インタビューログ022-751
評価: +29+x

下記のインタビュー2件の冒頭部はほぼ同じである。
SCP-022-1の被験者はSCP財団担当者が対象者を落ち着かせる/拘束できるようになるまでの間、精神的に不安定な状況であった。この部分は下記ログより削除されている。

Date: 198█年3月█日

対象者: SCP-022-1-2

インタビュー担当官: ██████博士

備考: SCP-022-1-2は財団が発見した第二のSCP-022-1の個体であった。最初に発見されたSCP-022-1は財団捜査官が発見した時点で死亡が確認されている。SCP-022-1-2はアジア系男性様であり、54歳程度と推察される。胸部には開胸手術の痕跡有、検死を受けたものと考えられる。

[以下ログ]

██████: まずお名前は?

SCP-022-1-2: わ……私はジョン・█████████です。いったい何が起こっているんですか?

██████: それを確かめるために質問しています。いったいどうしてこんな…状態に?

SCP-022-1-2: そ、それが……まったくわかりません。車で……家に帰る途中だったんですが…あぁ、まぁ車を運転していて、事故にあったんです。

██████: それから?

SCP-022-1-2: それがわからないんです! 目が覚めたらここにいて……こんなことって…[以下不明瞭]

██████: つまり運転中に事故にあって、死体置き場で目覚めたと? ここに着くまでに何か覚えていることは?

SCP-022-1-2: だから俺はここに来てないんだ!分からないのか!? こいつは俺じゃない! 俺が俺じゃないんだ!

██████: 「俺が俺じゃない」とはどういう事です?

この時点でSCPは極度の興奮状態にあり、物理的拘束状態に置く必要があった。被験者の抵抗が激しく、拘束のために6名の捜査官が必要となった。最終的に被験者は落ち着きを取り戻し、再度インタビューが続行された。

██████: では先程の質問に答えてもらえますか?

SCP-022-1-2: だからこいつは俺じゃないんだ。そこの壁にこいつの顔が写っているだろ? 俺はこんな年寄りのアジア人じゃない! こいつは俺じゃないんだ!

[ログ終了]

最後の一言に続け、SCP-022-1-2は頭を壁に打ちつけ始めたため、再び拘束状態に置かれた。数時間ほど意味不明な内容をわめき続けた後で、ようやく静かになった。明らかに言葉を発することはできないようであったが、その後も六日間動き続け、七日目にして動かなくなった。この間、SCP-022-1-2は通常の死体と同様に腐敗を続けた。本インタビュー後に解剖が実施されたが、内臓の多くが摘出されていたため、死因の特定は不可能であった。検死及び解剖に由来しないと考えられる傷は、気管部の損傷のみであった。

Date: 198█年3月█日

対象者: SCP-022-1-5

インタビュー担当官: ██████博士

備考: SCP-022-1-5はD-5619がSCP-022に送り込まれ、消えた直後に出現した。SCP-022-1-5は12歳の少女様の外観であり、右腕と胴体のほとんどを損失していた。SCP-022-1-3の事件以降、重要幹部との接見の際にはSCP-022-1の個体を拘束するよう規定が設けられ、本インタビュー時点でもSCP-022-1-5は拘束状態にある。

[以下ログ]

██████: お名前は?

SCP-022-1-5: あんたらいったい俺に何をしやがったんだ?

██████: まず名前を仰ってください。

SCP-022-1-5: 俺に何をしたんだ、って訊いてんだよ!

██████: 我々が何かをした、という事ではありません。まずお名前を教えてください。

SCP-022-1-5: 分かってんだろ! 俺が誰だか!

██████: どこかでお会いしたことがありました?

SCP-022-1-5: 俺だよ! お前達がさっきおもちゃにした憐れなモルモットだ! 忘れたとは言わせねえぞ!このキチガイ学者!

██████: まさか…D-5619?

SCP-022-1-5: 体の中身はそうだよ! そしてついでに教えてやるとな、俺の名前は[データ削除済]だ! いいからさっさと俺をもとに戻せ! さもないとてめえの頭をもぎ取ってやる!

[ログ終了]

この後 ██████博士はSCP-022-1-5に身元確認のための質問をいくつか行っている。SCP-022-1-5の身元情報はD-5619のものと一致することは判明したものの、それ以上の有益な情報は得られなかった。二日後に死亡が確認されるまで、SCP-022-1-5は隔離された。三週間後、D-5619の肉体はSCP-022-1-7として再度現れた。簡単なインタビューにおいて、SCP-022-1-7は自らを89歳の老婆であると主張した。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。