SCP-1143(Suricate Altar / ミーアキャットの祭壇)
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アイテム番号: SCP-1143

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1143は、臭気がこもるのを防ぐための単純な空気循環システムを備えた、30cm x 30cm x 30cmの金庫に保管されます。埃アレルギーの既往歴を持つ研究者は不快感を軽減するため、オブジェクトを扱う際はマスクを着用することを推奨します。

説明: SCP-1143はおよそ2cm x 8cm x 18cmの不規則な砂岩の塊で、Suricata suricatta(ミーアキャット)の行動を大幅に変化させる作用を有します。組成に異常な点はなく、それが発見されたカラハリ盆地の砂岩堆積物と完全に一致します。唯一の目立った異常な特徴として、「カビ臭い」または「むっとする」と形容される強い臭気が挙げられます。この臭いの源となる化学物質は発見されていませんが、埃アレルギーを持つヒトは、アレルゲンが存在する場合と同様の反応を起こします。

石を直接視線で捉えたミーアキャットのみがSCP-1143の影響を受けます。盲目などの理由でSCPを見ることができない個体は恐怖と見当識障害の兆候を示しますが、それ以外の有害な作用は受けません。実験では、石に曝されたマングース科動物の全てが激しい恐怖反応を示すことが明らかになりました。これまでに、SCP-1143を見たミーアキャットは1143-3、1143-2、1143-1と指定された3つの一貫した効果の内の1つを受けています。

効果1143-3は、石を見たミーアキャットの75%に発生します。被験体は立ち上がって完全に静止し、非影響下のミーアキャットが発する、地上と空中の捕食者に対する高緊急度の警戒声を組み合わせたようなものを発し始めます。この鳴き声は通常、石を見ていない他のミーアキャットをできる限り早くその周辺から立ち去らせ、隠れ場所を探させる結果となります。およそ3秒間鳴いた後、被験体は自身の内臓を除去するか、失血死を試みます。

効果1143-2は20%のケースで見られ、影響下の個体は摂餌行動と一致する集合声を発します。これは通常、他の個体を石に近づかせ、その影響下に置く結果となります。効果1143-2を受けた個体は、効果1143-1を受けていない近くの全個体を攻撃的に追い払い、1143-1被験体を守るためには死ぬまで戦うでしょう。他の個体が全く存在しなければ、1143-2の効果は1143-3と同等のものとなりますが、警戒声を発することはありません。この状態を数日以上生き延びた1143-2被験体は、筋肉量が著しく増加し、精神活動が低下し、毛皮が抜け落ちます。3ヶ月間生存した個体であるSCP-1143-2-19は、著しく厚い皮膚の獲得、血液凝固速度の増加、痛みへのかなりの耐性、代謝率の上昇をも示しました。

効果1143-1は残る5%に発生します。犠牲者は頻繁に縄張りのにおいづけを行うために停止しながら、ゆっくりと石に近づきます。石と接触すると、彼らは体の一部を小さく切開して石に少量の血液を塗りつけ、6時間20分の間、動くことなく石を見つめ続けます。これが完了すると、彼らはいくつかの例外を除き、通常の社会活動を再開します。彼らは小さな食物の「供物」を石の基部に置き、機会があれば、反射性のある、または明るい色のオブジェクトをその周囲に配置します。効果1143-1の対象は知能レベルの有意な増加を示し、できるだけ多くの他個体をSCP-1143に曝露させるために他の個体と協力します。効果1143-1曝露時の行動には次が含まれます:

  • SCP-1143を曝露されていない巣穴の入口の外に配置する。
  • SCP-1143を食料や水源に近い場所に移動する。
  • 曝露されていない群れに協力して優位個体の地位を得て、その後群れを威圧することで曝露させる。
  • 曝露されていない巣穴にヘビなどの捕食者を誘導し、群れの逃走経路にSCP-1143を配置する。
  • 別の群れから幼体を攫い、SCP-1143に曝露させる。
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