音の無い悲鳴
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かさり。
軽く何かが擦れるような音を聞いて、ドアを開けたばかりのその研究員はぞっとした。紙媒体を保管するためのこの部屋には、自分しかいないはずだ。
財団では、何が起こっても不思議ではない。
書類の中から突然、人間を喰い荒らす化け物が現れてもおかしくはないのだ。
たまたま居合わせた自らの不運を嘆きながら、音の先に目をやる。
そこには、
「・・・・・・なーんだ、驚かせやがって」
机の上でひらひらとページのめくれているファイルが一つ。
どうやら自分が入ってきた時に、風が吹き込んでしまっただけらしい。
安心した彼は、最初何枚かが真っ白なそれをぱたりと閉じると棚に戻し、目当ての資料を探し始めた。
そしてそれきり、ファイルのことは忘れてしまった。
 
 
 

この文章は作文形式を用いて継続して行われている、SCP-496-JPの心理調査の原本です。(監督者:諸知博士)
オブジェクトの特性により、複写は禁止されています。

もうこれで、6枚目かな?先生は好きに書いていいんだよって言ってるけど、結構難しいかも。
わたしの名前は████、今年で10さいになります。自分のことを作文で書いたり、写真をとったりするとその子たちとおしゃべり出来るようになる病気?かな?を治すために、ここにいます。ゅゆゆ
病気が治るまで(難しい言葉だったので病気の名前を忘れちゃった、また今度書きます)パパとママ、チカちゃんとか学校のみん に会えないのでさびし  です。 ゅ  ゅ
ゅゆ    生た   み な優しいし、スーツを た人たちも親 にしてくれるけど、作業着の人(先生は   クラ って呼ん ゆ ます)にはあ  ま   近よ   ち だめ 言 
   ゅゅゆゅゆ
  
     ごはんいぱい    ゅゅゆゆ
  
   ゆゆゆ
  
   ゅ    おいしーね
  
  
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