無間の日
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4E0722C……失敗
4E0722D……失敗
4E0722E……処分

全ては終わった。この地獄だけを残して。
財団、また人間は生き残る術を探し続けた。
この世から全ての人間が失われてしまう前に、新しい人間を生み出そうとした。
我々に残された時間はそう長くなかった。不毛な研究を十年二十年と続ける内に、一人、二人……俺も友人を失った。
もがいてもがき続けた最後の最後。その数が古い電卓に収まる程になった頃。
財団は託す事にした。
「人間」を、「人間以外」に。

4E0722F……失敗

難しい事ではない、今までやってきた事を全て機械に任せるだけだ。ただ、財団はそれを最期まで拒んだだけで。
そして、来る日のために幾つかの人格を保存する事に決めた。
難しい事ではない。幸いにも、そして忌々しくも。

4E07230……失敗

……その内の一人として俺は選ばれた。選べる程残ってもいなかったが。
何年保つのか聞いた覚えがある。確かあいつは「大丈夫だ」と言っていた。
ああ、大丈夫なんだろうよ。現に今大丈夫で、これからもずっと保ってくれる。うんざりだ。

4E07231……失敗

誰か俺をここから出してくれ。目の前には増える数字と失敗を示す文字列だけ。
ずっとこうやって過去を思い出すか、現状を嘆くだけ。
何でもいい、何か俺に……

4E07233……失敗

やめてくれ。お願いだ。
人間なんてもうどうでもいい。どうせ俺は機械の一部なんだ。
未来なんていらない。いらないから頼む。

4E07235……失敗

どうか全て壊れてくれ。

4E0723A……失敗
4E0723B……失敗
4E0723C……失敗

どうか。

4E07245……

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