がその存在を忘れたかのように外にぶら下がっていたからだ。

 こちらは「低品質な翻訳」で指摘された部分が修正され、「原文の意味に沿った訳文」かつ「日本語として違和感の少ない文章」になっています。この2つのポイントを守っている限り、削除されるような翻訳となることはないでしょう。

 最後に、プロの翻訳家による訳文をご覧ください。

「プロの翻訳」4

テリー・レノックスとの最初の出会いは、<ダンサーズ>のテラスの外だった。ロールズロイス・シルバー・レイスの車中で、彼は酔いつぶれていた。駐車係の男は車を運んできたものの、テリー・レノックスの左足が忘れ物みたいに外に垂れ下がっていたので、ドアをいつまでも押さえていなくてはならなかった。

 「The first time I laid eyes on Terry Lennox…」を「テリー・レノックスとの最初の出会いは…」と訳すなど、直訳ではないものの、原文の意味に沿った非常に読みやすい日本語です。このほかにも、いくつもの驚くべき点があります。

 当然ながら、サイトに投稿するために「プロレベルの翻訳」は必要ではありません。ただし、高いレベルを知り、そのレベルを目指すことは、あなたの翻訳が「低品質」とみなされる可能性を減らし、ひいてはあなたの翻訳レベルの向上、そしてサイトへのさらなる貢献に繋がることになるでしょう。


翻訳やり直しの要請

 低品質な翻訳が本サイトに投稿されるのを防ぐため、あなたが翻訳の査読をしているときに、極度に質が低い翻訳文を見つけた場合、翻訳者に対して翻訳のやり直しを要請することができます。これが強制力を持たない「要請」であり、「要求」でないことには留意してください。翻訳者はこれに従う義務はありません。しかし、そのように要請されているということは、翻訳者は訳の質の問題に無自覚である場合が多いでしょう。自身の訳の確認を行い、再度査読を受けた上で投稿することをおすすめします。

 翻訳のやり直しを要請するメンバーは、具体的な改善例をいくつか述べたうえで、全体的な改善の方向性を示すことをお勧めします。
方向性の例: 「機械翻訳に頼りすぎない」「原文をもう少し読み通す」など


投稿

作成

 翻訳記事の投稿の際のページの編集やURLの設定はSCP-JP記事やtale-jpと同じです。このため、本ガイドを読む前に『記事を作成するには?』『SCP投稿ガイド』『tale投稿ガイド』を読むことを推奨します。themeタグが付与されている記事は『カスタムテーマに関するポリシー』を熟読の上、必ずスタッフによる査読を受けてから投稿してください。

報告

 作成報告スレッド(翻訳記事用)にて、翻訳記事が投稿されたことを報告してください。

著作権表示

 クレジットページに、後述の書式に従って著作権の表示を行って下さい。

* [[[SCP-XXX]]] - タイトル - 執筆者:[[user ユーザーアカウント名]]

 著作権者は元記事の一番初めの執筆者です(「履歴」タブから確認できます)。もし執筆者のアカウントが消えていた場合は執筆者: 不明として下さい。

一覧への追加

 その翻訳記事がSCP記事ならばSCPtaleならば財団tales、GoI-FormatならばGoIフォーマット一覧に追加してください。英語以外の場合にも、それぞれ「国際版」が存在します。然るべき場所に追加してください。

重訳

  • もしあなたが翻訳・転載しようとしているものがいわゆる重訳5である場合、出典として原文のリンクを明記し、重訳タグを付与してください。
  • この時、付与する支部タグは重訳元の支部のものではなく原語版がある支部のものを付与してくだい。
    • 例えば、CNの英訳版をINTから日本語訳する場合、付与すべき支部タグは「int」ではなく「cn」です。
  • 投稿後、原文の言語を理解するサイトメンバーから、原語版と比較しての査読を全文を通して受けた場合、あるいは原語版を参照して実質的な改訳が行われた場合に重訳タグは撤去されます。
  • 査読後2週間以内に初訳者からのアクションがない場合あるいはスタッフから許可が出た場合、査読者は変更を反映した上で重訳タグを撤去することができます。
  • 重訳記事の投稿前に、原文の言語を理解するメンバーが記事全体を通したチェックを行った場合は、重訳タグを付与せずに投稿することが可能です。その場合は、当該記事のフォーラムやクレジットモジュール等に「原文でチェックを受けた」旨を明記してください。

URL被りはスタッフにご連絡ください。

  • 翻訳を投稿しようとしたページに、既にJPの記事が投稿されている場合があります。これは、Tale-JP等と他言語支部のページ名が一致し、URLが被ってしまうことがあるからです。そのような場合、そのページのディスカッションや、Discord運営サーバー等でスタッフに報告してください。スタッフがJP側のページ名を変更します。

その他

  • JPのタグリスト未登録のタグがある場合、こちらを参照してください。
  • 翻訳記事に画像や音声ファイルなどのメディアが使用されている場合、JPの記事と同様に、画像利用ポリシーに従ってください。特にCC BY-SA 4.0のメディアが使われている場合、"CC BY-SA 4.0のメディアを利用する"の項目を必ず参照してください。
  • 翻訳元の各国語版WikiはSCP-JPから見て外部サイトとなるため、記事で使用されているメディアの直接リンクは禁止されています。メディアはSCP-JPファイルストレージにアップロードして使用してください。ファイルストレージにアップロードされた画像を使用した場合、使用した画像のページに記事のURLを追記する必要があります。詳細はファイルストレージ利用ガイドを参照してください。

校正

 初訳者であれば自身の翻訳記事の修正・アップデートは自由に行って構いません。もしあなたが初訳者でない翻訳作品の修正を行いたいのであれば以下を参照してください。

軽微な翻訳の修正

  • 文法や綴りの間違い、句読点の整備やタグの追加などの小規模な編集は初訳者でなくても行うことができます。
  • これは、原文で行われた軽微な改訂箇所(誤字脱字の訂正など)の反映、グランド・クロスリンクなどに伴う1~2文の改定に対する翻訳のアップデートも含まれます。
  • 変更を行った場合は、編集の内容を変更の要約やフォーラムに書き残してください。
  • これらの変更を行う前に、記事内の「誤字/非文」が意図的になされたものでないかを、原文を参照して確認を行なってください。SCP作品内において、故意に「誤字/非文」を含ませることはたびたび発生することです。
  • 軽微な修正が複数箇所に渡る場合も、同様に修正が可能です。ただし、修正が多岐にわたり訳文の意味が大幅に変わる場合は、大規模な編集とみなされます。

画像やカスタムテーマの変更、または原文の追記の反映

  • 原文で画像やカスタムテーマの変更があった場合は、初訳者でなくともその変更を反映することが可能です。その際は画像利用ポリシーカスタムテーマに関するポリシーといった他のガイドラインを遵守してください。
  • 現行の訳文を書き換えず、原文で単に追記された内容を反映する行為もまた同様に認められます。
  • この手順に基づく翻訳のアップデートは事前の連絡が必要な大規模編集とはみなされません。
  • 終了後は該当記事のディスカッションページに編集の内容を記載してください。

大規模な誤訳の修正、改訳を行いたい場合は、必ずフォーラムにて相談をしてください。

  • 文全体の訳を見直して大幅に改訳をする行為、語句を改める行為、あるいは原文で行われた大幅な改訂を訳文に反映する行為は、大規模な編集とみなされます。
  • 大規模な改訳を行う場合は、ディスカッションにどのような改稿を行う予定かを明記し、メンバーあるいはサイトスタッフからチェックを受けるようにしてください。
    • 特定の単独あるいは少数の記事の改訳ならばその記事のページごとのディスカッションを用いてください。複数記事に跨る世界観用語等の改訳ならば、提案カテゴリを用いてください。また、必要に応じて意見募集カテゴリあるいは翻訳一般カテゴリで事前に改訳内容のブラッシュアップを行ってください。
  • 初訳者が当ディスカッションに気づかない場合もあるため、PMなどを用いて初訳者へ連絡を行うことを推奨します。
  • 改稿内容についてのポストを行ってから2週間が経過し、かつ指摘箇所の修正が完了している場合、改稿を行うことが可能になります。また、チェックを行った初訳者から改稿の許可が出た場合は、期日を待たずに改稿を行うことが可能です。
  • 改稿内容についてポストを行ってから2週間チェックが入らなかった場合、内容に問題がないとみなされ改稿を行うことが可能になります。
  • 改稿後、該当記事のディスカッションページに改稿を行った旨を記載してください。
  • 初訳者は、改稿に対する差し戻しを申し立てる権利があります。初訳者と改稿者の間で協議がまとまらなかった場合、スタッフによる介入が行われます。
  • この改稿に際して、追記または大規模な修正を行った文について、その文の改稿者は以後初訳者と同様に無断での改訳が可能です。

修正不備を発見した場合

  • 過去に修正された翻訳記事内に、修正しそこねている箇所があった場合、サイトメンバーは当該箇所を修正することができます。
  • なお、当修正に関しても「校正」セクションに記載されているルールが適用されることに留意してください。

翻訳引き継ぎ

 途中まで行った翻訳を別の誰かに引き継いで欲しいときは、「翻訳引き継ぎスレッド」を使うことができます。詳しくは当該スレッドを参照してください。

差し替え

  1. 翻訳された記事の原語版のページが削除されるか別の記事に差し変えられた場合、フォーラムスレッド「フォーラムスレッド「翻訳削除/差し替え報告」」で報告してください。
  2. 確認したサイト・スタッフが翻訳記事の旧版を、old:カテゴリに移動させます
  3. ページの移動が済むと、元のページは初期化されます。空いたナンバーへの翻訳記事は通常の手順通りに投稿でき、taleは通常の手順通りに空いたURLを設定することができます。

さいごに

 以上のガイドラインを読まれたあなたは、もしかしたら文学作品の翻訳をはじめてやるのかもしれません。そして、自分の翻訳が消されるのではないかと不安になっているのかもしれません。しかし、安心してください。結論から言ってしまえば、最初から翻訳がうまい人はほとんどいません。翻訳は、やればやるほどうまくなるのです。あなたの初めての翻訳が成功するためにも、完訳した後にぜひ査読を受けてみてください。SCP-JPには英語、中国語、韓国語などの言語に限らず、様々な言語に堪能なサイトメンバーがたくさんいらっしゃいます。彼らはあなたのことを手助けし、新しい翻訳者の誕生を心から歓迎するでしょう。 


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