インシデント2770-C
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インシデント2770-Cの詳細閲覧には、SCP-2770収容主任(現・ルート=ジェイコブズ博士)、もしくはO5司令部の許可が必要となります。適切な生体認証データが無い場合、この端末は麻痺/記憶処理エージェントを展開した後、ロックされます。




スキャン実行中…


生体認証データが確認されました。 ミーム展開が無効化されました。 ロックは中止されました。


ファイルを開いています…

インシデント2770-C

O5-█の同意を得て、████/██/██、無期限にSCP-2770を封じ込めするという明確な目的を掲げたオペレーション・キディプールが承認された。この作戦は████博士とエージェント████████によって設定されたものである。彼らはSCP-2770-1の観察を通し、大規模な水の発生源から引き離せばSCP-2770-2の顕現を防げると共に、SCP-2770-1の水中に退却する能力を無効化できると理論上想定した。

作戦は3段階に分けられた。

  1. ガンマ-6はSCP-2770-1を発見し、作戦のため特殊に設計されたフックを搭載した改良済Mi-26(作戦名”ライフガード”)で水から持ち上げる。
  2. フックで捕えられたSCP-2770-1を、ライフガードは極乾燥地帯である████████砂漠の安全な場所に位置するサイト-██へ移送する。
  3. 到着後、ガンマ-6構成員はSCP-2770-1を、水の供給源から十分離れた場所に勾留する。

████/█/█、オペレーション・キディプールは██時██分に開始。作戦当時、SCP-2770-1はノルウェー南部の沿岸にいると追跡されており、作戦開始から30分12秒後にライフガードが接触した。SCP-2770-1は問題なくフックに取り付けられ、SCP-2770-2の出現を招くことなく水から引き揚げられた。

6時間17分後、ライフガードはサイト-██に到着し、SCP-2770-1は勾留下に置かれた。SCP-2770-1は抵抗する様子を示さず、SCP-2770-2は出現しなかった。オペレーション・キディプールは成功と看做された。

一週間後、尋問が行われた。SCP-2770-1は事前に記録されている異常な能力を用いて勾留を逃れてはおらず、概ねサイト-██のスタッフに協力的であった。ビデオ映像の転写は以下を参照。

[SCP-2770-1がガンマ-6の構成員2名によって部屋まで護衛され、エージェント████████の向かいの椅子に座る]

エージェント████████: こんにちは、SCP-2770-1。

SCP-2770-1: こんにちは、サー。繰り返しになりますが、例のとんでもないホバリング飛行機で救出してくれたことにどれほど感謝しているか言葉にできません。私は…どれだけ長くなるか私には分かりませんが、あそこに長い間漂っていたのです。

エージェント████████: 助けになれるのはいつも嬉しいことです。それで、SCP-2770-1、貴方には名前がありますか?

SCP-2770-1: はい、サー。英国海軍所属、エドワード・ローリング大尉であります。何なりとお申し付けください。

エージェント████████: 成程。今が何年なのかは分かっていますか? 制服はかなり古くなっているようですが。

SCP-2770-1: [首を擦る] 私には…分かりません。正直に言いますと、ここしばらくの間、年月は互いに融け合っていたのです。それと、私の制服のことは申し訳ありません。昔はもっとマシな状態だったのですが。

エージェント████████: 日々は一つに融け合った状態だったということですね。では、SCP-2770-2について何か教えて頂けることはありますか?

SCP-2770-1: 何と仰いました?

エージェント████████: 潜水艦です。我々の記録によると、貴方が船から救出された直後に、それらの船は動くこともできないほど損壊しているはずの潜水艦から攻撃を受けていますね。

SCP-2770-1: ああ。あれですか

[SCP-2770-1は前のめりになる]

SCP-2770-1: そうですな。

SCP-2770-1: 私が思うに…

エージェント████████: 思うに?

SCP-2770-1: 貴方は地下水面のことをお忘れのようですな、糞馬鹿野郎が。

[取調室の中央にSCP-2770-2の展望塔らしき物が床を割って飛び出す。即座にハッチが開き、サイト-██との通信は完全に断絶した。]

転写終了

サイト-██に派遣された機動部隊は施設の消失を報告。軌道上の資産は、通信断絶時にサイト-██が砂の下に引き込まれたことを確認した。復旧チームは地下のイメージング検査において施設の痕跡が検出されなかったことを示し、全てのスタッフはKIA(任務中死亡)と推定される。

このインシデント以降、SCP-2770-1は█年間にわたって姿を現さなかった。

財団の確保サイトプロトコルは現在、完全な見直しを受けている。

SCP-2770のKeter再分類は保留中である。

インシデントレポート 終了

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