SCP-2354(記録用: Reasonable Accommodations / 合理的配慮)
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アイテム番号: SCP-2354

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 全てのSCP-2354実体は探し出され、アクセスできない状態にされます。この取り組みは、必要と認められた場合に建造物の異常に携わる他の機動部隊から支援を受けて、機動部隊パイ-7 ("ボタンプッシャー")が先導します。

SCP-2354実体を探し出しアクセスできない状態にするために、手順2354-05は異常の影響を受けているとみられる建物内のエレベーターに実施されます。この手順は以下の通りです。

  • フロア選択ボタンの目視検査。SCP-2354にアクセスするために使用されるボタンは通常、建物に実在するフロアと対応していません。これらのボタンはほとんど悪影響を与えることなく除去できます。
  • すべてのフロア選択ボタンの順次操作。SCP-2354実体は、実在のフロアに対応しているフロア選択ボタンでごくまれにアクセスすることができます。この場合、フロア選択ボタンはSCP-2354にアクセスできないようにするために再配線を必要とします。
  • クモ指症1を患っている人物によるエレベーターの操作。使用者がクモ指症を患っている場合、正常に機能するフロア選択ボタンを使用しても、代わりに建物内のSCP-2354実例につながる可能性がごくまれにあります。この現象の研究は現在進行中です。

財団の全ての施設は、SCP-2354実体が施設内に現れないようにするため、1990年のアメリカ障害者法(ADA法)を遵守しないままとなっています。

財団の法律研究家は現在、SCP-2354を無力化するためにADA法廃止の実現可能性を検討しています。SCP-2354と法案の関係が完全に把握されるまで廃止を試みるべきではありません。

説明: SCP-2354はアメリカの高層ビルに現れる異次元のフロアの総称です。SCP-2354実体は1990年アメリカ障害者法2を遵守した企業の所有する建物に影響を与えます (42 US Code§12101)。これらには、公共施設を持つ企業や障害者を雇用する企業が含まれます。ADA法の遵守に必要な全ての基準を満たすと、SCP-2354実体は建物内に現れます。

SCP-2354は外観と使用用途の点では、影響を受けている建物内の他のフロアと似ていますが、明確な相違点があります。SCP-2354内部の全てのボタンは300メートル奥まっています。これらの凹部は空間的に異常ではなく、長く、中が空洞の突起物が、その凹みが出現した物体から生じています。顕著な遅延はあるものの、凹んだボタンも機能を保持します。フロアのレイアウトには、地下道や歩道橋など、これらの突起によって作られた障害物を考慮した機能が組み込まれています。SCP-2354内で発見された重要な生成物は補遺02に記載されています。

SCP-2354実体は影響を受けている建物内に物理的に存在するようには見えず、エレベーターを介してのみアクセス可能です。フロア選択ボタンはSCP-2354の影響を受けた建物のエレベーターに現れます。これらのボタンは、押されると、エレベーターの乗員全員を影響を受けた建物のSCP-2354実体に運びます。実体に人が存在する間エレベーターがフロアの間で静止しているため、エレベーターがSCP-2354に移動するメカニズムは現在のところ不明です。

SCP-2354実体は以前に使用された形跡があります。伝票、記録文書、および社内メモは、ほとんどのSCP-2354実体で見つけることができます。これらの文書は通常、会社の業務内容に合致する日常業務に関するものです。しかし、フロアの従業員を説明する文書に異常が見られることがあります。文書の異常な点は、正常な生体構造を持つ人間の言及が無いことです。これらの文書のまとめは文書2354-03にあります。

補遺01: SCP-2354実体は1988年5月9日に米国議会の上院で発生した超常現象であるEE-0742の結果として顕在化し始めたと考えられています。 この現象の間、██████ ████上院議員(D-██)は障害者を差別から守るための法案を提案する演説を行っていました。スピーチを通して随所に見られたのは、「重度のクモ指症」を患った、上院議員の兄弟への言及でした。上院議員は繰り返し彼の兄弟のような「指骨の障害を持つ人」を保護する必要性について力説し、法案がどれほど彼らの役に立つかについて詳述するスピーチに3時間を捧げました。

HELP3 に潜入している財団のエージェントは、上院議員たちが異常を引き起こした状態で言及をしていると考え、この障害に関するセクションを削除しました。その後の████上院議員についての調査で、彼の兄弟はクモ指症を患っているものの、スピーチに述べられている程度ではないことが明らかになりました。上院議員は後に拘束され、法案の提案に参加した全員が記憶処理をされました。修正された法案は後に1990年のアメリカ障害者法として成立しました。

補遺02: SCP-2354実体内で発見された重要な生成物

SCP-2354実例 所在地 説明
SCP-2354-7 テキサス州ヒューストン市 JPモルガンチェイスタワー  ████ブランドのデスクトップコンピュータ。同じブランドの他のデスクトップと似た外観をしていますが、電源ボタンとDVDドライブの取り出しボタンは300メートル奥にあります。デスクトップは電源が入り、正常に機能しますが、CPU温度が高くなることが確認されています。コンピュータをさらに詳しく調べると、突起がCPUのヒートシンクを突き抜けてその効率を妨げていることがわかります。
SCP-2354-49 ニューヨーク州ニューヨーク市 タイムズスクエアタワー  機能を果たすために、300メートル下方向に向きを変えなければならないほど引き伸ばされたステープラーのメインアーム。梯子付きの深さ300メートルのトンネルが近くにあり、使用者はステープラーの下部操作アームを使用できます。ステープラーは正常に機能するようです。
SCP-2354-104 テキサス州ユーレス市 バーガンディタワー事務所ビル 事務机の上に水平に横たわるWD-40ブランドのスプレー潤滑剤。チューブが缶の底から300m伸びており、SCP-2354-104内の複数の壁を貫通しています。缶は動かせないようですが、通常通り潤滑剤を供給できます。
SCP-2354-152 ペンシルベニア州レディング市 ██████████データセンター SCP-2354-152は影響を受けた建物内にある他のサーバールームに似ています。フロアにある全てのサーバーラックのそれぞれから金属製のチューブが貫通し突き出しています。いくつかの床下の空間、地下道、およびその他の特徴が、チューブでふさがれたサーバーラックに接近することを可能にしています。それらを場所を突き止めることが困難であるにもかかわらず、部屋の全てのボタンは十分に使用可能で操作可能であるように見えます。
SCP-2354-233 ハワイ州ホノルル市 アラモアナセンター 「役に立たない機械」のおもちゃに似た小さな木箱。通常はレバーまたは手を介して押されるオフボタンを、自身でオフにすることを唯一の目的とした珍奇な装置。装置は底にボタンの付いた深さ300メートルの長方形のくぼみを有しています。ボタンを押すと、くぼみの横にある木製のカバーが開き、大きくて不格好な手に似た長さ300メートルのプラスチックの物体が装置から現れます。その後、オブジェクトはゆっくり回転してくぼみの中に下りていき、その後再び現れてゆっくりと初期位置に戻ります。この過程は完了するまで1時間かかり、ボタンがもう一度押されると同じ動作を行います。繰り返しテストを行っても一貫した結果が得られており、デバイスが正常に機能していることを示しています。
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