何時間も暗闇に包まれ、彼は苛ついていた。コンピュータの前に座って彼は何度も近くの窓に目をやると、見れば見るほどその向こうの空間はとても暗く思われ、うっすらと鏡のように彼自身を写していた。彼は自分の近くに黒くて広い空間があるのが嫌いだった。子供じみていることはわかっていたが、それを知っていても、薄暗いホールの中にぽっかりと開いている暗い出入り口を通り過ぎるのは怖くてたまらなかった。それが彼がまだ起きていた理由の一部だったのだろう。彼は今見ているページをクリックして目をこすった。最悪だったのは、暗くなるにつれて、彼が閲覧したどのサイトも少し不吉な雰囲気を帯びてくることだった。明るくて派手なソーシャルネットワークサイトでさえも、184人の友人がいても、自分が暗闇の中で孤独であることを説明するためのツールのように思えた。
彼は椅子にもたれかかり、窓のそばを誰かが歩いているのに気づき、ため息をついた。本能的に、彼の目はコンピューターの画面をちらりと見て、見られたら不味いタブがないかどうかをチェックした。おそらく鹿か何かだろう、彼らは生きていた…彼は固まった突然、まるで初めて部屋を見たかのように周りを見回し、コンピュータ机を揺らすくらい激しく彼の足を揺らした。
「アレ」は顔を持っていた。
ここは二階だ。
そして、顔が「背後」にいた。
彼が窓を見ていた間の数秒は、最悪の空白だった。鼻がない。髪もない。耳がない。下あごもない。新しく出てきた歯、長すぎる首、縦長の口、大きく開いた目なども同様に恐ろしいものであったが、最も強く突き刺さったのは無くなったものであった。彼は座ったまま、薬漬けにされたような、催眠術にかけられたような感覚を覚えていた。
ガラスが爆発し、鋭い痛みが呪縛を解いたが、「アレ」はすでにそこにあった。「アレ」は彼を掴んだ。皮膚は爬虫類のように電気的でスリムで冷たい感じがした。それが彼が経験した最後のまともな感覚だった。そのあと彼の感覚は印象的なものでしかなくなった。引く。圧力。引き裂く。液体の滑り。突然のしびれ。肋骨がゆっくりと規則正しく解放されていく中、彼はついに気を失った。彼は、なぜ肋骨を虚空に放り込んでいるのかと思った。