SCP-2504(記録用:Emergency Services/緊急対応部隊)
アイテム番号: SCP-2504
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2504の性質上、その完全な収容を行うことは不可能となっています。収容手順ではSCP-2504-1実体に言及するメディア上の情報の発生および拡散の統制を行います。SCP-2504-1実体の異常な性質に言及しているソーシャルメディアは即座に削除されなければなりません。そうしたコンテンツに関連していたアカウントは一時的に削除または凍結されます。
説明: SCP-2504はイリノイ州███████の街で緊急対応出動が必要とされたときに発生する異常なイベントです。現在まで、SCP-2504イベント間に識別可能なパターンは確認されていません。意図的にこのイベントを開始しようとする試みはこれまでのところ失敗に終わっています。イベントは通常、緊急通報番号への連絡によって緊急事態が報告された際に開始されます。このイベントが発生すると、SCP-2504-1実体が出現し、報告された緊急事態に対処しようとします。
SCP-2504-1はSCP-2504実体のうち記録に残っている複数の実体を指します。SCP-2504-1はこの街における複数の緊急対応部門の機材や人材によって構成されています。しかしこの現象の分析によれば、こうした実体が緊急部門のメンバーもしくは緊急部門自体によって管理されていた、もしくは指揮下にあったという事実はありません。識別されている実体については下記のリストを参照してください。
SCP-2504-1-1: [消防署] - クイント型消防車。エンジンナンバー9056、ライセンスナンバー████-███。
SCP-2504-1-2: [警察署] - PPV。ライセンスナンバー████-███。
SCP-2504-1-3: [警察署] - 警察用ワイルダー████。SCP-2504-2やSCP-2504-4とと共に現れることが多い。
SCP-2504-1-4: [警察署] - 警察用ベントレー███████。SCP-2504-2やSCP-2504-3と共に現れることが多い。
SCP-2504-1-5: [消防署] - ███████████・ビッグが指揮するチーム。詳細については補遺2504-1を参照。
SCP-2504-1-6: [██████████] - エージェント████████ ███████。詳細については補遺2504-2を参照。
SCP-2504-1-7: [救急隊] - I型救急車。ライセンスナンバー████-███。
SCP-2504-1-8: [救急隊] - ███████████・リチャーズが指揮するチーム。
現在のところ、SCP-2504-1実体がどこから現れるのかはわかっていません。実体は通常、緊急通報がなされた場所にもっとも近い角の向こうから現れます。緊急事態に居合わせた市民は、通報をした際にちょうど緊急車両がすぐ近くにいたのだろうと考えます。防犯カメラの映像は、多くの場合において、こうした考えを支持する証拠となります。しかしながら、そうした証拠映像とSCP-2504イベントの間に起こった出来事の間に不一致が起こることもあります。
SCP-2504-1の活動はプロフェッショナルの仕事であり、手順に欠陥や不手際はほとんどありません。事態が解決されると、SCP-2504-1実体は一般的な事後処理手続きを行います。それが終わると、人型の実体は車両に戻り、通報のあった場所を後にします。出現のときと同様に、その姿が見えなくなると実体は消失します。SCP-2504-1を追跡しようとする試みはこれまでのところ失敗に終わっています。実体に設置された追跡装置は実体が見えなくなった直後に送信を停止しました。実体を追跡しようとする試みは、すべてのエージェントが追跡中に実体を見失う結果に終わっています。
SCP-2504-1実体による活動の記録が、その実体の性質に関連している緊急対応部署にある適切な文書ファイルの中に出現します。これらの書類に関わる手続きがどのように行われ、それぞれの部署の内部に配置されるのかはわかっていません。
補遺-2504-1: SCP-2504の発見時においては、車輌の実体だけが確認されていました。その運転手は識別することができず、いくつかの事例においては視認することすらできませんでした。このことから、SCP-2504-1-1とSCP-2504-1-2は自律稼動しているものと思われていました。SCP-2504の研究が進むうちに、SCP-2504-1-3から6までが発見されました。SCP-2504イベントの間、機動任務部隊デルタ13のメンバーがSCP-2504-1実体として現れた人員と接触することができました。いくつかの短い会話が記録されています。
回答者: SCP-2504-1-3および-4
質問者: エージェント ロイド
序: 武装した加害者とSCP-2504-1-2および3・4との間に短い衝突があった後、エージェント ロイドはこの二人に質問を試みた。
<記録開始>
ロイド: あの、いつからこの仕事をされてるんですか?
SCP-2504-1-3: ずいぶん前からだよ。ベン、いつからか覚えてるか?
SCP-2504-1-4: 確か73年からだったと思うが、正確には覚えてないな。そういうのはあまり言いたくないんだ、年を取ったように感じるからね。
ロイド: もう少し時間をいいですか。この街を守るあなたたちのような人に出会えて嬉しいんです。
SCP-2504-1-3: そんな大それたことじゃないさ。すべての問題に対処するには時間が足りないよ。
SCP-2504-1-2: <不明瞭な会話が無線機から聞こえる>
SCP-2504-1-4: どうやらもう行かねばならんようだ、また別の通報が入ったらしい。あんたは面倒ごとに巻き込まれないようにしろよ。
ロイド: わかりました。
<記録終了>
結: 実体は素早く撤収し、視界から見失われたために位置は特定できませんでした。
序: SCP-2504-1-5が出動したSCP-2504イベント間の短い記録です。ヴィーラーという名の実体メンバーの一人がSCP-2504-1-1に装備を戻しに行った際、他の実体と会話を行いました。この記録はそのとき彼の近くにいたエージェントによって行われたもので、内容は他のSCP-2504-1-5のメンバーと火災についての議論を行っているものです。
<記録開始>
ヴィーラー: そう……俺はこういう仕事が好きなんだよ。生きてる実感を得られるんだ! 火に向かってるとき、そんな感じにならないか? 興奮するだろ。ほら、なんというかさ……うーん、いい言い方が見つからないんだが。
ビッグ: ヴィーラー、わかるよ。そういう感覚が俺のケツについた火を消してくれたこともある。いつだか―(実体が大きな装備品を落とす)くそ! ああ、そういう興奮が俺を救ってくれたこともある、毎回じゃないがな。火に巻かれたことはあるが、こうして生きてる。この仕事ではそれがすべてなんだ。俺は人生をこの仕事に捧げられるなら、火傷することだって楽しく思えるよ。
<記録終了>
補遺-2504-2: 情報はレベル4クリアランスの制限を受けています。
職員ファイル・ナンバー████-██████-█-██の抜粋
氏名: ████████ ███████
地位: エージェント
現在の状況: 生存 行方不明、おそらくは死亡
現在の位置: 不明
元の勤務場所および所属部隊:
サイト-823
機動任務部隊イータ92
████████-████
身体状態: [データ削除]
追記: 事件記録████-Aと事件記録████-Dを参照のこと。
事件記録-████-A.
日付: 1983/██/██
機動任務部隊イータ92は異次元的異常の特定および追跡の任務に当たっていました。ある異常なオブジェクトが発見され、事前の調査報告にはなかった新たな反応を見せました。エージェント████、████████、█████および███████がオブジェクトを回収するために選抜されました。目的地に到着すると、チームは武装した個人の集団に呼び止められました。このとき、チームとの通信が突然失われました。[編集済み]。すべてのエージェントは行方不明になるか、おそらくは死亡したものと思われます。続いて出動した第二チームが異常なオブジェクトを回収しました。これはSCP-████として登録されました。
事件記録-████-D
日付: 1987/██/██
SCP-████の調査中、SCP-████を通じてアクセスできる異空間を調査していたチームが、███████の近くにある倉庫で起こった争いについて書かれた新聞記事を発見しました。
イリノイ北部での銃撃戦が大火災の引き金に。死傷者多数。
████/██/██、午後4時15分ごろ、███████警察は武装した二つのグループによる争いを鎮圧するためにSWATチームを出動させたことを発表した。一般の警官隊による最初の介入は失敗し、SWATチームが両グループを鎮圧して事態を解決した。
この後、衝突の際に行われた銃撃戦の影響で近くの建物から火災が発生。消防隊および救急隊がただちに到着し、消防士による消火活動が行われたが、火はすぐに燃え広がり手がつけられなくなった。
この火災による爆発で、建物の一部が崩壊し、事態に対応していた当局の職員複数が死亡、また身元不明の個人1人が死亡した模様。
この身元不明の犠牲者は後に、事件記録████-Aに記載されている事件で行方不明になったエージェント███████であると特定されました。緊急対応当局に確認したところ、彼は財団の標準的制服を身につけていたということです。███████はこの争いを始めたグループの一員であるとされていました。逮捕された両グループのメンバーは、逮捕後すぐに行方不明になっていました。警察の記録には彼らが逮捕されたという証拠は残っていませんでした。この事件に関する一般的な認識では、この事件はギャングの抗争によって引き起こされたとされています。調査が進められています。
ページリビジョン: 9, 最終更新: 05 Jul 2022 10:12