プロジェクト: [NULL] |
コードネーム: "隠遁" |
プロジェクト責任者: "タウリス" |
筆者: "アルトゥルム" |
送先: "ジャンナ" |
覚書 091 | P1/1 |
1978年9月20日 |
極秘文書
イスラム・アーティファクト開発機構
テヘラン州シェミーラーン
イラン帝国
差出人: | 工作員"アルトゥルム"、プロジェクト現地統括官 |
宛先: | "ジブリール・アクチュアル" |
件名: | プロジェクト"隠遁"の遅延 |
اشخاص | تَبَارَكَ الَّذِي بِيَدِهِ الْمُلْكُ وَهُوَ عَلَى كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ |
参考: | プロジェクト003 | 覚書001-008 |
プロジェクト041 | 全ての覚書 | |
プロジェクト385 | 全ての覚書 | |
1966年ORIA/帝室財務局協定 | 第7条-第18条 | |
اشخاص | تَبَارَكَ الَّذِي بِيَدِهِ الْمُلْكُ وَهُوَ عَلَى كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ |
同封: | (1) 設営が完了した施設の一覧 |
(4) 新たな情報統制方針および協働可能な機関の一覧 |
序文:
1. 9月8日の騒擾以降、各地の情勢はますます混乱しつつある。民衆の帝室に対する敵愾心は異常に高まっており、工作員の一部にも共鳴するものが出現したため、我々はイラン西部の工作員リストを再割り当てする必要に迫られた。現時点で帝室は特定のプロジェクトを体制を防衛するために運用する意志を見せていないが、今後の情勢は予測できない。
2. 工作員"ケンディア"と彼の部隊は入国管理局内の協力分子と接触し、欧米メディア会社の特派員に偽装された相当数のカーイダSCP工作員の入国を確認した。当計画に動員されるアーティファクトの特異性を勘案して、現地部隊は偽装を優先し、発掘を一時的に中断している。再開は2日後を予定しており、この文書がジャンナに送致される時点で、何らかの成果が上がっていることが期待できる。
現在の状態の要約:
3. 分屯地"マスウード"の発掘および改装は当初想定の39%まで完了している。プロジェクト041は発掘地点の下層構造に関する独自の理解を示し、それらの起源ならびに機能の説明を拒否したものの、発掘のための知識提供には協力的である。041文書-覚書121に規定されるように、我々はプロジェクト041からもたらされる知識を記録し、またプロジェクト041を限定された権限の下でタイプ2特別職員と同列に扱っている。
- プロジェクト041"祖なるハッダード": 対象は生物学的に成熟した人間男性である。身体に一体化した金属構造と、非物理学的な侵襲耐性および有機物への霊的消散作用が、明確に実体を人間と峻別する。頑なに宗教的帰属の表明を拒むことを除いては、プロジェクト041は穏健かつ友好的である。
4. カーイダSCPに関連する一連の懸念が浮上した際、前記協定に基づき、プロジェクト041は襲撃の可能性を通知された。軽度の精神的苦痛を訴えた後、プロジェクト041は十分に準備された襲撃に対する分屯地の脆弱性を、いくぶん古典的であるものの豊富な軍事知識によって示した。
5. プロジェクト"隠遁"は恙無く遂行される。一方で、現地統括官の判断により、"ジャンナ"に対してプロジェクトの目的に関する機密解除を要望する。プロジェクト041が有する驚異的な能力および知識は明らかに文書化を免れているか秘匿されており、職員は精神的に不安定な状況に置かれている。これ以上工作員の攻撃的イスラム勢力への離脱が続くことは、致命的な情報漏洩に結びつく可能性が高い。我々は十分に組織の信念と構想を理解しなければならない。
6. 本覚書は1978年9月20日に起草され、転送された。
— "アルトゥルム"、プロジェクト現地統括官
極秘文書
プロジェクト: [NULL] |
コードネーム: "隠遁" |
プロジェクト責任者: "タウリス" |
筆者: "ジブリール・アクチュアル" |
送先: 分屯地"マスウード" |
覚書 094 | P1/1 |
1978年10月11日 |
極秘文書
イスラム・アーティファクト開発機構
テヘラン州シェミーラーン
イラン帝国
差出人: | "ジブリール・アクチュアル" |
宛先: | 工作員"アルトゥルム"、プロジェクト現地統括官 |
件名: | プロジェクト"隠遁"に関する追加情報 |
اشخاص | تَبَارَكَ الَّذِي بِيَدِهِ الْمُلْكُ وَهُوَ عَلَى كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ |
参考: | プロジェクト003 | 覚書141 |
1973年ORIA/HI協力合意書 | 全ての条文 | |
اشخاص | تَبَارَكَ الَّذِي بِيَدِهِ الْمُلْكُ وَهُوَ عَلَى كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ |
同封: | (1) プロジェクト041| 覚書128-145 |
序文:
1. これまでの報告を我々は深刻に受け取っている。覚書092については破棄してもらいたい。2週間のうちに状況は変化し、計画の重要性は以前にも増して高まっている。組織の総力を上げて遂行される一連の戦いは、三日月地帯を越えて全世界における超常の勢力圏を変化させうるものとなるだろう。
許可された情報:
2. プロジェクト003を保護するという我々の試みへのカーイダSCPの一連の挑戦、ならびに国連の傍観は、1949年の敵対的接触以降、組織にとって無視できない犠牲を生んできた。同時に、西洋諸国において支配的地位を握る機関との係争が重大な政治的劣勢を評議会とイランに齎してきたことを、貴職に改めて強調しておかなければならない。
- プロジェクト003"エデンの園": 書面上で対象に言及するべきではない。貴職が戒律上の礼拝を完全に実施可能な環境にある確証がないため、覚書041は封緘されている。所定の手続きの後、クラス2特別職員2名の立会のもとで開封せよ。
3. 組織への合流にあたり、プロジェクト041はプロジェクト"隠遁"の実施と引き換えに様々な対価を提供した。覚書131に記載されるように、カーイダSCPの収容下から離脱するための長年の試みは、カーイダSCPの内部情報を多数窃取する機会をプロジェクト041に齎した。我々はイラクにおけるカーイダSCPの拠点の多くを把握し、それを嚆矢として、さらに多くの秘匿された前哨基地を特定している。
4. プロジェクト003を我々が完全に保持するための戦略は、プロジェクト"隠遁"と密接に関連する。プロジェクト385は明朝、ジャンナより移送を開始される。蛇の手の構成員4名がハウス・アフセネより進発し、道中の護衛を担当する。プロジェクト"隠遁"が完遂し、プロジェクト385の影響力が適切に基底次元から拭い去られた場合、我々はプロジェクト003に対する本格的な影響力の行使が可能となる。
- プロジェクト385"第2の杯": おそらくキリスト教徒の信仰心に対して重要であり、啓天の民の認識に何らかの繋がりを持つ。プロジェクト003との関連は、当該アーティファクトを永久に喪失させることによる組織の多大な利益を示す、複数のアプカルの託宣にのみ裏付けられている。対象の精査は行われておらず、また今後行われることもない。
5. 各手順が適切に行われた後、分屯地"マスウード"は速やかに破棄される。帝室の勢力後退は組織にとって負担ではあるものの、計画の隠匿には適切な役割を果たしている。予見される攻撃への備えとして、然るべき組織からカーイダSCPに対抗するための武装工作員24名が提供される。爾後、機密保持手順に従い、手元に存在する全ての覚書を処分せよ。跡地における今後の管理は、適切な手段と立場を持つ者に委ねられる。
6. プロジェクト041および385の関連について、貴職に伝達する立場にないことは誠に遺憾である。計画の完遂後は、プロジェクト041に対処する必要は存在しないことを明記しておく。
7. 本覚書は1978年10月11日に起草され、転送された。
— "ジブリール・アクチュアル"
極秘文書
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プロジェクト: [NULL] |
コードネーム: "隠遁" |
プロジェクト責任者: "タウリス" |
筆者: "タウリス" |
送先: — |
覚書 101 | P1/1 |
1979年4月3日 |
極秘文書
イスラム・アーティファクト開発機構総局
テヘラン州シェミーラーン
イラン帝国
イラン・イスラム共和国
作戦に関連する所感:
1. 革命政府との新たな協定に先立って全ての覚書のコピーが転送されたため、本覚書は新規に作成された。旧文書の紛失は前任の"ジブリール"による手続き上の過失と見なされている。
2. プロジェクト"隠遁"の実行上の詳細は、現地統括官"アルトゥルム"のもとで実施され、成功した。"ジャンナ"に対する報告は11月まで行われず、現地の状況を把握するために派遣した工作員2名が行方不明となった。
3. ハウス・アフセネとの連絡の復帰に伴う状況更新は、分屯地"マスウード"の完全な破壊と、プロジェクト041の消失を示した。計画に関与する他のプロジェクトは記録されていない。
4. カーイダSCP工作員のイラン西部全域からの撤退に伴い、分屯地"マスウード"跡地は再確保された。しかしながら、再調査の結果、回復不可能なまでに崩落した遺跡と自然地形の他に、何ら価値ある対象は発見されなかった。
5. 現地における異常な交戦の報告は複数回にわたって成されたが、全ての報告は旧政府軍と革命評議会勢力の間に発生した通常の交戦、当地住民における狩猟活動、また近傍におけるプラント建設作業のいずれかを誤認したものであると判断できる。提出された証拠は嫌疑に見合うものではなく、標準手続きに沿って焼却処分された。
6. 分屯地"マスウード"跡地は現在も組織によって確保されているが、戦略的、戦術的に見合った価値を見出すことはできない。地域調整官"タリク"により仲介された、境界線イニシアチブによる遺跡回復を目的とした租借の提案は検討に値する。中央委員会の許諾が得られ次第、イニシアチブの担当者は面会の権利を与えられる。
7. 本覚書は1979年4月3日に起草され、新たな担当者が着任するまでの間、暫定的な報告として保存される。
— "タウリス"、作戦責任者
極秘文書