アイテム番号: SCP-6149
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-6149がNeutralizedに再分類されて以降、更なる収容プロトコルは必要とされていません。ウェストミンスター・ホールにおけるSCP-6149の定期的な出没を説明付けるカバーストーリーは、1990年に問題なく流布されました。

アメリカ人作家・詩人 エドガー・アラン・ポーの慰霊碑。
説明: SCP-6149は1949年から1982年にかけて活動していた異常実体です。全ての目撃証言で、SCP-6149は黒い外套を着用し、つばの広い帽子と白いスカーフで顔を隠したヒト型実体だと語られています。
30年以上もの間、SCP-6149の行動パターンは一貫していました。毎年1月19日、00:00 ESTになると、SCP-6149はメリーランド州ボルチモアにあるウェストミンスター・ホール1外部の無作為な位置に出現し、アメリカ人作家 エドガー・アラン・ポー (1809 - 1849) のかつての埋葬場所を示す慰霊碑へと向かいました。到着すると、SCP-6149はコップに1杯のコニャックを注いでから掲げ、3本のバラをポーの慰霊碑の隣に置いてから、墓地を退出し、消失しました。
SCP-6149の既知の最初の出現は1949年ですが、似通った姿を目撃したという未確認の報告は1930年代初頭まで遡ります。SCP-6149の存在は一般社会にも知られるようになり、1950年以降はごく限られたメディア報道の対象となりました。この時点では超自然活動の証拠が無かったため、当初のSCP-6149は財団の注目を集めませんでした。
SCP-6149の異常な本質は1981年まで明らかになりませんでした。1月18日の夜、民間人の少人数グループがSCP-6149を観察する目的でウェストミンスター・ホールを訪れ、退出する際に尾行を試みました。当時現場にいた全ての人物は、墓地の裏門をくぐった時点でSCP-6149が消失したと主張しました。これらの報告は機動部隊ゼータ-4によって傍受され、全ての目撃者にクラスB記憶処理が施されました。
補遺-1: 1982年1月18日、SCP-6149を調査するために、4名の財団エージェントがウェストミンスター・ホールへ派遣されました。予測通り、SCP-6149は00:00 ESTに墓地の外に出現し、ポーの埋葬地に向かう途中で呼び止められました。SCP-6149は現場にいたエージェント4名を全員無視して裏門に向かい、エージェント ローウェルがそれを追跡しました。
身元を訊ねられると、SCP-6149は立ち止まってエージェント ローウェルに顔を向け、帽子とスカーフを脱ぎました。その場に立ち会った職員全員が、SCP-6149の顔の特徴は、作家の故 エドガー・アラン・ポーの死去当時の容貌と同一だったと報告しました。消失する前に、SCP-6149は以下のように述べました。
私の他に、誰がいる?
補遺-2: 1983年1月18日、SCP-6149の次回の出現に備えて、財団エージェントが再びウェストミンスター・ホールへ派遣されました。30年以上の期間で初めて、SCP-6149は出現せず、それ以降も確証された目撃情報はありません。01:00 EST、嘴に1枚の布切れ2をくわえた1羽のワタリガラス (Corvus corax) がポーの慰霊碑の上に止まりました。布切れには以下のラテン語が書き込まれていました。
NUMQUAM POSTEA3
この事件以降、ウェストミンスター・ホールで更なる異常活動は報告されていません。2008年1月19日を以て、SCP-6149はNeutralizedに再分類されました。