SCP-4927(記録用:Have a Nice Flight / どうぞ素敵な空の旅を)
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アイテム番号: SCP-4927

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-4927発生地点の近隣にいた全ての民間人に記憶処理を施し、最寄りの人口密集地へ移送します。記憶処理が失敗した場合、カバーストーリー “霧深い夜” が有効化されます。

説明: SCP-4927は空港跡地、もしくは年間就航便数が100便以下の空港で、2:00 AM~4:00 AMの間に発生する現象です。SCP-4927は霧の発生から始まり、それに続いてSCP-4927-1と指定される民間航空機が着陸します。SCP-4927-1実例は1945年~1990年の間に製造された生産中止モデルです。

着陸すると、SCP-4927-1はゲートを開き、乗客と乗務員 (それぞれSCP-4927-2及びSCP-4927-3) を降機させます。SCP-4927-2個体群は1945年~1990年にかけての典型的な衣服を着用しています。SCP-4927-3は空港職員として振る舞います。現時点では、警備員と降機ドアの受付係のみが確認されています。1体のSCP-4927-3個体が必ず、SCP-4927-1は著名な人口密集地に向かうフライトの途中で一時着陸した旨を通達します。

第2の効果は、人間がSCP-4927を10m以内の距離で観察すると活性化します。対象者は搭乗したいという若干の衝動を感じ、SCP-4927-3個体と会話してからSCP-4927-1に乗り込みます。留意点として、どのSCP-4927事象においてもチケットが要求されたことはありません。

SCP-4927-1を徹底的に検査、または侵入しようとする如何なる試みも、関与した人物がSCP-4927-3によって退去させられ、それ以降のSCP-4927事象でSCP-4927-1への搭乗を禁止される結果に終わります。

SCP-4927-2個体群や影響を受けた人物がSCP-4927-1に搭乗すると、ゲートが内側から閉鎖されて、SCP-4927-1が離陸し、SCP-4927事象は終結します。この時点から、対象者との連絡は付かなくなります。

2~20時間以内に、対象者はSCP-4927-3個体が言及した人口密集地に位置する空港に再出現します1

インタビューログ:

回答者: D-18457

質問者: ボルハ・ドゥウェル博士

序: 2012/09/08、SCP-4927はカステリョン=コスタ・アサアール空港で発生した。D-18457は、SCP-4927-1に搭乗し、あらゆる関連事項を報告するように指示された。被験者がSCP-4927-1に搭乗したのはこれが最初である。

<記録開始>

ドゥウェル博士: こんにちは、D-18457。我々の側からはあなたに連絡が付かなくなったので、あなたが何を見たのか、教えていただければ幸いです。

D-18457: 機内が圏外だから連絡できなかった。実際、携帯を持ってる奴は見かけなかったし、唯一目に留まった電話には車輪とケーブルが付いてた。

ドゥウェル博士: 成程。窓の外を覗いてみましたか?

D-18457: ああ、全部シェードが降りてて何も見えやしなかったけどな。1つ上げてみたら霧ばかりだ。海や街灯りすら見えないんだぜ。

ドゥウェル博士: 分かりました。SCP-4927-3個体に何か不審な点はありましたか?

D-18457: 特に無い。サービスは良かったし、まるで天国に来たかと思わせるような笑顔と声だった。その他にも幾つかの上等な-

ドゥウェル博士: 話題に集中してください。

D-18457: オーケイ。

ドゥウェル博士: SCP-4927-2個体とは交流できましたか?

D-18457: ああ。兵士の服を着た中国人か韓国人の男が、朝鮮半島での戦争の話をして、自分はそこで力を尽くせなかったと言った。多分、韓国側の話だったと思う。あと、ゾッとするほど怖い鳥を見たからLSDを止めたっていうヒッピー風の男。こいつにはあまり注目しなかった。最後に俺の話を聞いてくれたのは40代くらいの女だ。子供たちのためにこうしているとだけ話してくれた。

ドゥウェル博士: フライト中、他に何か奇妙な事には気付きましたか?

D-18457: 2つある。第一に、飛行機がさっぱり音を立てなくて、動いているとは思えなかった。そして第二に、乗客のほとんどは怯え切っていて、スピーカーからはスチュワーデスたちの歌声が1時間近く流れてた。今まで聴いた中でも最高の歌だったよ、俺はメタルしか聴かないけどさ。フライトがあんなに早々と終わったのは残念だ。

ドゥウェル博士: ご協力ありがとうございました、D-18457。

<記録終了>

補遺: 2015/05/14、SCP-4927がマンストン空港で発生しました。D-4657は、SCP-4927-1に搭乗し、あらゆる関連事項を報告するように指示されました。状況報告の後、D-4657は自身の父親に似たSCP-4927-2個体を見たと述べました。

D-4657の父親は1988/09/22に航空事故で死亡しています。

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