SCP-1798(記録用:Boeing's Best / ボーイングの全力)
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アイテム番号: SCP-1798

オブジェクトタイプ: Ectoentrophic

収容レベル: Yellow

特別収容プロトコル: 全SCP-1798実例は、サイト-37の連続的な音声観測下にある特別指定ガレージに収容します。

SCP-1798実例の物理的利用は、サイト管理者オライリーから書面で承認が下りた場合に限定されます。しかしながら、ライブ映像および音声は全ての研究職員に利用可能となっています。過去の記録の転写はサイト-37アーカイブで見つけることができます。

収容外で発見されたSCP-1798実例は収容手順1798に応じて速やかに収容し、必要に応じて記憶処理を行います。

説明: SCP-1798はメタリックシルバーに塗装された87台のホンダ・シビック(2001年ごろのモデル)の集まりを指す総体的呼称です。

ランダムな間隔で、2001年以降、SCP-1798はランダムな私道に出現します(詳細は補遺1798-03を参照)。これまでのところSCP-1798実例が出現する場所・時間帯・間隔にはパターンが見出されていません。実例は何処にでも出現する可能性があり、別々の国に数分で出現することもあれば、これまで出現記録の無い国に4年の間隔(2005-2009)を置いて出現することもありました。

ランダムな間隔で、SCP-1798実例は、モールス信号のパターンでクラクションを鳴らし始めます。SCP財団が取得したメッセージはサイト-37のアーカイブに格納されており、現在は財団イントラネットにもアップロードされています(補遺1798-01参照)。これらの信号の明白な発信源は見つかっていません。バッテリーやクラクションの取り外し、更にある一例においては車を完全に解体した状態でも、信号発信には影響が及びませんでした。

SCP-1798実例は既に登録されているホンダ・シビックと一致するナンバープレートを有していますが、これらの該当するホンダ・シビックは必ずしもメタリックシルバーの塗装が施されてはいません。また、SCP-1798実例のエンジンにはホンダ社のマークが存在せず、代わりに“フライボーイズ・エンジン・カンパニー”というマークがあります。同名のエンジン会社は現在存在していません。

補遺1798-01(復元されたメッセージのサンプル):

実例 日付 メッセージ
1798-04 2004/6/17 その当時の私はただ単に飛ぶことを学びたいだけであった。
1798-67 2007/9/20 今、私たちには平和な時代に使われる機械の開発に全力を捧げる義務がある。
1798-35 2008/12/11 様々な方面への調査を行った後、私は教育のためにロサンゼルスのグレン・L・マーティン学校へと割り当てられた。
1798-55 2009/4/28 この文脈から言えば、最初の論理的な開始点は、商業飛行艇の開発だ。
1798-12 2010/12/31 少しばかり荒っぽい飛行だったな。エンジンに問題があるのか?
1798-24 2012/7/14 このプロトタイプは若干疑わしい。私自身がテスト飛行をしても構わないかね?
1798-27 2013/8/03 我々は新しい科学と産業の開拓者として着手したのだ。私たちの問題は、誰も斬新なアイデアだからといって「不可能だ!」と一蹴できないほどに新しく、珍しいものであった。
1798-63 2014/2/1 それにもかかわらず、彼は大局的に物を見る的確な能力を示した。彼は木を知っており、同時に森林の重要性を把握することができたのだ。
1798-32 2014/2/2 翼支柱の上に幾つか余分な補強を付けることは可能か?

補遺1798-02: 2012/6/18、数台のSCP-1798実例が、旗を横窓にダクトテープで留めた状態で出現しました。これら実例の窓は上下動によって雑な手旗信号メッセージを伝達してきました。これの実行に際して、2001年型のホンダ・シビックに設置されている従来のモーターには不可能な速度で窓が開閉したのは留意すべき点です。原因を探るための分解は承認が保留されています。

補遺1798-03: 2012/1/12、SCP-1798がある家の正面に出現した際、その家の外に設置された監視カメラがSCP-1798出現の瞬間を記録していました。映像には、黒い服を着た正体不明の人物がSCP-1798を運転して私道に乗り付け、駐車、下車して去っていくのが記録されていました。これまでのところ、ビデオの分析で性別・特徴・人種の特定には成功していません。

補遺1798-04: SCP-1798-070の回収時、切断され激しく焼損した人間の片手が後部座席から発見されました。DNA検査では決定的な結果が出ていません 補遺1798-07に続き、決定的結果が確認されました。詳細は補遺1798-07を参照。

補遺1798-05: SCP-1798-075の回収時、切断され激しく焼損した両足がアクセルペダルに結び付けられているのが発見されました。どちらの足も靴を履いておらず、両方のDNAサンプルは実例070の手と一致しました。

補遺1798-06: SCP-1798-076の回収時、激しく焼損した胴体と片手、記憶処理薬のケース2箱、そしてトランク内からは生のダモリエイト薬1のケース1箱が発見されました。記憶処理薬とダモリエイトの起源は現在不明です。世界オカルト連合は最近には工作員の死を阻止するための装備に損失を被っておらず2、記憶処理薬の損失報告も寄せられていません。

補遺1798-07: SCP-1798-076の回収時、トランクからは、ウィリアム・E・ボーイングの切断された頭部も発見されています。この頭部は事前に回収されたオブジェクト群と異なって激しい焼損は無く、通常であれば死後長期にわたって放置されれば見られるはずの腐敗を示しませんでした。ウィリアム・E・ボーイングの遺体の発掘により、回収された手足および胴体とDNAが一致することと、ボーイング自身の遺体は損なわれていない状態であることが判明しました。肉体的にも遺伝的にもボーイングと同一である死体の起源は現在不明です3

補遺1798-08: SCP-1798-087は、以前に確立されたパターンとは逆にボーイング787ドリームライナーの形状を取り、サスカチュワン州の農家の外に乗り捨てられていました。地域住民は何ら異常な音を報告していませんが、周辺の地面は明らかにこの実例が着陸したことを示します。また、787ドリームライナーの消失の報告もありません。機内では、客室乗務員のものを含む296の座席全てにウィリアム・E・ボーイングの焼損した五体満足な死体が着席していました。実例着陸の見たところの原因は、ボーイング787全機の運航停止を齎したバッテリー火災である点には留意すべきです。

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