アイテム番号: SCP-1162
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1162は現在サイト-31の標準的な5x5x5mの部屋に収容されています。SCP-1162は収容違反を防止するために、少なくとも1週間に1度は起動しなければなりません。起動しなかった場合、下記のように場所をランダムで移動します。
説明: SCP-1162は現在、サイト-31収容室4のシンダーブロックに空いた穴です。測定の結果直径およそ14.5cmで、深さはそのときの使用者によって変化します。シンダーブロックの一部は今でも穴から見えます。しかし、内部はどんな光源でも少しも照らすことは出来ず、穴は常に暗いです。
SCP-1162が起動されると、穴の奥へと達する感覚があり腕の周囲を動かすことが出来るようになり、指でSCP-1162の現在位置の表面と同様の堅い感じの物に触れ、そして指先に小さな物を発見します。これらの物は使用者が過去に無くした何かか、もしくはこれまでの人生で捜していた物だと一般的に認められました。しかし、物を取り戻すと同時に被験者の別の物が消えてしまいます。これに加え、SCP-1162に入れられたどんな物も誰かに触れられていなければはすぐに消滅します。
SCP-1162が168時間毎に少なくとも1度起動されなければ、2000km以内の他の石やコンクリートやレンガの壁あるいは床にランダムに移動します。移動後にも穴は残りますが、異常な特性を示しません。SCP-1162を破壊するもしくは後ろから見る試みは即時移動を引き起こす原因となり、最後に移動した時間に関係なく起こります。
補遺: SCP-1162は機動部隊ゼータ-9(別名"メクラネズミ")のエージェント・パークスによってSCP-184の影響を受ける地域の日常的な調査中に発見されました。それはその時、█████████(中国)の業務用トンネルのコンクリートの階の穴でした。エージェント・パークスは偶然にも懐中電灯を穴に落としてしまい、穴に手を入れると即座に、シャーピーで背中に彼自身の名前が書かれたNES版スーパーマリオブラザーズ2のコピーを取り戻しました。後に所持品を確認したところ、エージェント・パークスの必需品から標準的レーションパックが無くなっていることがわかりました。SCP-1162は1週間起動されないままにされる前に現地で3ヶ月間実験され、インドの捨てられたオフィスビル内の壁に移動しました。その当時"魔法の穴"の噂がオランダ、ベニス、エジプト、グリーンランドで立ちましたが、再び移動を許したために失われました。200█年4月16日にサイト-31の現在の場所に現れ、以来ここでずっと収容されています。
実験ログ: 以下はSCP-1162で行われた全ての実験ログです。
被験者: エージェント K████████
回収した物: 1つの標準的支給品のM1911A1の弾倉。空の。
失われた物: 財布。中身ではなく財布。
メモ: 愛用していた財布だったんだがな。金が残ったのはせめてもの救いか。
被験者: クレフ博士
回収した物: 1包みのアクイラのウクレレ弦
失われた物: 1包みのダダリオのウクレレ弦
メモ: まあ、妥当な交換と言ったところかな。
被験者: D-4010
注: D-4010は靴、靴下、宝石類をつけず、標準財団D-クラスユニフォームだけを着ており、この実験の間彼の身体に他のいかなる物も持っていませんでした。
回収した物: 1つの半分中身の入ったワイルドターキーバーボン
失われた物: 1つの財団D-クラスユニフォーム
メモ: だよね。
被験者: D-4010
注: 被験者は全裸で何も持っていませんでした。
回収した物: D-4010の1987年の運転免許証
失われた物: 被験者はSCP-1162から手を出すと即座に激しい腹痛を訴え、崩れ落ちました。彼の左の腎臓が無くなっていることがわかり、腎臓に至る全ての血管はきれいに切断されていました。
メモ: 今後は服を着て実験するべきだな。少なくとも1つ何かを持って。
被験者: エージェント G█████
回収した物: [削除済]
失われた物: エージェント G█████の左の靴の靴紐
メモ: 生物的もしくはミーメティックなもの、あるいはKeterクラスSCPを捜索しているエージェント達は、完全なセキュリティ下で無い限りSCP-1162を使用することは禁止されています。
SCP-1162はレベル1以上のクリアランスを持つ者には公開されます。拡張実験ログはこちらから。