アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: 財団が業務内で用いる報告書にはSCP-001-JP-1の掲載が義務付けられ、財団が管理する全てのオブジェクトおよびアノマリーはSCP-001-JPの影響下に置かれます。SCP-001-JPの内容に疑念を抱く職員に対しては適宜記憶処理を実行することが許可されます。
K-クラスシナリオを発生させる直接の原因になり得るオブジェクトや、O5評議会により管理を行う価値がないと判断されたオブジェクトに対しては、その報告書にオブジェクトが無力化する過程を追記し、オブジェクトクラスをNeutralized・Explained等へ変更することで終了措置が取られます。
説明: SCP-001-JPは、下記に述べられた特定の形式に則って記述された、財団において日常的に用いられている報告書の総称です。
- 財団のエンブレムとして知られる「円を内側に向けて貫く3本の矢印」のマーク(SCP-001-JP-1)を掲載すること。
- 財団における受理基準を満たす内容であること。極端な瑕疵が存在する等の理由でDecommissionedクラスに分類されたり、財団データベースへの登録を拒否されたりするような内容では条件を満たしません。
SCP-001-JPの異常性は、不特定の知性体(以下、閲覧者)がその内容を理解し、かつ文書内で記述されている存在(以下、対象)1が基底世界上に存在していると確信した時に発動します。この効果には以下の過程が含まれます。
- 閲覧者がSCP-001-JPから獲得した情報が、閲覧者の情報処理システム内2におけるアノム粒子3の生成を惹起します。
- 生成されたアノム粒子は、閲覧者の情報処理システムが持つ空想チャネルを通して、SCP-001-JPに記述されている対象が存在する区域へと転送され、対象へと結合します。
- 外部からのアノム粒子の供給を受けた対象は形而下における存在を安定化させます。加えて、対象の持つ異常な形質は、SCP-001-JPが保有する情報の内容に沿うように改変を受けます。
[編集済]の閉鎖仮想現実構築システム内で実施されたシミュレーションにより、SCP-001-JPによるアノム粒子生成回路がポジティブフィードバック状態へと移行するためには、SCP-001-JPの内容が真であると確信した閲覧者が15体を超えることが必要であるという算出結果が出されています。
SCP-001-JPが持つ副次作用として、SCP-001-JP影響下にない異常存在が持つアノム粒子の急速な減衰、およびそれに伴う異常存在の希釈4が挙げられます。これはSCP-001-JP閲覧者が生成するアノム粒子が閲覧者の情報処理システム外に起源を持つためであると推測されています。
SCP-001-JPは、観測者が持つイメージに立脚した性質を有するオブジェクト群5の統合的研究6に基き、O5評議会直属のミーム研究部門によって[編集済]年に作成され、32回にわたるシミュレーションによりその性質が真であることが確認されました。
補遺: 財団の管理下にない、あるいは管理下にあるものの未知の異常性を発現するようになった異常存在の活動により、切迫したK-クラスシナリオの兆候が確認された場合、████-███-██████下の要請に基づいて全職員に対するSCP-001-JP報告書の開示が行われます。その際、SCP-001-JPスロットに登録されている提言群は当報告書を除いて削除され、他の提言に従って虚偽の業務を行っていた職員は解任されます。