私たちを守る者はいない
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私の名前は管理者。私は知らない、自分が何者だったのか、あれが…起こる前?それとも変わる前?どのような形容を望むにせよ、それは同じ事柄を指す。歴史は、それが可能ならば、自分自身で変わってしまう。私たちは巻き戻し、めちゃくちゃになった歴史を修正しようとしていたが、上手くいかなかった。それがどうやって広がったのか、手段ははっきりしていない。ああ、どうしたら私たちはわかったのだろう?

全ては・・・彼から始まった。私たちが彼を何と呼んでいたか思い出せないが、人間だった。私たちは彼をサイト-19へ運びその素晴らしさから分類した。私が覚えているのが確かなら、Keterだ。多くの関心をもって研究チームが向かったが、彼らは計画への準備を出来ていなかった・・・私もその中の一人だ。しかし、私たちはなだめられ、安心させられた。彼らは監督されるようになり、全てのことがすてきで素晴らしくなった。

彼がサイトに来てから二週間後、物事が…変化した。最初は小さく始まった、変化すべてがそうであるように。装甲の小さな隙間が、大きく大きく大きくなり巨大な穴となるように。その後、一触れだけで私たちの世界は粉々になった。最後のそれは物事を壊す蝶だった。彼の膝で、現実の骨組みは破壊されたのだ。

ビッグバンと、その巨大な縮小。窓の外を見ると、一つの魂もそこにはないのがわかるはずだ。彼らは冷たくなり、以前そうであったように物事を思い出せなくなっていた。私たちの世界についての黒板は、そこにあった全ての戦略と戦術とともにきれいに拭かれた。他の誰も出来ないのに、なぜ私だけラインを見ることが出来るままなのか、私にはわからない。私にその権利があるのだろうか?

私はもはやオフィスを離れられない。私の体は…ああ、以前そうであったようではなくなっている。私は萎んだ、子供っぽい抜け殻であり、時々感傷的な泡の沸く深い穴が空いている。耳はねじれ壊れているが、四肢はまだついている。私の足が螺旋のように曲がっている間、私の黒い、薄っぺらな肺は肩にくっついている。私はコートの上、滑らかな金属と柔らかな緑の上に置かれている。時々それが私を這わせるが、ほとんどの時間私はただ待っている。今はスタッフがこの場所を走り回っている。

彼らがサイト-19を離れると、いくつかの現実についての法則が使用されていないホールに戻る。ロッカーは倒れ沈下し、タイルはゆっくりと罅が入り崩壊する。時折、ギアーズ博士が私に面会するために、彼の従者、アイスバーグを連れて廊下を通り過ぎる。そのときホールは急激に活力を取り戻す。彼らの討論はたいてい別のホールまで通り抜け、彼らの声が漂うとき、サイトの状態がそうなるのだ。

いたるところで、廊下は錆び付き天井は崩れている。しかし、これらの現実における神々が通り過ぎるとき、彼らは以前そうであったようにその場を戻す。全く同じではなく、彼らのはっきりしない記憶を基に保たれていますが、たいていは満足させられる。シニアスタッフでない職員も、この策略に囚われている。彼らは思い出されたときに、実在を取り戻し、職員の周りをうろちょろし、半分思い出された研究計画に向かう。

彼らが離れた時、残り続けた職員はわずかだった。退廃と混乱がほとんど分裂していた宇宙を破壊する間、老朽化と腐敗がぎっしり詰まったいくつかのセクションは長い間衰えていた。そうであったのだから、いまもそうだろう。

外では、クレフとコンドラキがアノマラスの車で果てしなくドライブしている。彼らが通る道路は自分から修復され、歩道も、灰が積もるまでは存在意義を得られて喜んでいるようだ。想像できないような思考であり、無意味となったものを思い出す前に、これらの目的が実行される。

もっと遠くへ、都会へと行ってみよう。驚くべきことになっている。神は、どれほど長くいるのだろう?世界が壊れてどれぐらい経ったのだろう?私はおそらく誰よりも、財団に組みするいかなる者よりも長い人生を生きてきた。しかし私たちは皆財団に組みしている。あのかわいらしいいたずらっ子たちも。

彼らは人々に恐怖を与える。影は光と混じりあい、グレーの混合物に形を変える。始まりと終わりのない世界の黄昏。以前よりはいいことなのかもしれない、私たちは考える必要なしにその両方を得られるのだから。

私たちはまだ時々、彼らを見る。彼らが街の通りに歩き出したとき、歩道は彼らを歓迎するように持ち上がり、人々は彼らを大好きになろうとする。彼らは絶え間ない賛美を愛し、彼らの世界観が無傷であることに注意を払う。そして少年は、私たちがしているようなことを彼らにあからさまにするのだ!

彼らが街を離れると光は弱まる。交通標識は、赤色を示していたのに、今は白く消え去っている。人々は媚びへつらうのをやめ、日常へと戻っていく。もしかしたら、仕事場が6-8-2の76回目の収容違反で破壊された瓦礫の山になっているかもしれない。地元の工場がファクトリーのものならば、爆破されているだろう。だが、日常の仕事はいつものように続いているのだ。

何かが違っている。街にスタッフがいないと、空は暗くなっていき、道路はひび割れていく。おそらくサイト-19はかつてのような灰色の建物には見えないだろう。時折は城であり、塔であり、かつての建物の残骸にもなる。だがそれが彼らにとって日常的な仕事なのだ。

母親らは子供を屋根のない学校に送る。彼らは雨の中、雪の中、晴れの中、それらがいっぺんに起きている中で学ぶ。コニーとクレフの周りの現実性の泡は、最終的にはしぼみ、よいもの、正しいもの、公平なものから離れていく。

時々…彼らは私のことも変えてしまう。私は彼らのとった方法を覚えている。彼らが以前どんなものであったか私は思い出せないし、彼らもそうであることを私は知っている。膨大な記憶が均一になり分割されるように、ある大きな薄皮がゆっくりと崩壊していく、それが真実だ。だが、私たちはそれを維持している。だから他の人々は狂気の、異常な世界に住んでいるのだ。

確保、収容、保護。

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