前記:
財団はこれ以上の研究は必要ない、あまり役に立ちそうにないアイテムを多く発見しました。将来、アイテムの知識が役に立つ時が来るかもしれません。
ここに記載されているのは日本で保管されているアイテムです。
- サイト-██、研究主任██ ██博士
ソート方法: 高評価順, 低評価順, 古い順, 新しい順, ランダム
クレジット
説明: 『The War of the Colored's World』と題された英文のペーパーバック小説。奥付では西暦2168年のアメリカ合衆国で発行されたとされており、材質が紙の性質を模した未知の超薄型合成樹脂である点、何らかのスラングと思われる既存の英文法には存在しない表現が作中に複数含まれる点などから、未来起源の書籍である確率は高いと判断されている。
作中では、2090年代に勃発した「大中華人民圏」と「統合アフリカ共同体」の間での全面戦争と、戦後疲弊した両陣営に代わって、欧米諸国が国際社会での主導的な影響力を取り戻す過程が描かれているが、裏表紙には「起こり得るべきだった歴史改変SF!」との謳い文句があり、上記の内容にはフィクションが含まれると思われる。ただし、作中における2020年現在までについての記述に、基底世界の史実と異なる点は存在しない。
回収日: 2020/██/██
回収場所: 東京都██区、老衰により自然死したSF蒐集家██ ██氏の自宅書庫内。
現状: 社会・文化などの分野での未来事象研究のための資料として保管中。管理官の許可があれば、財団イントラネット上で全文を閲覧可能。
追記: こいつは確かに未来で書かれたもので、未来世界の影響を色濃く受けた代物だ。だが、未来についての記述の中で、真実だと保証できるものは何一つない。西暦何年から「歴史改変」要素が盛り込まれているのかも判らない。我々が断言できるのは、2168年がここで書かれた通りのものではないということだけなのだ! 歯痒い! - 原田博士