SCP-287(記録用:Spectral Manifestation Sword/霊召喚剣)
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scp-287.jpg

SCP-287。腐敗が進んでいる状態に注意。

アイテム番号: SCP-287

オブジェクトクラス: Euclid(更なる研究待ち)

特別収容プロトコル: SCP-287は研究に用いられない時は電気的に接地しているコンテナ内に安全に保管できます。現在の収容手順には、SCP-287にぴったり一致するよう内側がゴム加工された3.5m×15cm×10cmの木製の箱が用いられます。この報告書の日付時点ではこれ以上手の込んだ手順は必要ありません。しかしテストへ使用する最中は、すべての職員はSCP-287の扱いは以下の点を守って下さい。

  • SCP-287を扱っている職員は、SCP-287が保護コンテナ内にある場合でも常に絶縁グローブを着用する必要があります。アーティファクトを流れた電気はどのような量であれ、最終的に対象を活性化させる原因となる可能性があります。結果として生じる影響は容易に目に見えないもしくは直ちに害を及ぼすことはないかもしれませんが、現在SCP-287により生じた長期の健康災害は知られていません。
  • SCP-287を輸送している際は適切なテスト位置に着くまでいかなる理由があろうとも保護コンテナから離してはいけません。
  • テストの目的のために保護ケースから、あるいは保護ケースへSCP-287を移動させる際、アーティファクトに決して損傷を与えることがないよう十分に注意して下さい。これはSCP-287上に表れる腐食の除去も含まれています。あらゆる剣の状態の変化がそのイベントの記憶が残らない[データ削除済み]の原因となることが観察されています。そのようなイベントの後に剣に長期間触れることによる影響は現時点では未知です。そのようなイベントの長期間に渡る影響もまた現時点では未知です。
  • SCP-287の扱いは、レベル2/287の特別許可を与えられた財団代表の監督下によってのみ許可されます。許可を得た監督者のリストは[データ削除済み]を参照して下さい。
  • SCP-287のテストはO5によって特別許可が与えられない限りは指定された試験施設内でのみ行われるべきです。
  • 保護コンテナ外に出されているSCP-287は、実験装置にかたく固定されている場合を除き常に両手で慎重に保持されなければなりません。いかなる場所いかなる状況においても、SCP-287は武器のように振われるべきではありません。その腐食状態やこれまで見られたSCP-287に対する僅かな損傷の結果として得られる影響により、そのような行いは使い手と近くの財団職員に対しサイトの機材と設備への予測可能な損傷を伴う悲惨な結果をもたらすことを示しています。対象をこのように持つことすら認められません。

上記の手順に違反した場合、調査が行われて全ての関係者は終了の対象となりえます。

説明: SCP-287は柄頭から先端まで78cm、重さ1077gのバイキングの長剣です。剣は腐食が進んだ状態であり、そのために非常に脆弱です。鉄製であると推測されますが、剣からサンプルを取り出そうとする試みは[データ削除済み]結果に終わりました。

現時点ではいかなる状況下でもサンプルは取得されるべきではありません。

いかなる量であってもSCP-287に通電することは、その地点から100m以内に全身像の霊的存在が出現する原因となります。この範囲は予備試験を行ったM█████博士により"Ethereal Anomaly Field." (E.A.F.)と呼称されています。霊的存在出現の継続時間は今のところ未知ですが、流れた電気の量と関係しているように見えます。電流の強さが視認できる霊的存在の明瞭さと数を決めているように見えますが、E.A.F.の効果範囲を目に見えて変化させているようには見られません。霊的存在の出現数は、剣を通して流れた電流の強さに応じて2個体から28個体の範囲になることが確かめられています。

霊的存在は、貧弱な輪郭だけの存在からバイキングの将軍ように見えるものまでのいずれかの外観をもちます。霊的存在は常にバイキングに見え、お互いにもしくは目に見えない敵との戦闘に従事しており、彼らの周囲には気付いていないようです。彼らの着衣に基づく正確な年代は未解明です。現在までその霊的存在に対するいかなるアプローチも行われていませんが、███████氏の死体によって証明されるように生物に物理的に害をなすことが可能だろうと推測されています(発見を参照)。

初期試験により、SCP-287の柄頭から先端まで流された電流は実際に██%増幅された電流となることが確かめられています。先端から柄頭へ流されれば、SCP-287は抵抗器のように動作し電流を██%減少させます。この振る舞いはオームの法則を完全に無視しています。電流の方向が霊的存在出現に与える影響は未知です。電流の伝達が可能な手段の無い地点で剣に電気を与えることは、霊的存在出現や記録されている他の影響を引き起こしません。

発見: SCP-287は20██年1月██日にアイスランドの村██████外部の埋葬塚から回収されました。激しい一連の嵐の余波の中、不安な市民らから地方自治体事務所に、村の北でバイキング時代の武器と鎧を用いた大規模な戦いが発生している、といった突拍子も無い報告がなだれ込んだ事でエージェントらはその存在に気付きました。嵐はこの文書の執筆時点ではありふれた性質のものと推定されています。埋葬塚の周辺で幽霊が出現すると村人の間で以前から噂され、その地域に調査員が赴いていましたが、その嵐まで決定的なデータは得られませんでした。

到着後、エージェントらは言われていた戦闘員を見つけることができませんでしたが、近くに一人で住んでいた45歳の███████氏の死体を発見しました。███████氏は首が切り落とされており、彼の頭部は数メートル離れた有刺低木林の中で見つかりました。死体と頭部は研究のために回収されました。詳細な調査の結果、近くの埋葬塚が嵐の最中に繰り返し落雷を受け続けていたという痕跡が見つかりました。埋葬塚の発掘により、雷を塚に集めて埋葬された戦士の剣を通し、地面に流していたとみられる低品質な鉄の避雷針の残骸が見つかりました。

その墓は下に置かれた戦士の死体が完全に朽ちるまで、"鉄の杭"もしくは避雷針と剣が接触しないように整えられていると報告されました。これはSCP-287の極度に傷んだ状態の説明になります。

報告によれば、最初の位置から剣を回収する際、その回収を担当した塚内部のエージェントらは突然[データ削除済み]、お互いの首を絞めようとしている状態で埋葬塚の上で発見されました。どちらも激しく怒鳴り合っており、塚外部にいたエージェント███████による説明を元にすれば用いていた言語は"おそらくバイキング████"です。エージェント███████と████は無事に2人を引き離しました。

拘束し、近くに横たわっていた剣から距離を置けば2人のエージェントは即座に回復し、その後の義務的な精神医学的調査によって2人はその出来事の記憶を持っていないことが確かめられました。

回収された埋葬塚の物品(その剣を含む)はセクター25に移され、そこで初期試験が行われました。

一般的なSCP判別試験が埋葬塚から得られた全てに対して行われました。剣を除く全てはありふれた物だと確かめられました。塚の物品の完全なリストはSCP記録セクション287-1で確認できます。この文書の執筆時において、███████氏の残骸を含む実際の遺物はSCP-287と共にサイト上に保管されています。██████村の人々はAクラス記憶処理を受けました。

補遺287-1: 20██年██月██日。SCP-287の本格的な調査の開始、承認待ち。M█████博士が研究部門のリーダーに志願しました。

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