そもそもスシブレードは新競技に相応しいか?
今回追加が却下されてしまったスシブレードは世界的に流行の兆しのある新興スポーツだ。以前より正式種目追加が待望されていた競技ではあるが、IOCが定める競技選定基準を満たしているかはまだまだ微妙なところなのが現実だ。オリンピック種目として追加される条件は以下の通りである。
- 過去に最低2回以上国際大会が開催されていること
- 男子は4大陸以上、75か国以上で競技が実施されていること(夏季の条件)
- 女子は3大陸以上、40か国以上で競技が実施されていること(夏季の条件)
- 競技施設の敷設が現実的に可能であること
- 国際的なスポーツとして認知されていること
これら条件を満たしていれば開催都市がIOCに提案することが可能だ。寿司は80か国以上の国で親しまれている食文化であり、アメリカやヨーロッパは勿論のこと、イスラム圏でも普及しているため、競技規模に関する条件はクリアしている。スシブレードは特殊な競技施設が必要になる競技ではあるが、今年の11月に稼働が予定されている豊洲新死場がこの要件を満たすものになる予定だ。スシブレードは国際大会も盛んであり、最近ではパリで行われた「スシブレード インターナショナルグランプリ」が記憶に新しい。
一見すると正式種目の追加要件を満たすスシブレードだが、男女での競技人口の差がネックとなっている。女性板前を巡る問題は、女性差別問題として世界的に議論を呼んでいる問題であり、スシブレード発祥国の日本もこの問題で大きく揺れている。日本を含める女性の社会的地位が低い国では、『女が板場に立つことは許されない。女が握る寿司は不味い。』という旧時代的価値観から脱却できていないケースが多く、女性の競技人口増加を妨げている。
東京都の提出した試算では、スシブレードの女性競技人口は正式種目追加の要件を十分に満たすとされているが、IOCはこの試算に疑問を呈している。
108評議会としてのIOCが示す今後
『IOCの国際オリンピック委員会という顔は表の顔にすぎず、IOCの真の顔は世界オカルト連合加盟の正常性維持機関であり、108評議会の1つである』というのはパラソーシャルではよく知られた話だ。IOCの使命は"障碍者競技ではないパラスポーツ"の撲滅であり、オリンピックの運営業務の中で各国を査察することでパラスポーツの誕生を監視している。
IOCが過去に絶滅させたパラスポーツは多数あり、最近ではアフガン航空相撲やオチャッピーボールが犠牲になった。スシブレードもこれらと同じく撲滅対象として敵視されている可能性が高く、今回の却下はある意味当然の流れと言える。この件についてIOC影の総司令として知られる最高権力者"ヤ・ドロンゲ"氏は「現状ではコメント出来ないが、その様な予定については認識していない」と話しているが、IOCによる寿司狩りが今すぐ実行されても不思議ではない危険な情勢だ。
組織委は今後もスシブレードを競技に追加するよう求める方針を明らかにしているが、不用意にIOCを刺激する可能性があり危険だ。この駆け引きでスシブレードを正式種目に追加し、一般的なスポーツであるとアピールすることが出来れば良いが、逆にパラスポーツであると認定されれば、IOCが寿司狩りを行う正当な理由になってしまうため、組織委は慎重な舵取りを迫られている。
豊洲新死場が組織委を退くに退けなくした
JOCや組織委をスシブレードの猪武者にしているのが豊洲新死場だ。そもそもは築地死場の老朽化などを理由に移転が計画された豊洲新死場であるが、2013年に東京2020の開催が決定された後、スシブレードの新種目追加を見据えた工事が勇み足で行われた背景がある。その総工費は6000億円に登ると見られ、この莫大な費用を回収する機会を失することの出来ない東京都側の腹の内が透けて見える構図となっている。
「もしこのままスシブレードの正式種目追加が拒否され続けたら一体どれだけの損失になるか。国内の観光需要だけで償却できる金額ではない」
と取材に応じた都関係者は深刻な面持ちで話した。内部からも厳しい意見が多く聞こえる。
そんな中、今月初頭に東京都知事に就任した"マドンナリリー"氏は、豊洲新死場の稼働予定を2018年に延期する意向を秘密裏に吐露しており、スシブレード関連施設への更なる投資が行われる可能性を示した。IOCに対する抗戦の構えとなっており、スシブレードを中心に廻る豊洲移転問題は新たな局面を迎えている。【柳瀬 栄・ジョージR】【協力:月間スシブレード編集部】
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