阿拉卡達遊記

阿拉卡達アラガッダ遊記

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以下は “西遊記” の未知の版から欠落した一章だと推測される不連続なテキストの集積です。このテキストは、SCP-701及びSCP-2264と関連する可能性が高く、他の版には見られない出来事を描写しています。異常性は確認されなかったため、翻訳・アーカイブされています。



师徒四人在荒山野岭行了许久,疲惫之际,忽见一城池拔地而起,隐有锣鼓喧闹之声。那城墙耸立,又用了赤、金、白黑四色彩砖,好不气派。城外无甚么人,只有一军头,似是—

荒れた山中を長々と歩いているうちに、師弟四人は段々と疲れてきた。すると突然、彼らの目の前には聳え立つ都が現れ、銅鑼や太鼓を打ち鳴らす音や、通りからの賑やかな声が聞こえてきた。すぐ近くに立つ城壁は赤、黄、白、黒の煉瓦で出来ていて、なんとも壮大な光景だった。町の外にはただ兵士長が一人いるばかりで、どうやら—

见四人牵马上前,那守门的军头却是不惊反喜,从怀中掏出四个面具便迎上来,也不问何所从来、去往何处,将面具往三藏手中一塞便道:“诸位来得好!快戴了面具入城去!”

四人が馬を引いて近付いても、門を守っていた兵士長は特に驚く様子もなく、むしろ喜んだようだった。彼は懐中から四枚の仮面を取り出すと、歩み寄って四人を歓迎した。彼は一行が何処からやって来たのか、何処へ向かっているのかを訊ねもせずに、三蔵の手に仮面を押し付けてこう言った。「皆さん、よくいらっしゃいました! さぁ、早く仮面を被って都へお入りなさい!」

军头却不恼怒,道:“长老有所不知,此处乃是阿罗诘达。正是国王大寿,有三日的庆典和筵席。庆贺之时百无禁忌,四洲来客都可上殿朝拜。只是怕来者繁杂,恶了王公大臣,都要选了假面戴上,如今却是已成习俗。诸位快些把面具戴好入城,不要误了时辰!”

兵士長は迷惑がることもなく説明した。「法師様、ご存じないかもしれませんが、ここは阿羅詰達アルオジエダという国です。今日は国王陛下の誕生日でして、祝宴が三日間にわたって催されるのですよ。祝宴の間は禁忌も無く、四州全てからの来賓が宮廷に詣でることができます。ただ、善人も来れば悪人も来るといった次第なので、諸侯や役人たちの不興を買わぬよう、来賓は仮面を被るのが決まりとなっております。今ではそれがすっかり慣例になりました。さぁさぁ、仮面を被って都へお入りなさい。時間を無駄にしてはいけません!」

八戒也戴了那猪脸面具,只有行者让面具歪在头上,露出半张脸来。四人入城,果见处处张灯结彩,嬉笑之声不断,好不热闹。仔细看去,上至老人、下至顽童,果然人人佩有假面,其或作哭笑状,或习见于戏曲中,又有飞禽走兽的模样,怪诞至极。

师徒四人走走停停,见那城中各处都有露天的筵席,摆了珍馐美酒,来往行人随意取用。又有侍从、侍女忙碌,叫那筵席取之不竭。众人左右顾盼,皆是颇感新奇。那八戒更是数次要偷离了队伍,钻到人群中,都被行者扯住。只是顺着大道行到王宫时,八戒手中已是拿了三五个盘子,正在狼吞虎咽。

八戒もやはり豚の仮面を被ったが、ただ一人、悟空だけは仮面を斜に付けて顔半分を晒していた。一行が都に入ると、成程確かに、灯りと飾りがあらゆる所にあり、絶えず笑い声が聞こえてくる、大変に賑やかな場所だった。よくよく見れば、話に聞いた通り、年寄りから子供まで、誰もが仮面を被っている。その仮面もまた、笑い顔があれば泣き顔もあり、劇の登場人物だったり鳥獣だったりと、全く奇怪な光景だった。

一行があちらこちらと歩き回ると、都のそこかしこで宴会が開かれており、珍味と美酒が用意され、通りかかる者が自由に飲み食いできるようになっているのが目に付いた。使用人たちや侍女たちが忙しく立ち回り、宴会がいつまでも続くように取り計らっている。師弟四人はそんな眺めに感嘆しながら辺りを見渡した。八戒に至っては幾度も群衆の中に紛れ込もうとしたが、その度に悟空に捕まった。それでも、彼らが大通りを抜けて宮廷に辿り着くまでに、八戒は既に何枚もの皿を手に持ち、夢中になって料理を貪り食っていた。

那阿罗诘达国王稳坐在王座上,却是没有假面。只见那国王神态威严,虽是大寿之时,却无丝毫老态,但有萧索苍白之态。所穿着的自是绫罗绸缎,脖子上、手腕上、周身各处又尽是金银饰物,好不奢华。见师徒四人入殿拜见,国王也不应答,只是侍立在一旁的大使上前—

阿羅詰達の王は厳然として玉座に腰を据えており、仮面を被ってはいなかった。誕生日とは言うものの、全く老けているようには見えず、ただ少しだけ蒼褪めてやつれていた。衣服は勿論、絹と繻子で、首にも手首にも身体にも、この上なく豪奢な金銀の宝飾品をあしらっている。一行が謁見のために宮廷に詣でても、王は反応しなかった。しかし、隣に控えていた大使が進み出て—

“圣僧此言差矣!诸位远道而来,又恰逢国王大寿,是一桩大喜事。如不多加款待,岂不显得我国疏于礼数?还请诸位入席,今日定要宾主尽欢!”

便吩咐道:“设宴!”王宫上下霎时间活动起来,有侍从安排桌椅,有侍女呈奉菜肴酒水。王公大臣也纷纷入席,立即就欢笑不断。那富丽堂皇、嵌着四色宝石的大殿间,就摆好了百人千人的筵席,这场面竟比此前所见街上的还要热闹百倍。

师徒四人也被强拉了入席,八戒自然欢欣喜悦,便是三藏也不好推辞,终是一并落座。而这筵席中的也果真是珍馐美味,便是特地盛的素斋也鲜美非常。师徒四人虽是未尝酒水,不消半刻,也似要醉了一般。

「聖僧殿よ、それは違いますぞ! あなた方は長い道のりを旅して、偶然にも国王生誕祭の最中にここへいらっしゃった。実に喜ばしいことです! 手厚くもてなさねば、我が国が礼儀作法を軽視していると思われても仕方がありますまい。どうぞ宴席へお着きください、今日は祝い、楽しむべき日なのですから!」

大使は続けて「ご馳走の用意を!」と命じた。宮殿のあちらこちらで一斉に人々が動き始め、使用人たちは食卓と椅子を準備し、侍女たちは料理と飲み物を運んできた。諸侯も役人たちも全員席に着き、すぐに歓声と笑い声が沸き起こった。四色の宝石に彩られた壮麗な宮殿では、今や数百人、いや数千人が集う宴会が催され、通りの光景よりも百倍も賑やかになっていた。

四人は宴会へと引き込まれていった。八戒は当然大喜びしたが、三蔵も誘いを断り切れず、とうとう全員が着席した。振る舞われる料理はまさに極上で、彼らのために特別に用意された菜食料理でさえ美味だった。誰も酒には手を付けなかったというのに、一行はあっという間に雰囲気に吞まれて酔ってしまった。

那歌舞欢闹声越甚,行者也是摇头晃脑起来,面具更是歪到一侧。瓜果入腹,又着侍女去端,等待间,便往人群中张望。这一看不要紧,却是把行者惊出一声冷汗。筵席之中,哪有什么王公大臣、侍从宾客?那落座的,分明是披鳞带爪的妖魔,不见半个人影。哪有什么欢声笑语、歌舞不断?却是乌烟瘴气的一片。大圣顿觉不妙,再瞧时,三藏、八戒、沙僧果然不见踪影。行者立时起身,把那大桌也打翻—

歌と踊りがますます活気を増す中、悟空が音楽に合わせて頭を振っていると、仮面が横にずれてしまった。果物をたらふく食べていた悟空は、侍女にお代わりを持ってくるように頼み、それを待ちながら群衆を眺め始めた。ところが、一目見ただけで悟空は震え上がった。宴席で騒いでいた諸侯や役人、使用人や来賓は何処へ消えたのだろう? 席に着いている者たちは鱗と爪を生やした妖魔に他ならず、人間は一人もいないではないか。あの歓声や笑い声、歌と踊りは何だったのだろう? 恐るべき瘴気が全てを包み込んでいるだけだ。突然不安になった悟空が目を凝らすと、三蔵、八戒、悟浄の姿は何処にもない。悟空はすぐさま立ち上がり、大きな卓をひっくり返して—

孙行者一个气急,扯了面具,抽出金箍棒来。那棒子一挥,宾客顿时四散,片刻就不知钻到何处去了。那四色的宫殿也一下子破败荒芜,似是许久不曾得用,都是脏污泥泞。

行者四处张望,寻三藏等人不着,又见大殿空掉,失了目标,正抓耳挠腮之际,抬头看到那阿罗诘达国王还坐在王座上不动,便三两步迈到那王座前,就要扯住国王问话。

只见大圣就着国王的领子一提,那国王就瘫软下去,大圣再提,却是一动不动,好似牢牢钉在王座上一般。行者一看,那国王身上的,哪是什么金银饰物?分明是厚厚的链子,层层叠叠拴在王座上。中间也不是什么绫罗绸缎,不过几块破布裹在一起,连人都不见。

悟空が怒りに任せて仮面を剥ぎ取り、如意棒を取り出して振り回すと、来賓たちはすぐ散り散りになり、あっという間にいなくなってしまった。四色の宮殿は突然、長年使われていなかったかのように荒れ果て、汚れと泥にまみれてしまった。

三蔵たちを見つけられず、宮殿が無人になったのを見て、悟空はどうしていいか分からず辺りを見渡した。苛立って頭を掻きむしりながらふと見上げると、阿羅詰達の王が相も変わらず、身動きせずに玉座に座っていた。悟空は足早に玉座に近寄り、王を締め上げて仔細を聞き出そうとした。

悟空が王の胸ぐらを掴み上げると、王の身体は力なく垂れ下がった。持ち上げようとしても、玉座に釘付けにされているかのようにびくともしないのだ。悟空がじっくり見てみれば、王が身に着けていた金銀の宝飾品の正体は重々しい鎖で、それが何重にも玉座に巻き付けられている。そして鎖の下の衣服も絹や繻子ではなく、ぼろ布を数枚結び合わせただけで、中には人が入ってすらいなかった。

大圣行至殿外,只见整座城都空无一人,也无灯火、筵席,此前的喧嚣热闹再也不见了。又驾云上去一看,只有乌鸦盘旋,好似一座死城。

悟空が宮殿を出ると、都は閑散としており、灯りも無ければ宴会も開かれていなかった。かつての活気はまるで無い。悟空が雲に乗って上空から眺めると、まるで都全体が死んだかのように、ただ烏たちばかりが輪を描いて飛んでいた。

大圣求告道:“却是又遭逢一难!我师徒四人到了一地,名唤阿罗诘达,便入了城池、殿宇,见了国王、公卿。只是城中妖物作祟,筵席之中师傅、师弟就丢了,却是遍寻不着。还请菩萨相救!”

悟空は菩薩に助けを請うた。「俺たちはまたしても苦難に見舞われました! 俺たち四人は阿羅詰達という国に辿り着き、都と宮殿に入り、国王と役人たちに会いました。しかし、そこでは妖魔が都を脅かしているばかりです。宴の最中に師匠と兄弟弟子を見失ってしまい、手を尽くして探しても見つけられません。菩薩様、どうかお助けください!」

菩萨道:“悟空,你再看,哪来的城池?”

行者再去看时,却是一片空空荡荡的荒山野岭,半块砖都见不着,哪来的城池?只有一个大洞,那洞旁还有一颗歪脖子树,树上挂着一根绞索。行李和马匹却是都在洞旁,分毫不差。

行者落下云头,向那洞里望去,只见一片泥淖,那三藏、八戒、沙僧三人都在其中打滚。行者将三人拽出来,三藏、八戒、沙僧也顿时如梦初醒,四周张望,又赶紧向菩萨道谢。

菩薩はこう言った。「悟空よ、よくご覧なさい、何処に都があるのですか」

悟空が改めて眺めてみれば、そこには不毛の山々が広がっており、煉瓦の一個も見当たらない。都どころか、地面に大穴が空いているばかりで、その隣には一本のねじくれた樹が生えており、枝からは輪縄がぶら下がっている。一行の荷物と馬は、全てそのまま穴の横にあった。

悟空が雲から降りて穴を覗き込むと、泥溜まりの中で三蔵、八戒、悟浄が転げ回っていた。悟空に引っ張り出されると、三人は突然、夢から覚めたように正気に戻って辺りを見渡し、急いで菩薩に感謝した。

行者还是置气,又挥起棒子,把那歪脖子树一打,半截树就折了,连着那绞索一道,落入洞中。行者这才心下安稳,随着三藏等人,启程去了。

怒り冷めやらぬ悟空が如意棒を一振りして打ち据えると、ねじくれた樹は真っ二つにへし折れ、輪縄もろとも穴の中へと落ちていった。ようやく溜飲を下げた悟空は、三蔵たちと共に再び旅路に着いたのだった。

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