メモ: 他愛ないことなど
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別称: 雑記帳

脅威: なし。ただの紙束。

強いていうならば、紛失した場合に軽微な精神的ダメージを負う可能性がある。
↑ 代わりの紙は容易に入手できるため、さほど問題ではないだろう。

概要: 私の持っているノートの一冊。
用途は、単独でメモに残すほど特筆すべき点は持たない、心に留まった事物を書き残すこと。実質的に日記帳のようなものになりつつある

懸念: 今後の私がこのノートの存在意義を忘れてしまう可能性
↑ 否定しきれないので、念のため今の考えを書き残しておく。

誰もいない森の中で木が倒れたとき、音はするのか?
→ 私はしないと考える。

音とは、観測されて初めて"音"として存在する筈だ。
↪︎ 私も同様ではないか

  • 行動によって世界に有意な影響を及ぼせたことがない
  • 関連する情報が文脈を喪失する(アイデンティティの欠落)
  • "何者でもない"ために、そこにはいない

他人に正常に人間として認識されていない存在は、そこにいないのと同義では。

私が世界に僅かながらも影響を及ぼせる唯一の方法
↑ 私のメモの存在は、遡って私の存在を担保し得る(他者に観測され得るメモがある以上、そこに記録者がいたことになる)
メモをとること自体が私のアイデンティティになり得る?

問題点: 毎日が記録すべき重要なこととの出会いの連続ではない
→ 他愛ないことも記録してみる(重要情報からは隔離する必要がある。)
よって、このノートに書きつらねていく。


活用: 記録を続ける。


Cogito, ergo sum.







日付: 1/19
事物: チョコレート色の犬。愛くるしい見た目。
所在: 通りがかった庭に繋がれていた。
備考: 撫でようとしたが、手を噛まれる結果に終わった。
少し寂しい。



日付: 4/9
事物: 鹿の角(大ぶり)
所在: 所持中。 どこかのカフェ
備考: 道端に落ちていたので、テンションが上がって思わず拾ってしまった。
冷静に考えると移動するのに邪魔。街中にいるので迂闊に捨てられず、処理に困っている。 行きがかったカフェの片隅にこっそり置いてきた。
教訓: 物を拾うときには、自分の運べるキャパシティを考えること。




日付: 7/23
事物: 涼む手段
所在: どこにもない
備考: 死んだ方がましなほどに暑い。
このままでは頭のどこかをやられるのではないだろうか。
氷嚢はすぐにぬるくなり、役に立たない。秋が待ち遠しい。


日付: 9/4
事物: Yamikoの抱き枕
所在: 私の手元ではないどこか
備考: ようやく手放せた。



日付: 11/28
事物: 財団職員のIDカード(おそらくジョークグッズ)
所在: 所持中。
備考: 所用により財団への侵入を試みた際、そこそこ苦労して手に入れた。
いざというときに機能せず初めて気がつく。ジョークグッズに力を入れすぎだろ、奴ら。
気づけなかった自分にも腹が立つ。





日付: 1/1
事物: 昇る太陽
所在: 新年の空。
備考: 極東には、新年最初の日の出を見にいく風習があるらしい。
早起きをして高いところまで散歩に来てみた。
世界が明るくなっていくのは、なかなか新年の訪れという感じがする。
悪くない景色。今年も生きていこうと思う。

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