探査記録DIM-3-D(記録用: http://scp-wiki.wikidot.com/exploration-log-dim-3-d)
前書
財団/GOC合同任務部隊2861-オメガ(“ラグナ-ブロック”)の解散に続き、 SCP-3███を保持していた次元(以下DIM-3███と指定)は次元サイト-712を通して財団職員にのみアクセス可能な状態となりました。当初のSPIDER空間溝は、SCP-3███の無力化の後にエータ-5のサンダース部隊長によって、沈みゆくGOC浮遊戦艦'レガシー'から開かれました。
機動部隊エータ-5(“イェーガーボマー”)の生存者から得られた証言は、DIM-3███のどこかに位置する実体がXK-クラスシナリオの開始を試みたことを示唆していました。エータ-5アルファのサンダース部隊長によって探査が提案され、これはジェラニ・I████████によって承認されました。
次元サイト-172の空間溝を通して4機のクラスR無人偵察機(C-RAD-1から-4)が展開されました。DIM-3███への突入後、各機はそれぞれ異なる方位へと操縦されました。映像には分厚い霧に覆われた、無限に広がるように見える海が映っていました。突入から12時間後、C-RAD-3は霧に隠された巨大な陸地(海岸を見下ろす山岳タイガ)に遭遇しました。C-RAD-3は着陸し、内蔵SPIDERを起動しました。
C-RAD-1、-2、4は飛行を続け、電源が切れるまで数時間にわたって外洋を撮影し続けました。この時点でレガシー内のSPIDERユニットは水没し機能を停止しました。
日付: 2███年4月15日
注: 探査チームは次の人員で構成されていました:
- Dクラス職員3名
- レベル2研究員2名
- 機動部隊イータ-5のメンバー5名
財団の有する外次元空間に未知の実体が逸出することを防ぐため、DIM-3███への突入後に空間溝はサイト-712の側から閉鎖されました。通信を行うため、この空間溝は48時間ごとに開放されることになっていました。
チームは進入地点の周囲3平方キロメートルを探索し、砂に半分埋まった巨石に遭遇しました。この石板には未知の素材でできた綱が結びつけられており、SCP-3███を拘束していた鎖と同一のものであると仮定されました。
ロマノフ博士は鎖の断端を覆う濃青色の発光物質の回収を試みましたが、物質は異常な腐食性を有しており接触したあらゆる装備を破壊しました。
岩の調査中に瞬時に夜が訪れ、部隊は急いで退却することとなりました。次元サイトへの帰還中、D-857とD-128は木々の間から歌声が漏れ聞こえると主張しました。エージェント・ウー・チェンは彼らの主張に同意しました。この夜遅く、エージェント・ウー・チェンは見張りを放棄し前述のDクラスと共に失踪しました。
日付: 2███年4月16日
注: ルーン文字に覆われた環状列石が進入地点から5キロメートル北で発見されました。マテウス博士は文字を調べるために石に接近しました。この時、彼女は近くに伏せて待機していたD-128に狙撃されました。この時点でD-128はどういうわけかエージェント・ウー・チェンの拳銃を入手していました。エージェント・マテウスは環の中に倒れ込み消失しました。D-128は残る隊員に終了されました。
数分後、エージェント・マテウスは環状列石の外に再出現し、直前に同様の発光物質の痕跡を発見したことを主張しました。この時点でサンダース部隊長は次元サイト-712に戻り進捗報告を提出しました。エージェント・マテウスはかすり傷を負ったのみであり、サイト-712に戻り診察を受けることを辞退しました。
日付: 2███年4月17日
注: 4月18日と4月20日の空間溝開放時にサンダースは帰還しませんでした。
2███年4月21日現在、捜索救助任務が進行中です この任務は中止されて職員は撤収し、さらなる探査は無期限に中止されています。詳細は文書 DIM-3███-A: 回収された情報 を参照してください。
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2███年4月22日、GPS追跡装置によって、スウェーデン、████████に位置するS███████湖に沈んだ状態で自発的に出現したエージェント・カルーソーの遺体が発見されました。以下はエージェント・カルーソーの遺体から発見された、水没した日誌の残骸を復元したものの抜粋です。
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[判読不能]……数分で、こいつの活性化には血液が必要だと把握した。数滴を円の中に垂らすだけで、その内側にある全てが転送される。マテウスがあの青いクソを向こう側でも発見したから、正しい道を辿ってるってことが分かった。
サンダースが712から戻って来て、俺達は跳んだ。
出現地点は永遠の黄昏に包まれているようだった。俺達が出てきたのはとんでもなく巨大なトネリコの根本だ。サンダースは他の環状列石が見つからないか確認するために[判読不能]すべきだと判断した。ヤニリスは出口を守るためその場に留まった。
俺達は反時計回りに進み始めた。数時間で森は沼地になり[判読不能]……D-1023は泥に半分埋まったウーのライフルを見つけた。だが、まだ彼と失踪したDクラスが現れる兆候はない。
差し当たり、俺達はここでキャンプすることにした。サンダースは、ウー・チェンがどこか近くにいて、俺達から人員を引き抜いて仲間を増やそうとしているかもしれないと考えていた。ミシェルとロマノフ博士は寒さについて文句を言い続けた。他の奴らはいつものように、火の回りに集まってくだらんことを喋ってた。
D-1023は手話を教えてほしいと言って俺を困らせる。前から勉強したかったんだとさ。多分アルファベットくらいなら教えられるだろうが、無意味なことだ。死んだ犬に新しい芸を教えるようなものだ。だが、今夜は全くもって眠れそうになかったから教えてやることにした。
[このページの残りは浸水により判読不能]
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断言するが、このクソ任務には、こういう次元転移BS向きの“ガリバーの旅行客”を割り当てるべきだった。あのクソ狼を除けばこれまでに1体のLSAにも遭遇していないし、これは“イェーガー”に向いたタイプの任務じゃない。サンダースが何かサイト管理者イジャナルを喜ばせるモノを持ってなければ、俺は[判読不能]-712に戻って[判読不能]したい。
[判読不能]……最初はそれについてはあまり気にしていなかった。あの忌々しい何かはただ水から頭を出して俺達を見ているだけだった。エレインはその一つを見て、それをウーだと確信しているようだった。俺は彼女を止められず……[判読不能]
彼女は水を跳ね散らかしながらそいつを沼から引きずり出そうとした。[判読不能]……彼女を救うために。ロマノフは彼女の手を掴んで[判読不能]しようとしたが、数分後には別のやつが現れて彼も捕まった。
俺達はこのヤバい場所を何とか抜け出して道を進み続けた。あんなバイオリンの音を金輪際聞くことがないよう願う。
俺達はあの木の根の1本だと思われるものとぶつかった。道を横切って、あの沼のどこか深くに向けて伸びていた。その上で安全にキャンプを張れるくらい大きく、最終的に俺は奴らの包囲を突破できた。根は奴らを叩き落として守り続けられるほどには十分に丈夫だった。もう一度奴らの頭が現れたら挽き肉にしてやる。
[判読不能]……が木を揺さぶって周囲を走り回っている。誰も、それが何なのかよく見ることはできなかった。個人的には、俺はそれが何なのか考えないようにして、ただそれが俺達に気付かないように願っていた。こんな一日の後で、もうこれ以上の問題に遭遇したくはない。
[数章は破損して判読不能]
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[判読不能]……うしてこんなことになったんだ!今日の午後に俺達は木を回り終えて元の場所に戻ってきた。[判読不能]……起動しない。エリア全体が[判読不能]。立っていた石の一つは粉砕され、もう一つは数十メートル向こうに引き倒されていた。その下でヤニリスの遺体を見つけた。彼女は身を守るため全弾を撃ち尽くしていた。
マテウスは昨夜死ぬ前に、ここらの環状列石の一つが地球に直接接続してるに違いないと断定した。差し当たり、俺達は十分に休んで、1時間くらい経ったら最寄りの環状列石を起動してみるつもりだ。何とかうまくいくよう祈るしかない。
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この忌々しい探検は全て間違いだった!サンダースと[判読不能]……俺達が降り立った[判読不能]沿岸の洞窟群だ。俺達はうまくいったと考え、どこか緊張していた
[判読不能]……足回りを整えた。
それに気づくのに、中に深く踏み込む必要はなかった。次のエリアに降下するやいなや、俺達は酷い臭いに襲われた。クソ死体の間から、数百かそれ以上の[判読不能]。サンダースはそれが来るのに気づかなかったが、俺はそれを見つけ、俺達は引き返して登り始めた。あの何か巨人のような[判読不能]……を壁から引き剥がした。[判読不能]……俺は一人で進み続けた。
[判読不能]……まだサンダースがあれと戦ってるのが聞こえる。頑固な老兵はただでは死なん、ってわけか。
俺は何とか木に戻ってきた。まだ2個の[判読不能]……少なくともチャンスは五分五分ってわけだ。そうだろう?