審議会通達
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警察庁警備局特事調査部異常領域管理課
警視庁公安部特事課
情報災害検閲済 |
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特異例088号とされる撮影年不明の写真。認識災害による偽装の可能性が高い。
番号: 特異例 088号
発見地点: 岩手県遠野市
取扱主体: 警視庁公安部 特事課
経歴: 不明 — 遠野妖怪保護区
異常分類: 甲種四類 (異常な現象を発生・制御しうる能力を有したヒト型実体/未回収)
警戒レベル: 1 (機構としての対応を要せず)
概説: 日奉 薮 (いさなぎ やぶ)を自称するヒト型実体。出生年不明、日本国の保有する戸籍簿および各種記録に該当なし。初認知は1945年。その特徴的な姓および活動開始時期から、消滅済関心団体"蒐集院"および未詳関心団体"日奉家"への関与が疑われる。本号特異例は複数の乙種・丁種異常実体を制御下に置いているほか、近距離における瞬間的な座標移動、主として顔貌に対する認識災害を発生させる能力を有することが判明している。
対応手順: 交渉、貿易による友好関係の維持
付記: 本号特異例の行動規範は、特別関心領域: 遠野妖怪保護区に対する維持管理の継続ならびに外部からの異常実体の招致にのみ向けられていると考えられている。本号特異例の有する日本国の治安ならびに現実性への影響力は限定的である。
本号特異例における超常的脅威が一般社会から隔離され、自律的な封じ込め状態に置かれていることから、機構としての対応は不要であると考えられる。本号特異例の取扱主体は遠野妖怪保護区に対する人員派遣と交渉を介して、本号特異例との友好関係を維持する。本号特異例の外部との連絡は監視され、状況に応じて追加の対応が協議される。
本号特異例は財団ならびに連合の所属人員一般に対する強い拒絶の意思を表明している。外交上の問題から、本号特異例の取扱担当者は両組織への割当経験を有さないものを優先し、民俗学および東北地方の文化習俗に一定の知識を必要とする。
情報提供元: 警視庁公安部 特事課、出入国在留管理庁 特異存在管理室、文部科学省 国立室戸研究所 異常文化習俗追跡ユニット