アイテム番号: 153
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-153は適切な大きさの液体窒素冷却タンクに収め、財団の標準冷凍施設で保管してください。いかなる理由であれこのオブジェクトを移送する場合はレベル4以上の職員の許可が必要となり、クリアランスレベルによらずDクラス職員と153番とを接触させてはいけません。編集済み。下記参照。
説明: SCP-153は、古代の亜麻布に包んで保管されている人間の親指です。長さはおよそ6cmで、茶色がかった色をしています。オブジェクトからは強い焼死体の匂いが発せられています。
本アイテムの異常な特性は完全には検査や文書化が済んでいませんが、それを所持した被験者は少数派や他国人に対する敵意の増大感と愛国心の急増を報告しています。被験者はまた実験開始時からアイテムに対する強烈な所有欲を示すようになり、それの保安について病的に執着するようになります。
言い伝えでは、このアイテムはワラキアの国民的英雄ヴラド・ツェペシュ、串刺し公ヴラドとして知られた人物のミイラ化した親指であるとされています。さらに、この親指は”魔法”の力を宿しており、持ち主に対して”持ち主の心に等しいだけのパワー”を与えるとも伝えられています。実験結果からはこれは確かめられませんでした(実験記録37-A参照)。
オブジェクト153は、北ドイツの警察が殺人自殺1事件の現場でそれを発見した後に回収されました。8人の犠牲者(女性3人、男性4人、子供1人)が誘拐され、容疑者の地下室の壁に鋼鉄製の長いスパイクで打ちつけられていました。警察が取調べのため容疑者を拘束しようとしたところ、彼は自身の首に食肉用ハサミを繰り返し突き刺して自殺を図りました。検死解剖により容疑者の胃から数パイントの血液が発見され、この血液は地下室で発見された被害者のものであることがDNA検査によって判明しました。本オブジェクトは警察に押収され、近くにあるサイト11に移送されて現在まで収容されています。
補遺1: やあ、誰かこのSCPを知らないか?どうやらどこかに失くしてしまったみたいなんだ。コンドラキ、探しておいてくれないかい? クレフ