平成三十年
十月号
平成三十年
十月号
タグガイド大幅改定
JPでは初の見直し
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| 新たに作成された「タグリスト」ページ |
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10月11日、SCP-JPのタグガイドの改定が行われた。この規模のタグガイドの改定はJPでは初となる。
今回の改定はガイドオーバーホールの一環として実施された。9月26日にタグ・コントリビューターからの提案があり、賛成多数により可決された。タグガイド改定の計画自体は今年の前半からタグ・コントリビューター内で持ち上がっていたが、ようやく実現された形だ。
今回の改定で、従来のタグガイドは「タグガイド」と「タグリスト」の2ページに分割され、「タグガイド」ページの内容はタグの付け方や運用についての説明、そして今回新たに作成された「タグリスト」ページはSCP-JPで実際に使われているタグの一覧という構成に再編された。加えて、サイドバーにはタグガイドの下にタグリストへのリンクも追加された。
また、タグリストでは、アトリビュートタグ一覧の並びを五十音順・アルファベット順で切り替える機能の採用、スクロールに追従する目次をページ右下に配置、そして以前から要望のあった"その他のタグ"への原語表記の併記といった改善もなされた。これらの変更の詳細については前号を参照されたい。
現在、新しいタグガイド・タグリストが運用されてから20日ほどが経過しており、コミュニティでは肯定的な声が上げられている。
公式チャット Discordへ移行決定
IRCチャンネル廃止へ
10月25日、SCP-JPの公式チャットをIRCからDiscordへ移行することが正式に決定した。
これにより、以前から進められていたDiscordへの移行プロジェクトは大きな前進を果たし、長らくSCP-JPの公式チャットの場として利用されてきた#scp-jpおよび#site8181はその役目を終えることとなる。
実際の移行は11月以降に予定されており、今後はチャットガイドの改定やチャットスタッフの再編が行われる。また、以前から予定されていた通り、SCP-JP避難所サーバーを公式チャットの場へ流用し、サーバーの名称も「SCP-JP避難所」から変更される見通しだ。
Discordへの移行に関する今後の情報はこちらのスレッドで随時発表される予定となっている。
"PEJEOPAT"要注意団体登録
9つ目の要注意団体-JP
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| 要注意団体「既存日本超常組織平和友好条約機構」概要 |
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10月7日、既存日本超常組織平和友好条約機構(PEJEOPAT)が要注意団体-JPとして正式に登録された。
PEJEOPATは元々wobe氏・
Nanimono Demonai氏によって考案された団体であり、2018年7月11日に斧と鞭が
karkaroff氏によって投稿された時点で要注意団体登録の条件を達成していた。
その後10月2日、同団体の関連記事を複数執筆していたseafield13氏により要注意団体への正式登録の提案があり、反対意見も無く7日には可決・登録された。また、同日には同じく
seafield13氏によってPEJEOPATのハブページの作成も行われた。
wikidot操作不能エラー発生
荒らし対策の余波
2018年10月、SCP-JPの一部メンバーから、SCP-JPwikiを含むWikidot上でページ作成・編集・フォーラムへのポスト・ログアウト等の活動が不能になっているという報告があった。
当初はWikidot側の問題と推測されており、サイトスタッフが緊急措置として「ja.scp-wiki.net」と「scp-jp.wikidot.com」の2つのドメインの並行使用を試みたものの、エラーは解消されなかった。
しかし、後日このエラーはWikidotのスパムアカウント対策の影響であることが判明。当時Wikidot上では大量のスパムアカウントがWikidot Community等のサイトに荒らし行為を行っており、その対策を行っていた。
対処方法としては、アカウントのメールアドレスを変更することで再び操作が可能になるとのこと。なお、一部のメールアドレスはこのスパム対策の影響によりドメインごと操作不能になっていた。
スタッフ更新
新規任用と退任
2018年9月21日のモデレーター募集について、以下の4名がサイトスタッフに正式に任用された。
ウィキ運営・スタッフ
グローバル・スタッフ
チャットオペレーター
渉外スタッフ
- niku_ume does not match any existing user name
更に、2018年9月23日のコントリビュータ募集について、以下の5名が正式に任用された。この5名が2019年の注目の記事・翻訳記事の選定を担当することとなる。
注目の記事選定チーム
注目の翻訳記事選定チーム
- SOYSOY_Kusagawa does not match any existing user name
C-Dives
Nimono-oishi
また、10月16日、サイトスタッフとして活動していたsabi-tyouseki氏が運営Discordおよび著者ページ上で辞任を表明。同じく16日、同氏は正式にSCP-JPのモデレーターを退任した。
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財団世界 隠蔽事件記録
| 何も知らざる者は何も恐れず |
2017年██月██日、京都府長岡京市 美竹台住宅地 神路紙 管理員
彼女の指示で目的の場所についたのは夕方ぎりぎりの事だった。奥海印寺の裏に車を止めて車から使えそうな荷物を取り出す。懐中電灯、発煙筒、ポケットナイフ、型落ちのビデオカメラにスマートフォンだ。
ポケットに突っ込んだり何やらしてると、彼女がクスクスと笑いながら話しかけてくる。あたりが暗くなってきてテンションが上がっているように見えるのは、きっと彼女が幽霊だからという私の錯覚だろう。
「色々と持つのはいいけど……いまひとつ役に立たなそうなものばかりね」
ポリポリと頭をかきながらどう答えたものかと考える。ここまで規則違反をしているとしても話していいことと悪いことはあるわけだが……
「そうでもない、このカメラは悪魔工学の産物だよ。だから今じゃ製造してないし使うような奴もいないが、ちょっとした裏技で現実に驚くような作用を及ぼす。武器になりそうなものは無いけど、そもそも使えないものを持ち出してもどうしようもないからこれでいいんだ」
カメラにバッテリーを差し込み記憶媒体が入っていることを確認すると、車のトランクを閉める。竹林の中を風が走り、ざわざわと揺れる様に心がざわめくのを感じる。好奇心のままに暗闇を覗き込んだツケだろうか？暗闇の中から覗き返されているような錯覚を覚える。
「ニーチェも実は経験から格言を残していたりしてな……」
ぽつりと呟くと私は闇の中に歩を進めていく。街灯のまばらな林道は、その広さに似合わぬ闇をもって我々を出迎えた。
2017年██月██日、サイト-8104 メインエントランス 鳴蝉時雨
それは単なる暇つぶしのつもりだった。たまたまAnomers関連の仕事と彼女のシフトが同日だったので、仕事終わりにセクハラをしていく予定だったのだ。
入ってきた時は何もしなかったから警戒しているであろう彼女を蝉で驚かせて弛緩したところを抱き着いてやろうと考え、メインエントランスをこっそりと覗き込む。
「まづめさん、元気ですか～！」などと脅かして尻の感触でも楽しんで帰るつもりだった、だが何かひっかかったのだ、妙に静かな気がする。メインエントランスには誰もいなかった。
元々人の出入りが行われる時間帯も決まっているサイトだ、ガランとしているのはいつものことだが、だからと言ってここは財団だ。どこぞの警備意識の低い民間企業と違って最低限人間が配されているのが常である。
そっと物陰に入り込んで蝉を飛ばす。もぞもぞと足が歯茎と口内炎に引っかかって言いようも知れぬ違和感を示すのを無視してアブラゼミがジジジと音を立てながらメインエントランスに飛び出していく。ガランとしてセキュリティゲートには一本の特殊警棒が転がっており、それを一人の白衣の男性が拾い上げている。
男？自分の目で視認しなおす。メインエントランスにもゲートにも誰もいないのに蝉の複眼は確かにそこに男の姿を捉えている。そっと携帯を取り出す。
アプリケーションからアラートを起動させようとしたその時だった。
「ああ。まだいけませんよ、それはいただけません。」
さっきまで蝉の目に映っていた男が目の前にいた。瞬きをするほんの一瞬の間に湧いて出た何かのように私の手首をつかみニコニコと笑っている。
「せっかく彼女がまたあそこを訪れてくれるのですから、もうちょっと怖い目にあってもらわねばならないのでね……あなたにはもう少しそのままで」
男の目が赤く光る。何をされるのかと一瞬身構えた体を男はゆっくりと離し、そして……そして世界は暗闇に消えて行った。世界が暗く落ちていく最中、男はこちらを見据えながら……横に瞬きをしてにやにやと私を見下しているのだけがぼんやりと記憶に残った。
ジジジ……ジジ……
定例会予告
11/03「マイナー作品を語ろう」
担当: kotarou611
11/10「下書きを見てもらおう」
担当: unReGret
11/17「貴方の推し要注意団体は？」
担当: amamiel
11/24「下書きを見てもらおう」
担当: kotarou611
※テーマは変更される場合があります。