アイテム番号: SCP-2621
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2621構成部品の大半はサイト-27に収容されています。
- SCP-2621-1は、地下6階、サイト焼却炉の向かいに位置するB号室に収容します。
- SCP-2621-2は、防火収容庫に収容します。
- SCP-2621-3および-4は、B棟の保管ロッカーに個別に収容します。
- SCP-2621-5は、医療ベイの冷凍保管ユニット内に収容します。
SCP-2621-6の完全収容は現時点では不可能です。当該実例からの送信は傍受され、記録に残されます。
説明: SCP-2621-1から-6は、ある一体の異常なヒト型実体を構成する身体のパーツです。これらは本質的に非生物学的ですが、一見するとごく普通の人間のように見えます。合体させた場合、各々のパーツはロケットの機能を模倣すると理論上想定されています。SCP-2621-1~-4および-6は収容下において加齢や腐敗が観察されていませんが、-5は通常速度で腐敗しています。
- SCP-2621-1 (左腕): SCP-2621-1には通常ロケットの胴体にあるものと同じような開口部があり、内部には未知の金属物質が内張りされています。SCP-2621-1はこの内部に蓄積されたあらゆる物体(以下、“燃料”)を分解することができます。これらの物質は開口部の敷居を越えて内部に入った時点で消失します。
- SCP-2621-2 (右腕): SCP-2621-2は特異性のある外見的特徴を有していません。SCP-2621-2は、燃料がSCP-2621-1に補充されると発火します。3,000°C以上もの温度に達するにも拘らず、当該実例はダメージを受けません。収容下にあるSCP-2621の身体パーツも、-5を除いては、同じく結果として発生する熱に影響されません。
- SCP-2621-3 (胴体/骨盤部位): SCP-2621-3の胸部には直径0.25mの開口部があります。この開口部は、空隙に収まるようサイズ調整されたロケットの操縦室内に繋がります。空間の周囲に沿って、恐らく実体内部の他のエリアに続くドアが幾つか存在しますが、今日までこれらを開ける試みは成功しておらず、更なる研究は禁止されています。SCP-2621-3のペニスは骨盤を回り込むように延伸して肛門に挿入されており、体内に位置する備蓄から栄養素などを吸い上げる生命維持システムの役割を果たしていると考えられています。
- SCP-2621-4 (左脚): SCP-2621-4は全体的にロケットの外層と熱防御システムを模した素材で作られています。SCP-2621-4の内装の性質は不明であり、太腿に存在する開口部はミニサイズの防爆扉で封鎖されています。
- SCP-2621-5 (右脚): グレゴリー・ウォード1と遺伝的に合致しています。当該実例は中程度の腐敗を呈しており、収容以前はダクトテープで実体に貼り合わせられていました。
- SCP-2621-6 (頭部): SCP-2621-6は現在、地上~200,000km上空の軌道上に位置しています。SCP-2621-6は定期的に、オリオン座の一点に向けた遭難信号と考えられる送信を行います。財団の言語学者たちは今日までこれらのメッセージを解読できていません。
回収: SCP-2621は19██/██/██、ラスベガスのショッピングモールで発見されました。目撃者の証言によると、当該実体は長めのトレンチコートを始めとするボロボロの衣服に身を包み、明らかに片足を引きずっていました。SCP-2621はコートの中に商品を詰め込んでいる様子を警備員に見咎められ、簡潔な格闘の後に“爆発”しました。この際、右腕が発火して衣服を燃やすと共にSCP-2621-5を損傷させ、SCP-2621-6は建物の屋根を突き抜けて射出されました。警官2名が軽度の火傷の治療を受け、爆発はガス漏れによる事故として説明されました。
補遺: -1と-2の関連性についての実験において、-1の外層に設置型マイクが取り付けられました。このマイクは、各々の燃料補充の間の期間に実例内部で何らかの動きが生じていることを記録しました。同様の物音が、-5を除く収容下のSCP-2621他パーツの内部でも記録されています。現在は各実例の完全な内装を見ることができないため、内部空間には固有の実体が存在していると仮定されています。問題の実体と意思疎通する試みには何の返答も得られていません。